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インデックス投資界のレジェンド:チャールズ・エリスを紹介【経歴、名言、家族など】

このブログでは、インデックス投資家にとってのバイブルである『敗者のゲーム』を繰り返し引用・紹介しています。

しかし、著者であるチャールズ・エリス氏については言及してこなかったので、ここで紹介していきたいと思います。

 

<目次>

 

チャールズ・エリス(Charles D. Ellis)の経歴を紹介

チャールズ・エリスは、アメリカのコンサルティング会社Greenwich(グリニッジ) Associatesの創業者で、インデックス投資の第一人者でもあります。

 

まずは、経歴をざっと紹介します。

  • 1937年10月22日、マサチューセッツ州ボストンのロクスベリー生まれ(世界最大級の子供博物館であるボストン子供博物館があるところ)
  • フィリップス エクセター アカデミーを卒業(日本でいう中学校3年~高校3年まで所属)
  • 1959年、イェール大学でのティモシードワイトカレッジで、美術史の学士号を取得して卒業
  • 大学時代には学生ラジオ局WYBCの会長を務める
  • 1963年、ハーバード大学ビジネススクールを卒業
  • ボストンのラジオ局WGBHでキャリアを開始するも、すぐに陸軍に配属
  • ウォール街の夜間スクールで投資の基礎を学ぶ
  • ロックフェラー財団、投資銀行であるドナルドソン・ラフキン・アンド・ジェンレットに所属
  • 1972年、Greenwich Associatesを創業
  • 1975年、学術誌 Financial Analysts Journalに、『The Loser's Game』という記事を書き、1977年にグレアム& ドッド賞を受賞
  • 1985年、著書『敗者のゲーム( Winning the Loser’s Game)』を発行。
  • 1987年、イェール大学経営大学院の教授に任命
  • 1998年~2007年、イェール大学の後継評議員(successor trustee)となり、投資委員会の議長を務める
  • 2001年~2009年、ヴァンガードグループの取締役を務める
  • CFA協会(非営利に投資家向けの金融教育を提供する団体)のプロフェッショナル エクセレンス賞を受賞(12名しかいない受賞者のうちの一人)

 

あらためて説明するまでもないかもしれませんが、『ものすごい経歴』であることは間違いなく、このチャールズ・エリス経歴が『敗者のゲーム』に凄みを与えている要因の一つだと言えるでしょう。

 

チャールズ・エリスの著書『敗者のゲーム』

チャールズ・エリスの代表的著書が『敗者のゲーム』です。

 

『敗者のゲーム』は、1985年に発行されてから世界で100万部以上を売り上げ、いまだの多くの投資家の読まれている、歴史的な名著と言える本です。

この本の元となったのが、1975年に雑誌に投稿した『The Loser's Game』という記事です。

 

この記事は、1977年にグレアム& ドッド賞を受賞し、投資業界に衝撃を与えました。

(グレアム&ドッド賞とは、バフェットの師、ベンジャミン・グレアムとデビット・ドッドを称えるために1960年に創設された賞)

 

というのも、「The Loser's Game」では、

  • アクティブな投資の多くは、パッシブな(市場全体を対象とした)投資に勝てない

という調査結果が報告されており、当時はアクティブ投資があたり前であり、

  • パッシブな投資(インデックス投資)が、プロによるアクティブな投資リターンを超えることはない

という考え方が常識であったためです。

 

アクティブな投資家は、

  • 世界でもっと賢く
  • 最高の教育を受け
  • 最も勤勉で
  • 最も創造的で
  • 規律がある人物である

と考えられていたため、「優秀な人物による投資が、パッシブ運用に負けるはずがない」との思い込みがあったためです。

 

これは、

  • 投資界隈に優秀な人材ばかりが集まったために、優秀な人材であっても勝つことができなくなった

がために発生しました。

※詳しくはこちら

 

よって

  • 投資は、『敗者のゲーム』すなわち『勝とうと積極的に行動することで(売買手数料がかさみ)敗者となってしまうゲーム』となった

と結論づけたわけです。

 

ちなみに、最新版は2022年に発売され、新型コロナウィルスの市場への影響の考察が含まれた内容となっています(詳細はこちら

 

チャールズ・エリスの著書

『敗者のゲーム』の他にも

といった多くの著書を出しています。

 

『The Elements of Investing(投資の大原則)』と、『The Index Revolution(チャールズ・エリスのインデックス投資入門)』については、私も要約記事をあげていますので、よろしければどうぞ。

 

とくに、『投資の大原則』は、ウォール街のランダムウォーカーで有名なバートン・マルキールとの共著という、インデックス投資家が涙を流して喜ぶ本となっております。

 

チャールズ・エリスの家族

チャールズ・エリスには、リンダ・ロリマー(Linda Koch Lorimer)という奥さんと、4人の子ども(二人の継子と二人の実子)がいます。

 

リンダ・ロリマーは弁護士でありながらも、イェール大学のグローバル&ストラテジック・イニシアチブ担当副学長を務めているすごい方です。

他にも、

  • イェール大学の史上最年少副学長
  • ランドルフ・メイコン・ウーマンズカレッジの学長
  • アメリカ大学協会の理事長
  • 世界経済フォーラムの『大学の未来』に関するグローバル アジェンダ カウンシルの副議長

などなどを経験しています。

 

なお、チャールズ・エリスは家族観を以下のように語っています。

Make family life your first priority. Marry someone you admire and are always learning from, who admires and learns from you. Help each other grow and share values, plans, experience, laughs, and time together.

「家族の生活を最優先にしてください。あなたが尊敬し、常に学んでいる人と結婚してください。お互いの成長を助け合い、価値観、計画、経験、笑い、時間を共に共有しましょう。」

 

チャールズ・エリスの名言

最後にチャールズ・エリスの名言を紹介したいと思います。

 

『富』に対する言葉

Spend moderately, invest substantially, and be moderate in “helping” your kids. Do not give them a lot. You’ll mean well, but will be doing them harm.

「支出は控えめに、投資は多めに、そして子供への「援助」は控えめに。たくさん与えすぎてはいけません。あなたが良かれと思ってしていることでも、子供たちに害を与えることになります。」

 

『ビジネス』に対する言葉

Knowing that all people are complex in values, motivations, and objectives, and that groups of people are complexes of complexities, all of which are hidden from view, you will be surprised by wrong behaviors — including your own.

So maintain active reconnaissance and objectivity to catch misbehavior early. Flood the system with positive ethics to prevent or discourage bad or mediocre behavior.

Nobody who has lived by self-demanding high standards has ever said, “I wish I hadn’t.”

「すべての人は価値観、動機、目的が複雑であり、人の集団は複雑さの複合体であり、そのすべてが見え隠れしていることを知れば、間違った行動(自分自身を含めて)に驚くことでしょう。

よって、積極的な偵察と客観性を維持し、誤った行動を早期に発見してください。悪い行動や平凡な行動を防いだり、思いとどまらせたりするために、ポジティブな倫理観でシステムをあふれさせるのです。

自らに高い要求をしてきた人は、「あんなことしなければ良かった…」と後悔することはありません。」

 

『キャリア』に対する言葉

You have the talent and capability to create a great life for yourself and for our society. The opportunities are numerous. The need for leadership is compelling. You live only once, and life is short. So your choices matter greatly.

Don’t waste your chance to make important contributions. Work on important opportunities and problems. Be an ethical exemplar and committed leader. Become a recognized expert in your chosen profession. Reach out to and concentrate your time with the best people in your profession. Avoid those who are OK or less on values, character, and ethics.

Choose a career you really enjoy. You’ll make ample money doing work you like with people you admire. You’ll be able to provide your family with everything of real value, so why give up joy for dough?

Find a firm that understands the real value of good ethics.

You may consider starting your own company, ideally with one or more friends you trust and admire. If anyone can talk you out of it, let them — because it’s only when you know you must do it that you’ll have the determination to overcome all the obstacles and challenges and have the persistence to figure it out and make it fly.

If you decide to go ahead, give it all you’ve got. Building your own company is the greatest freedom you can ever have — and it’s fun!

「あなたには、自分自身のため、そして社会のために素晴らしい人生を切り開く才能と能力があります。チャンスは数多くあります。リーダーシップの必要性は切実です。人生は一度きり、しかも短い。だから、あなたの選択は非常に重要です。

重要な貢献をするチャンスを無駄にしないようにしましょう。重要な機会や問題に取り組もう。倫理的な模範となり、献身的な指導者になる。自分の選んだ職業で、専門家として認められるようになる。自分の専門分野で最高の人たちと接触し、時間を集中させる。価値観、性格、倫理観がOKかそれ以下の人は避ける。

本当に楽しいと思える職業を選びましょう。尊敬する人たちと一緒に好きな仕事をして、十分なお金を稼ぐことができます。家族にも、本当に価値のあるものをすべて提供できるのに、なぜ生計のために喜びをあきらめるのでしょうか。

良い倫理観の真価を理解している会社を探しましょう。

理想を言えば、信頼し、尊敬する1人以上の友人と一緒に、自分の会社を立ち上げることを考えてもよいでしょう。なぜなら、やらなければならないと分かって初めて、あらゆる障害や困難を克服する決意が生まれ、それを解明し、軌道に乗せる執念を持つことができるからです。

やると決めたら、とことんやりなさい。自分の会社を作るということは、これ以上ないほどの自由であり、楽しいことなのです。」

 

人生に対する教訓

If I’d known back in ’63 what seems so clear to me now, I’d have been far more deliberate and selective (or selfish or less democratic) in how my time was allocated: concentrating more time with the people I admire most, concentrating time and treasure doing more of the activities I’ve found most rewarding, concentrating investments in outstanding companies, spending more time in great art museums, and being far more careful to avoid “character-free” characters.

The secret of life is to get lucky and stay there — and make the most of it every day.

「もし私が63年当時(ハーバード大学卒業時)、今でこそ明らかに思えることを知っていたら、時間の配分をもっと慎重に、選択的に(あるいは利己的に、あるいは民主的に)行っていただろう。最も尊敬する人々との時間をもっと集中させ、最もやりがいを感じた活動をもっと時間や財産の面から行い、優れた企業への投資を集中させ、素晴らしい美術館でもっと時間を過ごし、「個性のない」キャラクターを避けることにもっと気を配っていたはずだ。

人生の秘訣は、幸運を掴んでそこに留まり、毎日それを最大限に活用することです。」

 

年齢を重ねることについて

Invest in you. Read forever, with a focus on important books. Travel widely. Keep learning new things and new kinds of things. Try writing, speaking, and teaching — all three oblige you to keep learning.

「自分に投資する。重要な本を中心に、いつまでも読み続ける。広く旅をする。新しいこと、新しい種類のことを学び続けましょう。書くこと、話すこと、教えること、この3つはすべて学び続けることを義務付けています。」

 

 

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チャールズ・エリスだけでなく著名な投資家の多くは

  • 堅実に生きろ。
  • 真面目に働け。
  • 自分に投資せよ。

というアドバイスをしています。

 

結局のところ『投資』なんてのは、これら『あたり前』をこなした人に対して、ちょっとだけ付加価値を与えてくれるものなんだな~。と改めて思います。

 

チャールズ・エリスから、人生において投資は大切だが、『人生における投資の優先順位』を間違えないようにしなければ、と強く思います。

 

出典:

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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