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FIREにおける4%ルール(トリニティスタディ)の問題

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「FIREした後は、資産の4%ずつ取り崩していけば、問題なく生活できる」

という『4%ルール(トリニティスタディ)』を聞いたことがある方は多いと思います。

 

そして、実際にこれを信じてFIREのための資産を貯めている人も多くいると感じています。

 

しかし、

  • 4%ルールでは、老後の生活を守るとは限らない
  • 4%をそのまま使えるわけではない

ということを知っている人は少ないような気がします。

 

というのも、4%ルールでは、

  • 資産を取り崩し続け、30年後に1ドルでも資産が残っていればゴールとする

という考え方をしているため、

  • FIREしてから、31年後には破綻するリスクは考慮していない

というリスクがあり、さらに

  • 税金や手数料を考慮していない

という問題があるためです。

(筆者は、トリニティスタディを「資産を減らさないルール」と認識していましたが、原文を見る限り、「資産がなくならないルール」のようです)

 

そこでこの記事では、

  • 4%ルール(トリニティスタディ)について正しく理解し、安定してFIRE後の生活を送るにはどうするべきか?

について考えて生きたいと思います。

 

なお、トリニティスタディの原文はこちらから(英語ですが)

 

<目次>

 

 

FIREにおける4%ルール(トリニティスタディ)とは?

まず、最初に4%ルールの元になった『トリニティスタディ』についてざっくり解説しておくと、

  • アメリカテキサス州のトリニティ大学から発表された研究結果
  • 研究内容は『投資家が、退職後にどのくらい資産を取り崩せば破綻しないか?』
  • 試算には、1926年~1995年の株、債券の実際のリターンを使用
  • 税金や売買にかかるコストは考慮していない
  • 最大で30年間、資産が尽きなければゴールとする

といった研究になります。

 

この研究から出てきた『4%ルール』は、トリニティスタディのデータを元に

  • 開始時から、資産を4%ずつ取り崩していくと想定(当初1億円の資産があれば、400万円ずつ取り崩す)
  • 取り崩す金額は、インフレも考慮(10%のインフレになれば、取り崩し額は440万円になる)
  • 資産を、株式75%、債券25%で運用すれば、30年後にも資産が残っている可能性は98%
  • 株式100%で運用すれば、30年後に資産が残っている可能性は95%

という結果を元に出したモノです。

 

こういった結果が、信頼できる機関から出てきていることから、『4%ルール』が多くの人に受け入れられているわけです。

 

しかし、この結果には多くの問題を含んでいます。

 

FIREにおける4%ルール(トリニティスタディ)の問題

この研究では、『最長でも30年』しか試算しておらず、『資産が尽きなければOK』としていることから、

  • 40代でFIRE、といった”早期”のリタイアは考慮していない

と思われます。

 

例えば、『40歳でFIREして、70歳で残りの資産が10万円だった』といったケースでも『成功』と判定することとなるので、現実的とは言えません。

 

とくに、早くにFIREをすると『(年金の支払額が減ることで)年金の支給額が少なくなる』わけなので、70歳のタイミングで資産が残りわずかとなってしまっていては、目も当てられません。

 

また、『税金、手数料を考慮していない』という点でも注意が必要で、例えば

  • 4%ルールの支出である『4%』を、高配当株から受け取る配当をあてにする

としているのであれば、

  • 試算1億円を準備し、年間400万円を支出した生活を想定

していたとしても、

  • 配当金から20%の税金を引かれ、実際は320万円しか支出できない

ことになってしまいます。

(さらに、岸田新総理が税率をアップする可能性もあります)

 

これでは、『考えていたような楽しいFIRE生活』を送ることは難しいでしょう。

 

また、試算の元データは『70年間(1926年~1995年)にわたる市場データ』であることから、「これだけのデータを集めたのでれば、信頼できるだろう」と考えてしまいがちですが、ここには注意が必要です。

『人生100年時代』と言われる昨今では、

  • 40歳でFIREしたら、その後60年間にわたって生活していかなければならない

ことになりますので、

  • たった70年間のデータから試算した結果に、自分の60年分の人生をかける

という賭けにでることになり、非常にリスキーです。

 

そこで、「どうすれば問題なくFIREできるか?」について、考えてみたいと思います。

 

では、どうすばよいか?

上であげた問題別にみていきましょう。

 

長生きのリスクには年金で対応する

まず、

  • 4%ルールでは、FIRE後の30年間しか考慮していない

という問題については、

  • 年金をしっかり支払っておく

という対策が必要です。

 

『資産を崩しながらの生活』は、『長生きのリスク』の影響が大きく、長く生きれば生きるほどに破綻するおそれが出てくることになります。

そこで、『どれだけ生きてもお金を受け取り続けられる年金』が大切になってきます。

 

FIREすると、収入がなくなることから「年金の支払いは控除を利用しよう」と考えている人も多いかと思いますが、

  • 控除すればその分だけ年金の支給額が減る

わけなので、『長生きのリスク』を考えると非常に危険です。

 

よって、

  • FIRE後も年金を支払い続ける
  • できれば『付加年金』を支払っておく

ことが必要だと言えそうです。

参考記事:長生きのリスクを保有資産でカバーすることは困難

 

ついで、

  • 税金、手数料を考慮していない

という問題についてです。

 

税金、手数料を考慮していない

これは、言うまでもなく

  • 税金、手数料を考慮する

という対策をとるしかありません。

 

例えば、

  • 年間400万円で生活したいので、1億円貯める(400万円=1億 x 4%)

と考えているのであれば、

  • 年間400万円で生活したいので、1.25億円貯める(400万円=1.25億 x 4% x 80%)

と計画を立て直しましょう。

 

元本に税金はかからないので、実際はこれより少なくても済むはずですが、将来の税金が20%であるとも限らないので、ある程度は試算にゆとりをもたせておく必要があります。

 

次は、

  • 未来の投資リターンが、過去の実績通りになるとは限らない

という問題についてです。

 

未来の投資リターンが、過去の実績通りになるとは限らない

これはもう投資に頼っていては、どうしようもない問題です。

 

まず思いつくのは、

  • 債券のような、比較的に安定する資産の割合を増やす
  • 現金を多く保有しておく

といった対策でしょう。

 

しかし、

  • 安定試算、現金を増やせば、投資リターンは減る

ことはあたり前ですし、

  • 債券だって、暴落する可能性がある
  • 現金だって、インフレで価値が激減する可能性がある

わけなので、この『先のことは分からない』というリスクを回避することは不可能です。

 

そこで「サラリーマンを早く辞めたい」と考えている筆者は、『セミリタイア』という目標を立てているわけです。

 

やっぱり、FIREではなくセミリタイアが無難な選択

(筆者の思う)『セミリタイア』とは、

  • サラリーマンをやめて、『自分のやりたいこと』でお金を稼いで生活すること

で、かつ

  • 『自分のやりたいこと』だけで生活費の全てを賄うのは難しいので、投資によるリターンも当てにする

という考え方です。

 

上にあげた

  • 金融資産の暴落
  • インフレによる現金価値の喪失

は、『自分ではどうしようもないリスク』ですが、

  • 自分で働いて稼ぐ

という手段は、『(比較的に)自分自身でコントロール可能な収入源』となります。

 

つまり、

  • 『FIRE』は、いくら資産を貯めたところで、運まかせな要素が強い
  • 『セミリタイア』は、運だけでなく自分自身でもコントロールできる要素がある

というわけです。

 

『仕事のストレスは、自分がコントロールできる領域がどれだけあるかで決まる』というのは有名な話かと思いますが、日常生活にも同じことが言えるであろうことから、

  • 大金を手にした上でFIREする
  • そのそこのお金でセミリタイアする

を比較すると、後者の方が幸せな生活を送れるのではないかと思います。

 

そういった観点からも、筆者は『FIRE』でなく『セミリタイア』を目標としているわけです。

 

まとめ:4%ルール(トリニティスタディ)には問題がある

ということで、FIREにおいて『定番』とも言える『4%ルール(トリニティスタディ)』の問題と対策について解説させてもらいました。

 

ざっくりまとめると、4%ルールには

  • 引退から30年までしか考慮していない
  • 税金・手数料は考慮していない
  • 過去データから算出した投資リターン通りにいくとは限らない

といった問題があますので、

  • 年金をしっかり収める
  • 税金・手数料を考慮する
  • 収入源を確保しておく(セミリタイアにする)

といった対策が必要になります。

 

ちなみに、最後の対策である『収入源を確保しておく(セミリタイアにする)』に関しては、筆者も「よほどのことがない限りは不要」というのが本音です。

 

というのも、

  • 平均すれば100%株式投資で年間5~7%程度のリターンが得られる

というのが過去実績から明らかとなっているので、

  • 市場が平坦に推移すれば、4%ルールで運用していても資産が増えていく

と言えるためです。

 

しかし、どのタイミングで、どの程度の暴落が発生するか予想することはできないため、

  • FIREする(収入源をなくす)と、ドキドキしながら株式市場を見ることになりかねず、メンタルに悪そう

という点から、『強靭なメンタルを持っている人』でなければセミリタイアにしておく方が無難な選択ではないかと思います。

(筆者のメンタルは豆腐なので、セミリタイアにします)

 

とはいえ、「せっかく大金を貯めたのに、働きたくない!」と誰しもが思うところかと思いますので、

  • 自分の好きなことで(少額であっても)お金を稼ぐ手段

を見つけておくことが大切だと言えそうです。

参考記事:セミリタイアを20代で実現する方法【好きなことだけで生きていく】

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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