最終更新日:2020/3/7
2月の末頃から世界同時株安が大きく進行しています。
新型コロナウィルスに対する懸念が原因で、一方的に株価を下げ続けているわけではありませんが、かなり激しく上下しながらも急激に下落しています。
また円高も急激に進んでいるため、海外の資産を多く保有している投資家は、円に換算した評価額は相当落ち込んでいると思います。
とはいえ、ちまたには「暴落じゃ!」と感情が先行した意見が多く聞かれますので、実際に株価がどんな推移をしているのか確認してみます。
以下記事では過去の類似例「SARS」との比較をしていますので、よろしければご参照ください。
【新型コロナ】世界同時株安からの株価の変動を確認【暴落から2週間】
さっそくですが、「世界同時株安」とのことなので、世界全体の株価の指標であるMSCI-ACWIを基準とする投資信託の推移を見てみます。
(世界平均の株価の推移と思ってください)
まずは過去10年の推移から。
※2020年3月6日時点の205,413ポイントに合わせて赤線を引いてあります。
グラフの通りですが、過去10年の推移をみると直近2週間の下落がかなりの角度であることが分かります。
とはいえ、2018年3月以前と比べると未だに高いポイントをキープしています。
また今回の下落があっても、しっかり右肩上がりトレンドが続いているように見えますし、今回程度の下落は何度も発生していることが分かります。
では、次に過去2年間の推移を掲載します。
【新型コロナ】過去2年間の株価推移
※上記グラフ同様に2020年3月6日時点の205,413ポイントに合わせて赤線を引いてあります。
直近2年間でグラフを覗いてみると、急激に下げていることがより鮮明になり、ピーク時(2/21)と比較すると14%程度の下落をしています。
ただし、直近2年の中でも現時点(3/6)よりも株価を下げていたタイミングは多く存在してます。
もっとも多く下げていたのは2018年末頃で、およそ20%の下落を記録しており今回の下落(14%)を大きく超える20%程度の下落をしていました。
そして、20%の下落をした後に数か月で元の株価に戻し、1年後には過去最高の株価を記録しています。
よって、2018年末の暴落時に"株を売って逃げ出した投資家"は「大損していた」ことになります。
では次に過去3週間の株価の推移を掲載します。
【新型コロナ】過去3週間の株価の推移
このグラフを見て、まず「想像と現実は違うな」と思いました。
正直に言って「今週1週間も下げたなー!」という感想を持っていたのですが、実際はグラフの通り、今週は上下を繰り返しながらも、大して下落していませんでした。
具体的な下げ幅としては
- 先週末(2/28)と比べて2%の下落
- ピーク時(2/21)と比べて14%の下落
となっています。
全然下げてないじゃないの。
自称「メディアに惑わされず冷静に判断してる投資家」ですが、やはりメディアの洗脳力はすごいですね。
何度も「暴落ぞ!暴落じゃ!」と聞いていると、本当にそうだと感じてしまうようです。
が、グラフにした通り実際は大して下げていませんので、心配は不要です。
とはいえ、今後どうなっていくかはまだまだ不明です。
新型コロナウィルスの今後について
現時点では新型コロナウィルスの終息への道筋は見えておらず、新型コロナウィルスによる影響がどの程度続くのか、どの程度大きくなるのか予想することは困難です。
新型コロナウィルスの影響で、すでに観光業は大ダメージを受けており、破綻する企業が複数出てきています。
「破綻する企業がある」ということは銀行等にも当然ダメージがあるわけで(借金の回収ができない)、「小さな企業の破綻」がきっかけで、大きな経済損失が発生する危険性もあります。
また、最近では中東アフリカ地域にもコロナウィルスが広がりつつあり、全世界で10万人を超える感染者が生まれています。
中には「十分な感染症対策をする能力がない国」も存在しているため、これからまだまだコロナウィルスは拡大していく可能性は十分にあります。
いずれにせよ専門家の間でも意見が割れている現状では、今後の予想をして投資することはギャンブルと同様です。
よって、一般投資家にできることは、
- 「今がチャンス!」と買い急ぐ
- 「暴落の前に逃げ切ろう!」と売りに走る
といったことをせず、冷静に市場を見つめることしかなさそうです。
また、ドルコスト平均法での投資をしている方は、引き続き淡々と定額を投資し続けることで安値買いが可能となります。
よって、慌てることなく「今まで通りのスタンスを貫き通す」ことが一般投資家にとって賢明な選択と言えそうです。
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それではまた