そこそこ歓迎されるであろうと思って投稿したこのポスト。
「証券・海外直接投資からの第一次収益は過去最高の40兆2000億円の黒字」
— スパコンSE@投資ブロガー (@hyoshionnu) 2025年2月10日
外国投資の収益が絶好調!
これからもバンバン海外に投資していけば日本大復活もありうる…!?https://t.co/lXlCCvj42I pic.twitter.com/Eh8pfoCbUh
Xでの自分の発信力の弱さは理解していますが、それにしても反響がなさすぎてショックを受けましたw
さらに、ネット記事を適当にあさっているだけだと、これを取り上げている記事が見当たらなかったので、リベンジをと。
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言いたいことはシンプルで
- 日本が投資で儲けまくっていてすごいぞ!
- もっと投資して日本を豊かにしようぜ!
の2点だけです。
国際収支の状況
前提となるデータは、財務省が2月10日に公開した令和6年中 国際収支状況(速報)で、これをグラフ化したものが下のもの。
(Japan runs record current account surplus in 2024 on foreign investment returns)
注目するべき点は、
- 黄色部:第一次所得収支(Primary income):証券・海外直接投資からの収益
- 青色部:貿易収支(Trade):輸出入の収益
で、
- 第一次所得収支がむちゃくちゃ伸びて過去最高の金額に
- 貿易収支は年々減少し続けて、今では貿易赤字に
という内容です。
黄色部が右肩上がりにあるということは、まぁ、ざっくり
海外投資ですごくリターンを出しているぞ!
ということです。
少し前まで、
「日本は自動車などの製造業が強いから、貿易黒字で儲けている国である」
みたいなことを言われていましたが、貿易収支(青色部)は赤字に転落しており、
- 日本はすでに海外投資で儲けている国である
ことが分かります。
失われた〇〇年と言われる我が国ですが、第一次所得収支はちゃっかりと伸ばしているのであります。(円安の影響も大きいですが)
第一次所得収支
んで、その伸びている第一次所得収支(黄色部)は、
- 直接投資 :親会社と子会社との間の配当金・利子等の受取・支払
- 証券投資 :株式配当金及び債券利子の受取・支払
- その他収支:貸付・借入、預金等に係る利子の受取など
に分かれます。
その内訳はこんな感じで(『その他収支』は小さいから除外)
- 直接投資収支がむちゃくちゃ伸びている!
- が、証券投資収支も伸びていることを見逃すなかれ!
という状況です。
(元データは財務省公開のExcel)
※『証券投資収支』は『証券で実際に儲けた金額』なので、『投資したお金』『含み益』『再投資した配当金』などは含まれません。
『直接投資収支が増えている』のは『貿易黒字が減っている(日本企業が製造拠点を海外に移した、など)』の反作用という面もありますが、それにしても素晴らしい。
そして、素晴らしい。
さらに、『証券投資収支』が黒字ということは、
- 『外国人が日本投資で儲けた利益』よりも『日本人が外国投資で儲けた利益』の方が大きい
という状況で、言い換えると、
- 日本人は海外企業から搾取している
となります。
NISAなどによる投資ブームは始まったばかりで、現在は種まき期にあり回収は始まっていない(売却などによって利確しないと証券投資収支は増えない)のにも関わらず、証券投資収支が伸びつつあります。
現時点では、
と、種まきが過ぎるので株式・投資ファンド持ち分はまだマイナスですが、短期債で儲けている状態です。
しかし、いずれくるであろう『株式の収穫期』にはもっと大きな収入源となることが期待できます。
やはり、素晴らしい。
投資とは「いまを少し我慢することで、将来を豊かにする行為」であると私は考えています。
残念ながら、どれだけ巨額の資金を海外企業へ投資しようとも、今すぐに日本が豊かになるようなことはありません。
それでも将来のために行うのが、海外への投資です。
であるのにも関わらず「NISAの投資先を日本に限定しよう!」と短絡的な意見があるようです。
もちろん、日本の産業の発展に『国内への投資』が重要であることは理解していますが、『国内への投資』一辺倒にするべきではなく、
「将来大きな投資リターンを日本に持ち込むためにも、海外に投資しよう!」とも考えるべきだと私は考えます。
FIRE(セミリタイア)が日本を救う
とはいえ、どれだけ海外企業のリターンを手に入れたところで、それを再投資していては、いつまでたっても日本が豊かになることはありません。
日本を豊かにするためには、海外投資で儲けたお金を日本に還流する必要があります。
そのためには、FIRE(やセミリタイア)した人がキーパーソンになります。
現役サラリーマンは、
- 日本で働いて手に入れたお金を海外に投資。
- さらに、海外投資で儲けたお金を再投資。
と、まったく日本にお金を回さない行動をとることができます(株クラに多いですね)
が、
- FIREした人は、投資で儲けたお金を生活費にするしかない
という状況にあります(知らんけど)
よって、FIREした人々が海外への投資でリターンを手に入れているのであれば、
- 海外企業の利益を搾取し、日本でばらまきながら生活している
ことになります。
案の定、素晴らしい。
「再投資!そして再投資!」をしている限りその投資家だけしか豊かになれませんが、FIREした人々が増えれば増えるほどに、投資による利益が日本全体に還元されることになり、日本全体が豊かになっていくことでしょう。
「FIREしたヤツは日本経済に貢献していない!!」なんて批判が聞こえてくることがあります。
もちろんそれにも一理ありますが、
「セミリタイアが近づいてきた私は、自らのために逆張りをするのであります。」
というわけで、今後はFIRE民に敬意を持ちながら生活していきましょう。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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