「銃声が鳴ったら買え、ラッパが聞こえたら売れ」
という有名な格言があります(18世紀ごろに、ロスチャイルド家の祖であるネイサン・メイアー・ロスチャイルドが言ったとされている)
これは、
- 戦争がはじまると株価が上昇するから買え
- 戦争が終わると株価が下落するから売れ
という主張です。
これは、ウォーレン・バフェットによる
「悲観は友達であり、陶酔が敵である」
に近しい考え方で、『戦争が始まった』という悲観材料を『買い』とするべきであるという主張です。
実際に、ロシアによるウクライナ侵略や2014年にあったクリミア危機ではこれが当てはまっていたとの解釈があります(相場格言:「遠くの戦争は買い」)
もしもこれが常に通用する格言なのであれば、今回も買いということになります。
しかし、残念ながらそういった調査結果は見つかりませんでした。
それどころか
- 戦争に関連したリスクに注目があつまると、数カ月〜1年程度ボラティリティが大きく上がり、平均リターンがマイナスに傾く時期がある
という調査結果すらありました(War discourse predicts stock market volatility)
つまり、
- 銃声が鳴ったら「買い」の時もあるし、銃声が鳴ったら「売り」の時もある
というあたり前のことが言えそうです。
紛争について
さて、今回のイランでの紛争ですが、モーニングスターは
- 米国株は月曜日の午後に下落分を回復したが、戦闘が3日目に入ったことを受けて原油価格は高止まりした。
- 世界の石油供給の難所であるホルムズ海峡の船舶輸送がほぼ停止状態に陥り、石油市場を危険にさらしている。
- 原油価格の高騰が長引けばインフレ期待に急速に影響が及ぶと予想され、アナリストらは世界的なインフレ懸念が金利引き下げを鈍らせる可能性があると警告している。
といった発信をしています(Morningstar)
原油価格は以下のように高止まりしているものの、

いまのところ株価(S&P500)の変動は限定的となっていますし、

日経平均についても驚くような下げをしているわけではありません。

注目されているホルムズ海峡の閉鎖に関しては、
- このルートは世界の石油供給量の約20%を占めている(主にアジア向け)
- 紛争が長期化すれば原油価格が100ドルに近づく可能性があると予想
といった状況で、これが長期化するかどうかによって状況が大きく変わると考えられますが、
- OPECプラスは生産量の増加によって混乱を食い止めようとしている
といった発表もされています。
増産によって石油価格の高騰がどこかで抑えられるかは不明ですが、無策でないことに、多少は安心感を持つことができます。
なお、ホルムズ海峡はここです。

残念ながら、この紛争がいつまで続くのかを予言することは難しいのですが、それでも
- 紛争が長期化すれば、世界経済へのダメージが懸念される。
- 紛争が長期化しなければ、これによる影響は限定的となる。
と、あたり前のことしか言えない状況にあります。
よって、これからもこの紛争に注視していく必要がありそうです。
mspaintでの手書きですよ
と書いておいてなんですが、そもそもインデックス投資家の多くは、追加投資できるほどの余剰資金を抱えていないであろうことから、いまから『追加投資』をすることは難しいのではないかと想像します。
というのも、「長期的には株価は右肩上がり」と考えているのであれば、すべての余剰資金を投資しておくべきであると考えるからです。
また、余剰資金を残してあったとしても、それは『自分のリスク許容度を超えないために確保してある無リスク資産』であるため、こういった混乱期に投入するべき資金ではありません。
反対に「売り」に注目している方もいるかもしれませんが、これまでコツコツと積立投資をしてきたのであれば、それが『売買するタイミングを読むことを諦めたから』であることを思い出して頂きたいです。
残念ながら、紛争が起こったことがきっかけで『タイミング投資で成功できる能力』が開花する可能性は低いです。
とはいえ、この紛争が株価に影響を与えるのではないかと心配している方もいるかと思います。
であれば、これを機に『自分のリスク許容度にあったポートフォリオ』を見直してみても良いのではないでしょうか。
紛争が起きても、起きていなくても、何とも思わないポートフォリオを構築することができれば、平穏な日々を送れるようになるわけですから。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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