つい先日、「株式投資の源泉は労働者からの搾取にある!」みたいな記事を公開したわけですが、ちょうど
- 国民民主党が金融所得課税を30%に増税する案を出していた
ことが話題になっていたタイミングとかぶってしまったことで、
「投資家はズルして儲けているから増税してOK!」
みたいな考えをしているかのようになってしまいました。
が、当然そんなことを考えているわけではないので、バランスを修正するための記事を書くことに。
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まず
- 投資家はズルい
- 投資家は楽して儲けている
という考えには否定的です。
というのも、
- 投資家と労働者は持ちつ持たれつの関係にある
と考えているからです。
投資家(≒資本家)がリスクをとって資本を投入(工場を建てたり)することで、
労働者はリスクを取らずに労働収入を手に入れられるようにます。
資本家の提供する資本を使うことなく(つまりサラリーマンにならず)、一般的なサラリーマン並みの収入が手に入れられるのであれば、みながそうすることでしょう。
が、それが簡単ではないからこそ、多くの人がサラリーマンに甘んじてるわけです。
つまり、
- 資本家が存在しているからこそ、低リスクでそこそこ儲けられる労働者が存在できる
わけです。
よって、
- 労働者に対してメリットを提供している資本家が、その報いとして労働者から利益を受け取る
のは自然なことです。
また、『楽をして儲けている』という意見についても、本当に『投資家は楽に儲けられる』のであれば、もっと多くの人々が投資に手をだすことになるはずですが、現実ではそうなっていません。
昨今では100円からでも投資できる環境が整っているため、投資を始めるためのハードルは極端に低いのにも関わらず、です。
仮に、『投資家は楽に儲けられる』のであれば、投資家にならない手はありません。すべての人が投資家になってもおかしくありません。
そうして、多くの人々がリターンを求めて株式市場に参入すれば、
- 株価がどんどん上がっていく
- 株式益回りがどんどん下がっていく
- 配当利回りもどんどん下がっていく
ことになります。
極端な話、これによって
- 株式の平均PERが200倍
- 平均配当利回りが0.1%
なんてことになったら、
「投資家のやつら、ほとんどリターンが期待できない株式にリスクを取って投資してるわwwww」
という『投資家がバカを見る世界』になり、投資家が株式市場から逃げ出すことになrます。
しかし、そんな世界にはなっていません。
当然ですけども
- 「株式投資は楽に儲けられる!」と考える人が増えれば株価は上がる
- 「株式投資は儲からない!!!」と考える人が増えれば株価は下がる
わけです。
しかし、現在株価が均衡しているということは、『楽に儲かる派』と『儲からない派』の勢力が互角である。ということを意味しています。
少々言い換えると、
- 『楽に儲かる』とは、リスクの対するリターンが大きい状態を指している
- 『楽に儲からない』とは、リスクの対するリターンが大きい状態を指している
とも言えますので、現在の均衡状態は
- 『株式のリスク』と『期待リターン』が釣り合っている状態
であると言えます。
よって、
- リスクに見合ったリターンを手にしているだけで、『投資家は楽して儲けている』という主張は間違っている。
と言えます。
ほんでもって、話の角度は変わりますが、
どこかの議員が
「株式投資は楽して儲けているから増税してOK!」
みたいな発言をしているわけですけども、
本気で「株式投資は楽して儲けられる」と思っているのならば、国民がもっと株式投資できるような政策をうってちょーだい。
そうすれば、多くの国民がラクして儲けられるようになり皆幸せになれるはずなのに、なぜそれを阻む方向に舵を切ってしまうのか。
投資に注目が集まってきたことで、「日本人投資家が海外企業の利益をゲッツすることで日本が豊かになるかもしれない…!!」と期待していたのに、水を差さないで欲しいなぁ…。
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最後に、私は「金融所得課税の増税は絶対に反対!!」というわけではありません。
仮に、全国民が
「政府のやることに間違いなし!!政府にすべてを委ねよう!!」
と政府に対して完全に信頼をおき、
「これ以上歳出を削ることは不可能なので、歳入を増やすこと(増税)もやむなし!」
という意見が多数派となれば、多くの国民は増税を受け入れることでしょう。
が、「政府さんさぁ、税金の無駄使いをしてるよねぇ?」と思われている現状では、増税を受け入れることは難しです。
増税しなければならないのであれば、増税すればいい。
だけどその前にやることがあるんじゃないかと私なんかは思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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