『メタバース』に注目が集まっています。
そこで、その『メタバース関連企業』にまとめて投資する、世界初の上場投資信託(ETF)を紹介したいと思います。
もし『メタバース企業』に投資したいと思うのであれば、まず
- META PLATFORMS(旧フェイスブック)
- NVIDIA
- Microsoft
あたりが候補にあがることでしょう。
しかし、
- メタバース業界が盛り上がることはほぼ確実であったとしても、すべてのメタバース関連企業が成功するわけではない
ということを忘れてはいけません。
盛り上がっている業界には多くの企業が参入してきますが、それによって熾烈な競争が生まれ、大量の敗者がでてくることになります。
一社に集中投資して、その企業が成功すれば大きなリターンが手に入りますが、その企業が負け組となってしまえば、大きな損失を負うことになってしまうというわけです。
しかし、特定の企業だけに賭けるのではなく、『メタバース関連企業をまとめ買いする上場投資信託』を使えば、特定の企業の業績がわるかったとしても、
- 『メタバース』そのものが盛り上がってさえいれば、リターンが期待できる
と考えることもできます。
そこで、世界初のメタバース上場投資信託である『Roundhill Ball Metaverse ETF』を紹介したいと思います。
<目次>
- 世界初のメタバース上場投資信託『Roundhill Ball Metaverse ETF』
- METVに組み入れられている銘柄の概要
- METVの組み込み銘柄
- METVの推移
- 世界初のメタバース上場投資信託(ETF)を紹介させてもらいました
世界初のメタバース上場投資信託『Roundhill Ball Metaverse ETF』
まず最初に断っておきますが、この『Roundhill Ball Metaverse ETF』は、日本の証券会社では取り扱われていません(見つかりませんでした)
しかし、『この上場投資信託(ETF)が投資している企業』に同じように個別投資すれば、同じようなリターンを得ることができます。
(日本株と違って、アメリカ株は少額(1株単位)で買えるケースが多いので可能です)
よって、興味のある方は、下で紹介する『投資している企業』を参考にして頂ければと思います。
では、Roundhill Ball Metaverse ETFの基本情報を紹介します。
- ティッカーシンボル:METV(商品を探す時はこれで検索)
- 組み入れ銘柄数:43銘柄
- 上場時期 :2021年6月30日
- 経費率 :0.59%(年)
- 運用資産額 :6.94億ドル
運用会社であるRoundhillは、以下のようにこの商品の意義を説明しています。
ラウンドヒルは、メタバースが現在のインターネットの後継となり、仮想世界と「現実」世界をまたぐ体験を構築すると考えています。
(以下原文)
Roundhill believes the Metaverse will become the successor of the current internet and will build an experience that spans the virtual and 'real' world.
また、メタバース産業の今後の発展について以下のように説明しています。
メタバースによる収益は、2025年までに4,000億ドルに達すると、ARK リサーチは予想しています。
また、メタバースの市場規模は、2024年までに8000億ドルに達すると、ブルームバーグインテリジェンス予想しています。
このあたりは、いまさら説明する必要はありませんね。
METVに組み入れられている銘柄の概要
METVは『メタバースに特化した上場投資信託』なわけですが、どういった銘柄をMETVに取り入れているのか、概要を見ていきましょう。
投資先の銘柄を大きく3つに分類すると、
- Cloudflare社やNvidia社など、メタバースに欠かせないインフラを提供している企業。
- Unity社やRoblox社など、仮想世界の開発を担うゲーム開発企業。
- Tencent社、Sea社、Snap社など、メタバース向けのコンテンツ、コマース、ソーシャルの関連の企業。
といったモノが対象になります。
また、分類別にみていくと以下7つのグループに分けられます。
- コンピュータ:メタバースをサポートするコンピュータを実現・供給する企業
- ネットワーク: リアルタイム接続、広帯域、データサービスを消費者に提供する企業
- 仮想プラットフォーム: ユーザーや企業が様々な体験をし、創造し、交流し、参加できる、没入型のデジタルでしばしば3次元のシミュレーション、環境、世界を開発・運営する企業。
- 標準化:メタバースを標準化するツール、プロトコル、フォーマット、サービス、エンジンを構築し、メタバースの作成、運用、および継続的な改善を可能にする企業。
- ペイメント:デジタル決済の運用をサポートし、『デジタル通貨』と『現実の金融サービス』の橋渡し役となる企業。
- コンテンツ、資産、ID管理:ユーザーデータなどに関連する仮想通貨やデジタル資産の設計・作成、販売、再販、保管、安全な保護、財務管理を行う企業
- ハードウェア:メタバースへのアクセスや、開発に使用される物理的な技術およびハードウェアの販売とサポート。
『メタバース』と言っても、様々な製品・サポートが必要で、METVではこれらグループに属する企業に投資しています。
では、具体的な銘柄名も見ていきましょう。
METVの組み込み銘柄
METVの組み入れ銘柄は44銘柄で、組み入れ比率順に並べると以下のようになります。
- ROBLOX CORP 8.59%(ゲーム制作)
- META PLATFORMS INC 8.38%(元フェイスブック)
- NVIDIA CORPORATION 7.41%(メタバース実現に必要なインフラ)
- UNITY SOFTWARE INC 7.37%(ゲーム制作)
- MICROSOFT CORP 6.35%(マイクロソフト)
- SNAP INC 5.46%(Snapchatの企業)
- SEA LTD 4.43%(eコマースやデジタル決済)
- APPLE INC 3.76%(アップル)
- AMAZON COM INC 3.71%(アマゾン)
- AUTODESK INC 3.48%(3Dの描画)
- TAIWAN SEMICONDUCTOR MFG LTD SPONSORED ADS 3.36%
- QUALCOMM INC 3.17%
- SONY GROUP CORPORA 2.55%
- TENCENT HLDGS LTD 2.39%
- ADVANCED MICRO DEVICES INC 2.18%
- TAKE-TWO INTERACTIVE SOFTWARE COM 1.96%
- ALPHABET INC 1.67%
- SAMSUNG ELECTRONIC 1.65%
- MATTERPORT INC 1.55%
- ELECTRONIC ARTS INC 1.50%
- KRAFTON INC 1.40%
- CLOUDFLARE INC 1.36%
- INTEL CORP 1.23%
- ADOBE SYSTEMS INCORPORATED 1.18%
- COINBASE GLOBAL INC 1.12%
- AKAMAI TECHNOLOGIES INC 1.11%
- LUMEN TECHNOLOGIES INC 1.08%
- DISNEY WALT CO 1.04%
- GALAXY DIGITAL HOLDINGS LTD 1.02%
- SKYWORKS SOLUTIONS INC 0.98%
- ALIBABA GROUP HLDG LTD 0.88%
- HEXAGON AB 0.88%
- NAVER CORP 0.87%
- BENTLEY SYS INC 0.70%
- LIMELIGHT NETWORKS INC 0.62%
- PLANET LABS PBC 0.57%
- PTC INC 0.56%
- EQUINIX INC 0.54%
- NIKE INC 0.51%
- 任天堂 0.48%
- ACTIVISION BLIZZARD INC 0.45%
- BLOCK INC 0.17%
- PAYPAL HLDGS INC 0.14%
- 現金・その他 0.17%
※上位10銘柄までは()の中に、私による注釈を入れました。
上位10銘柄は日本でも馴染みのある企業が多く、これら銘柄だけでMETVの58.9%を構成しています。
「メタバース銘柄に分散投資したい!」
と考えている方は、まずこの当たりをターゲットとしてはいかがでしょうか。
『現金・その他』の比率は、0.17%とかなり低くなっており、素晴らしいですね。
40位には任天堂が入っていますが、組み入れ比率0.48%ということで『あまりメタバース銘柄だとは認識されていない』(そりゃそうですが)という感じですね。
METVの推移
METVの推移は以下グラフの通りです。
上場してから1年足らずなので、これだけで評価を下すべきではありませんが、現時点では『イマイチ』といったところでしょうか。
もし投資するのであれば、これからに期待ですね。
世界初のメタバース上場投資信託(ETF)を紹介させてもらいました
といった感じで、世界初のメタバース上場投資信託であるRoundhill Ball Metaverse ETF(METV)を紹介させてもらいました。
「メタバースへの投資を考えている。でも分散投資したい。」という方にはピッタリの商品ではないでしょうか。
しかし、私は言いたい。
「特定のテーマ、とくに『今注目のテーマ』に投資したところで、儲かるわけではありませんよ。」
と。
(このブログをいつも読んでくれている方には言うまでもありませんが)
『注目されているテーマ』とはすなわち、『いまお金が集まっている銘柄の集まり』でもあります。
それは『割高になっている銘柄の集まり』ということです。
つまり、
- 『高い成長率』が織り込み済みの株価となっている
- つまり『予想通りの高い成長率』で成長したとしても、株価は上がらない
ということです。
このような銘柄の株価が上がるのは、
- 市場が予想しているよりも、高い成長率を達成したとき
になるわけです。
よって、
- 「今のメタバース業界は過少評価されている」と考えている人は、METV上場投資信託に投資するべき
と言え、反対に
- 「メディアが騒いでいるから、メタバース業界はこれからくるだろう」と考えている人は、投資するべきではない
とも言えます。
メタバース業界が盛り上がっていることは確実ですが、投資するのであれば『世間に踊らされていないか』をじっくりと考えることをおススメします。
出典:
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