- 老後貧困に陥る人は、現役時代に貯金してこなかっただけなので自業自得だ
- 努力すればいくらでも収入を上げられるので、貧困におちいっているのはただの自業自得だ
などなど、『貧困=自業自得』と語れることがよくあります。
これに対して「それぞれの事情があるんだよ」と擁護することは簡単ですが、それでは納得いかない人も多くいるでしょう。
学生時代に必死に勉強し、
社会人になってからも私生活を犠牲にしてまで仕事をし、
市場価値よりも低い給与であれば転職先を自力で探し、
貯蓄するために切り詰めた生活をし、
少しでも資産を増やすために勉強をして投資をしている。
といった人からしたら、「貧困なんて自業自得だ!」と言いたくなるのも仕方がないでしょう。
とくに「お金がない」と言いながらも、カップ麺を食べたり、コンビニで飲み物を買ったりと、倹約家からしたら『ムダ使い』のような行為をしている人を見ると、「自業自得だ!」と言いたくなるのも致し方ないことでしょう。
私も(『学生時代の勉強』を除いたら)、上であげたような努力を結構してきたほうだと自負しているので、『「お金がない」と言いながら、新作ゲームをぽんぽんと買う友人』を見て、イラっとすることもあります。
しかし、彼らは本当にお金がないと思っているし、「できるものなら貧困から脱したい」とも思っているはずです。
であるのにも関わらず、「お金がない」と嘆きながらその状況から脱することができないのには何か理由があるはずです。
そこで、この記事では
- 貧困は自業自得なのだろうか?
- 人が貧困に陥る原因は何なのだろうか?
- 貧困から脱出するためには?
について考察していきたいと思います。
<目次>
貧困は自業自得なのか?
最初に断っておきますが、ここで取り上げる『貧困』とは、
- 日本における手取りの中央値の半分である『手取りが127万円を下回る世帯』
- 世界銀行が定義する『1日200円以下(年7.3万円)で生活する世帯』
といった、一般的な定義を無視し、
- 自分のことを『貧困(貧乏)』だと思っている人
を対象とします。
しかし、この時点で『自分のことを貧困(貧乏)だと思っていた人』の中には、
「あれ?貧困の定義からすると、俺って貧困じゃないじゃん。」
と思った方もいるでしょう。
厚生労働省による世帯別の所得調査によると、
- 所得が100万円以下 : 6.6%
- 所得が100~200万円 : 12.7%
となっているので、日本における『手取りが127万円を下回る世帯』という貧困の定義に当てはまる人は、全体の10%程度になります。
であるのにも関わらず、自分のことを貧困だと思っている人が多くいます。
そう、ほとんどの『自分を貧困だと思っている人』は『貧困妄想』でしかないのかもしれません。
貧困妄想
『貧困妄想』なんて書くと、『自分のことを貧困だと勝手に勘違いしているダメなヤツだ』と責めているように聞こえてしまうかもしれませんが、そうではありません。
『貧困妄想』は、『うつ』の症状の一つとして見られる妄想のことです。
『貧困妄想』がひどくなると、
- ありもしない多額の借金があるように思ってしまう
- 十分な貯金があっても、生活が苦しいと思ってしまう
という程の症状が出るケースもあるくらいですが、ほとんどの人はそこまでは至らないでしょう。
しかし、『貧困妄想』の症状の一つである
- まとまった収入があるのにも関わらず、必要以上にお金がないと思い込んでしまう
については、当てはまる人もいるのではないでしょうか。
とくに、世帯所得が貧困ライン(127万円)を超えていながら、「自分は貧困だ」と考えている人の多くは、
- ただの妄想
である可能性すらありますし、そうでなければ、
- ただ単に贅沢な暮らしをしているだけ
である可能性が高いです。
ちなみに私は、(セミリタイアを目指しているという特殊な点はあれど)貯蓄が2000万円以上ありながら、「ちゃんと働いて収入を得なければ…」というプレッシャーに押されてメンタルを病むまで頑張ってしまったので、貧困妄想だったんだろうなぁ…。
贅沢な暮らしが貧困の原因?
金融広報中央委員会の調査によると、貯蓄ゼロの一人暮らし世帯は、
- 20代:43.2%
- 30代:31.1%
- 40代:35.5%
- 50代:41.0%
- 60代:29.4%
二人以上世帯であれば、
- 20代:16.0%
- 30代: 8.2%
- 40代:13.5%
- 50代:13.3%
- 60代:18.3%
だったと報告されています。
仮に『貯蓄ゼロ=自分を貧困だと思っている人』だとすると、かなりの人が自分のことを貧困だと思っていることになります。
また、『最も収入が多く、余裕ができやすい一人暮らしの50代』でさえ、40%を超える人が貯蓄ゼロだという結果には驚きです。
さらには、
- 『一般的には家計のやりくりが大変になる二人以上世帯』の方が貯蓄できている
という点からも、「やっぱり、貧困(貯蓄ゼロ)は自業自得なんじゃないの?」と言いたくなる結果でもあります。
『貯蓄がゼロ』というのは『収入をきっかり使い切っている(余らせも、不足もしない)』ということでもあります(ひたすら借金を増やし続けている人は別ですが…)
そして、(あたり前ですが)収入額は人それぞれ違うので、例えば
- 『年収200万円貯蓄ゼロの人』からしたら、『年収300万円貯蓄ゼロの人』の生活は『贅沢な暮らし』に見える
わけで、
- 『年収300万円の人』が「俺は貧困だ」と言っているのを『年収200万円の人』が聞いたら「贅沢してるだけだろ!自業自得だ!」
としかなりません。
そして、『日本における貧困ラインが手取り年収127万円』であるということは、それを超えていながらも「俺って貧困」と思っている人は、『ただ贅沢しているだけ』(または貧困妄想)だと言ってもいいでしょう。
…とまぁ、厳しいことを書いてきましたが、それでも多くの人は「贅沢しているつもりはないけど、お金がないんだよ!」と言うでしょう。
その反論についてもよーく分かりますので、その状態から脱するための方法についても考えていきましょう。
貧困から脱するためには
貧困から脱するための方法としてまず挙げられるのは、
- 仕事を頑張って昇給する
- 転職して収入を上げる
の2点ですが、私はこれでは貧困から脱することはできないと考えています。
(それ以前に『昇給』『転職』がそう簡単にはできない人も数多くいるので、それを挙げたくはないし…)
というのも、上で書いた通り、
- 貯蓄ゼロの人は、収入の大小に関わらず、収入を使い果たしている
ためで、この状態を何とかしない限りは、収入が増えたところで支出が同じように増えるだけでしょう。
また、
- 節約する
というのも、貧困から脱する手段としてよく取り上げられますが、恐らく貧困に悩んでいる人は「すでに節約しているわ!」と言うでしょう。
(むしろ、「俺はムダ遣いしている。だけど貧困で困っている。」なんて人はレアでしょうw)
そこで、この記事で提案したい貧困の脱出方法として、
- 投資をする
をあげたいと思います。
「バカヤロー!投資するお金なんかないよ!」
「節約できる余地がないのに投資できるわけないだろ!」
というツッコミはあるかと思いますが、もう少しお付き合いください。
なんだか、世の中的には
- 節約をして、浮いたお金で投資する
と考えられがちですが、私はそうは思いません。
むしろ
- 投資をして、余ったお金で生活をする
と考えるべきです。
「え?」と思う方もいるかと思いますので、具体的に説明していきましょう。
投資の優先順位をあげよ
限られたお金を使う順番を決めるときには、誰しもが優先順位を決めると思います。
例えば、
- 趣味の食事だけは削れないから、ここにはお金をかけてもいい!
- いい家に住みたいけど、食事ほど大事ではないな…
- 服は全然起気にしないタイプだから、全部古着でいいや
などなど、人によってお金を使う優先順位があるはずです。
そこで、その優先順位の上位に『投資』を突っ込んでしまえばいいわけです。
その方法を具体的に言うと、
- 『投資』がむちゃくちゃ魅力的なモノだと思えるようになればいい!
というわけです。
日本でも少しずつ『投資』に対するイメージが好転しつつあるのを感じますが、それでも「うーん、やっぱりちょっと怖いなぁ」と考えている人が多いのではないでしょうか。
それは、
- 投資における成功体験がないから
だと私は考えています。
「やる前から成功体験のある人なんておらんわ!」というツッコミもあるでしょうが、『成功体験を聞く機会』すら少ないのが現状だと思います。
例えば、知人から「投資したら儲かるよ~」と聞くことは(たまには)あるかもしれませんが、『いくら投資して、いくら儲かった』みたいな話を聞くことはほとんどないでしょう。
それは日本において『お金の話がタブー視されているから』でしょう。
よって、投資に対するイメージがふわふわしており、「投資したい!」に至らないのだと思います。
なお、私も20代半ばくらいまでは、新しいモノ好きで、ブランド物も買いながら、しょっちゅう旅行に行くような『貯蓄ゼロの人』でしたが、偶然にも投資に出会ってから変わりました。
職場に個人投資家が何人もいて、なかには「投資で成功して30代で終の棲家を一括で買った」なんて人もいました。
そんな環境にいたもので、「新しいモノやブランド物なんかよりも株式が欲しいぃいい!」という思考になり、超強欲に株を買いあさるようになりました。
(強欲ゆえに、色々やりすぎて失敗もしてきましたがw)
また、投資を通じてマネーリテラシーが向上し、『良い買い物、悪い買い物』『良い借金、悪い借金』を学んでいくことにもなりました。
整理すると、
- 私は投資に出会う前も、投資に出会った後も、お金を散財するタイプだった
- 投資に出会ってからは、散財先が株式に代わっただけで、『欲しいモノを買っている』というスタンスに変わりはない
- ゆえに貯金はないw
というのが私です。
そして、この状況が続いたことで、4000万円近い資産を作ることに成功しました(貯金はないけど、さすがに貧困ではないですね)
このことからも、
- 投資の優先順位を上げることが、貧困を脱する方法だ
と言えるでしょう。
投資の魅力を伝えるために
このブログでは、私の資産を隠すことなく公開しています。
それは、
- 投資の魅力・効果を知ってもらいたいから
にほかありません。
「普通のサラリーマンでも、投資をすれば数千万円の資産だって作れるんだ!」
「投資を上手いこと活用すれば、セミリタイアだってできるんだ!」
と知れば、投資の魅力が伝わり、生活における投資の優先順位も上がることでしょう。
そうなれば、
- 収入が増えなくても、投資によってお金に余裕ができた
- 投資を優先した結果、自然と節約してしまった
という人が増え、『貧困』も減っていくことでしょう。
また、貧困ライン(手取り127万円)を超える人々がこうやって(海外へ)投資をすることで、私の隠れた野望である『日本を投資立国にして豊かにする』という目標が達成でき、
その結果、本当の貧困に悩む人々への援助が増える、なんてことにも期待できるのではないでしょうか。
まとめ:『貧困は自業自得』とは言い難い
といった感じで、『貧困は自業自得なのか?』について考えてきました。
整理すると、
- 手取り127万円以下が貧困と定義されているので、本当の貧困層は少ない
- しかし、貯蓄ゼロの『貧困だと思っている人』は多い
- 収入が増えたところで貯蓄ゼロから脱することができるわけではない
- つまり、努力して収入を増やしたところで貧困を脱せるわけではない
- 貯蓄するためには、「投資は魅力的だなぁ」「投資ラブ」の考えを広げる必要がある
となります。
また、
- 投資家が周りにいれば自然と投資を始める
- 投資を始めれば、勝手にマネーリテラシーがついていく
ということからも、
- 貧困は自業自得でなく、運(環境)が悪かっただけ
だと言えます。
とくに、いままでは『お金の勉強』を(学校などで)学ぶ機会がなく、
- 『お金の勉強』が必要であることに気付けるかどうかは、周りに環境しだい
だと強く思います。
そして、今年度からは、高校の家庭科の授業で『お金の教育』が始まります。
その効果がどれほどになるのか分かりませんが、(好意的に予想して)若者の大多数が投資をあたり前のようにする時代がくるかもしれません。
そうなると、貧困は『既に高校を卒業している人々』にだけ降りかかる問題になるかもしれません。
そんな時代になり、取り残される人が生まれてしまわないよう、これからもこのブログで投資の魅力を発信していきたいと思いますので、拡散よろしくお願い致します。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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