最終更新日:2021/2/12
筆者(ひょしおんぬ)は、株主優待に対してさほど好意的に思っているわけではありませんが、それでも
- オリックス
- イオン
の2銘柄は、優待目当てだけで保有しています。
それはシンプルに”利回りがいいから”という理由からです。
というわけで、たまに「もっと利回りのいい銘柄はないかなー」と探すこともあるわけですが、株主優待で有名なあの「桐谷さん」の株主優待に熱中する「桐谷さん」のトクする発想 という記事があったので、紹介&考察していきたいと思います。
<目次>
株主優待は少額で始めれば始めるほどおトク
まともに投資している人であれば知っている人が多いかと思いますが、企業が出している株主優待は、保有単元数が変わっても変わらないものが多いです。
また、単元数によって優待内容が変わるとしても、単元数を増やすコストのわりに、優待内容のグレードアップは小さいケースが多いです。
『買い物金額の〇%をキャッシュバック』という優待を出している、イオンをみると
- 100株~保有:3%キャッシュバック
- 500株~保有:4%キャッシュバック
- 1000株~保有:5%キャッシュバック
- 3000株~保有:7%キャッシュバック
と、たった100株持っただけで3%のキャッシュバックが得られるのにも関わらず、キャッシュバック率を1%上げるためには、プラス400株も買う必要がでてきます。
よって、株主優待を狙った投資をする場合、
- 最小単位株で多くの銘柄を保有する
こととなりやすく、必然的に『分散投資』となるのがメリットとしています。
と、書いたものの「そんなん誰でも知ってるわ!」と多くの人が思うかと思いますので、筆者(ひょしおんぬ)の思う注意事項を付け加えさせてもらいます。
それは、
- 優待目的で買った株が、一貫性の法則で魅力的に見えてしまい、追加購入してしまう
という行動を選んでしまいやすい点です。
『一貫性の法則』とは、
- 無意識化で自分の選んだ行動を正当化してしまう
ことで、
例えば『A株を買った』という行動がきっかけで、『買う前』よりも『買った後』の方がA株が魅力的に見えてしまうような錯覚が引き起こされる心理です。
これによって、
- A株の将来性が”より”魅力的に見えて多くの株を追加購入する
- A株が値下げした際に、ナンピン買いをしてしまう
といったことをしてしまいがちです。
もともと『優待目当てで買った』のであれば、『最低単位数だけ保有しておく』のが正解であるはずにも関わらず、
「いや、会社としても魅力的だし、追加購入すれば優待内容も良くなるし」
「いや、チャートを見ている限り、今が底値っぽいし」
と、言い訳をしながら買い増ししてしまうわけです。
これは優待銘柄に限らず、すべての『買った銘柄』に対して起きる心理なので、そんな思いが浮かんでたときには「あぁ、一貫性の法則のせいで魅力的に見ているだけなんだな…」と考えるようにしましょう。
次いで、株主優待がトクである特徴としては、『税金がかからない』という点が挙げられます。
優待品には税金がかからない
『株主優待が得であるかどうか』は『優待利回りが高いかどうか』で判断するかと思います。
また『優待利回りが高いかどうか』は『配当金利回り』と比較されると思いますので、
- 東証1部の配当利回り平均2.41%(2020年時点)と比べてどうか
という見方になるかと思います。
しかし、配当金には約20%の税金がかかりますので、
- 配当利回り2.41%の場合、実質利回りは1.93%
となりますが、株主優待品には税金がかかってこないので、
- 優待利回り2.41%の場合、実質利回りも2.41%
となりますので、優待狙いで投資している場合は見た目以上に利回りがよくなるという特徴があります。
が、ここで注意しないといけないのは、
- 『○○円相当の優待品=○○円の価値がある』わけではない
という点です。
具体例を挙げると、株主優待で
- 積水ハウスで新築を建てる時にだけ使える10万円分の商品券
を受け取ったとしても、ほとんどの人はその商品券を使う機会がないため、『10万円の価値がある株主優待を受け取った』とは言えないわけです。
参考記事:その株主優待、本当にお得ですか?
よって、株主優待を活用する際には、
- 元より利用していた店舗で使用可能なものか
- 元より買う予定だった商品が購入できるか
といった目線を持ち、それが「No」であれば、優待品の価値を割り引いてみる必要があります。
というわけで、株主優待のメリットを書いてきたわけですが、次に『桐谷さんがおススメする具体的な銘柄』を紹介します。
桐谷さんおススメの3銘柄
紹介している記事で、桐谷さんがおススメしている銘柄は以下3つです。
- 日本マクドナルドホールディングス
- 吉野家ホールディングス
- 大庄
いずれも有名な優待銘柄ばかりなので、詳しくは書きませんが、利回り(配当+優待)は、
- 日本マクドナルドホールディングス:(頑張って)3%くらい
- 吉野家ホールディングス:3%くらい
- 大庄:7%弱
となっており、筆者(ひょしおんぬ)の感覚に合わせると「大した利回りではない」と言えるレベルです。
というのも、全世界株式に分散投資していれば5%程度のリターンが期待できるので、『それ以下の利回り』や『それを少し上回るが、使用が限定される優待』には、さほどそそられないためです。
もちろん、これら銘柄は上記に加えてキャピタルゲインも狙えますが、『配当金や優待品を出した分だけ、企業の利益が落ちる=キャピタルゲインの期待リターンも下がる』となってしまうので、キャピタルゲインにも(優待なし企業と比較して)期待できません。
よって、『娯楽で優待目当ての投資をする』のでなく『資産形成のために投資をする』のであれば、これら銘柄は(筆者は)お勧めしません。
まとめ:株主優待狙いの投資は難しい
ここまで紹介させてもらった遠い、優待狙いの投資をすれば
- 自動的に分散投資になりやすい(一貫性の心理に注意)
- 税金が引かれない分トクする(優待の『見せかけの価格』に注意)
となります。
また、紹介元の記事の中では、
- 安定株を長期保有していれば貯金よりも利回りが良い
- 値上がり益狙いの投資はリスキー
といった言葉が出てきますが、
- 優待銘柄だから安定している
- 優待銘柄狙いの投資はローリスク
といったことは一切ないので注意が必要です。
最も分かりやすいリスクは『株主優待廃止のリスク』で、これにぶち当たれば
- お目当ての優待がなくなる
- 優待目当ての投資家がいなくなり、株価が暴落する
と2つのダメージを同時に受けることになります。
『株主優待狙いの投資=投資初心者向け』というイメージがありますが、実際はそうではないということを理解した上で、株主優待に手を出すようにしましょう。
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