スパコンSEが効率的投資で一家セミリタイアするブログ

投資のリターンを0.01%でも上げるための情報を紹介しつつ、子持ち夫婦がインデックス投資”だけ”でセミリタイアするまでの過程を公開

優待が有利

わたしは基本的に『株主優待ねらい』での投資をすることはないのですが、

「日本の個人投資家(以下『個人投資家』)にとって、優良な株主優待を提供している企業は買いなのでは?」

となんとなく思ったので考えを整理していきます。

 

ここで「有利ではないか」と言っているのは

  • 海外の投資家は株主優待が(基本的には)メリットとならない
  • 大口の投資家にとって株主優待のメリットは小さくなりがち

の2点から

  • 海外の投資家・大口投資家は、『株主優待を含まない価値』で株価を見る
  • つまり、『株主優待のメリットが大きい個人投資家』からは優待銘柄は割安となりやすい

と考えたためです。

 

例えば、

  • 株価   :100円
  • 年間配当金:    1円(利回り1%)
  • 優待   : 100株以上保有で2000分の商品(優待利回り2%)

なんていう企業があったとすると、

  • この銘柄の株式を、大量に保有すればするほどに優待利回りが落ちていく

ことになるため、

  • 日本の個人投資家目線:利回り3%(優待狙いで100株のみ保有)
  • 海外・大口投資家目線:利回り1%ちょい(大量保有)

となり、個人投資家にとっての方が『より利益率の高い銘柄』となります。

 

仮にこの状況において、海外・大口投資家が「利回り1.5%は欲しいよ!!」と考えていたとすると、海外・大口投資家は本銘柄の『売り』に回りますので、株価は下落、個人投資家から見る利回りはさらに上昇することになります。

 

つまり、個人投資家が「この優待込みの利回りはすごい!割安じゃあああ!!」と考えている銘柄であったとしても、海外・大口投資家が「これは割高だす」と考える銘柄があるわけです。

 

それだけではなく、海外・大口投資家からすると「利益を再投資せず、配当金としても配らず、優待として商品を配りやがる、イマイチな企業だす」という烙印を押されるかもしれません。

 

世界中の上場企業の株式が買える昨今ですから、海外・大口投資家からの資金流入がなければ『株価が上がりづらい=個人投資家にとって割安(高利回り)のまま放置されている』となることでしょう。

 

思考実験として、『効率的市場仮説』が実現していると仮定すると、

  • 巨額のお金を動かす、大口投資家にとっては「すべての銘柄の期待リターンは同じである」となる
  • しかし、株価を左右する力ほどの力はない個人投資家にとって、優待銘柄は優待利回りの分だけ期待リターンが高くなる

と言えなくもないでしょう。

 

『お得傾向』は本当にお得?

とはいえ、『優待銘柄の方が期待リターンが高くなる』が仮に事実であったとしても、インデックス投資家が

  • 個別銘柄への投資というリスクを負い、優待目当ての投資をする

という選択をしたくなるほどに優待銘柄のリターンは大きなものとなるのでしょうか?

 

というわけで、優待銘柄の王様であるカゴメを見てみましょう。

カゴメは、

  • 株価:3180円(2024/1/9時点)(これくらいの時期に書いたもので…w)
  • 優待:100株~1000株未満で2000円相当の商品

となっていますので、優待利回りがもっとも高くなる『100株保有』で単純計算すると

  • 優待利回り:0.6%

となり、この分だけ個人投資家がお得であることになります。

 

が、『2000円相当の商品』が『わたしにとって2000円の価値がある商品』とは限りません。

たとえば、トマトジュースが苦手な人が『2000円分のトマトジュース』をもらったところで、「2000円分ゲット!!」とは喜べませんね。

 

というわけで『2000円相当の商品』とやらを確認すると以下画像の通りとなっていました。

 

うん、野菜ジュースに魅力を感じない私にとって2000円の価値はない。

 

それどころか、食料品売り場ででこの詰め合わせが1000円で売っていたとしても買わないでしょう。

おそらく、500円くらいで売っていたら『割引率』に惹かれて買っちゃうかも(そして後悔する)くらいのレベルです。

 

よって、私がカゴメに投資をする場合、

  • 優待利回り:0.16%(31.8万円保有で500円分の優待)

となります。

 

旨くない。

 

この程度の利回りのために個別銘柄に投資するリスクを負う必要はありませんね。

 

さて、ここではカゴメを例にあげて確認してきましたが、ものによっては本当に個人投資家にとって有利に働くものもあります。

 

例えば私が唯一保有しているイオンでは、

  • 100株保有(32.6万円)で、イオンでのお買い物の3%分をキャッシュバック

という優待が存在しており、普段から食料品などをイオンで買い物している私は『優待利回りだけで5%以上』というむちゃくちゃ高い利回りを享受しています。

 

個人的には、

  • キリン・ライオン・日清食品のように、『自社製品詰め合わせ』は、額面と比べて小さな価値しなないケースが多い
  • マクドナルド・吉野家のように「割引券をもらったから食べに行こう」と誘導する優待はお得であると見せかけて、そうでないケースも多い

と考えていますが、イオンのように『個人投資家にとってかなり有利な優待銘柄』はほかにも存在していると思います。

 

投資を『ただの資産形成』ととらえている方にとっては関係のない話かもしれませんが、『投資は趣味でもある』という方にとって、こういった銘柄を探してみるのも面白いかもしれませんね。

 

というわけで、いい銘柄があったら教えてください!

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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