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その株主優待、本当にお得ですか?

最終更新日:2020/12/18

 

個人投資家に人気の株主優待ですが、得しているように見えて、じつは大して得していないケースも多々あります。

また、高配当銘柄への投資と同じように『安定した投資』と思われがちですが、それも誤った認識です。

 

12月には人気の優待銘柄が多く存在しているため、少し振り返ってみたいと思います。

 

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その株主優待、本当にお得ですか?

まず、人気の株主優待を見ていくと、(最小単位でもらえるもので)

  • すかいらーく:年間4000円相当の自社商品券
  • マクドナルド:年間1万円程度の商品交換券
  • カゴメ   :年間2000円相当の自社製品

あたりが有名で、これら店舗をよく使う方であれば魅力的に見えるかと思います。

 

しかし、たとえば『年間4000円相当の商品券をもらうのに、1000万円の投資が必要』となってしまっては、リスクも高く、払った投資額に対してのリターンが小さすぎます。

よって、『お得な優待かどうか?』を判断するためには、利回りが重要となってきます。

 

利回り目線で見ると

  • すかいらーく:年間2.5%(16万円投資、4000円リターン)
  • マクドナルド:年間2.0%(50万円投資、1万円リターン)
  • カゴメ   :年間0.5%(37万円投資、2000円リターン)

程度となります。

 

配当金と合わせて見ると、

  • すかいらーく:年間3.7%(優待2.5% + 配当1.2%)
  • マクドナルド:年間2.0%(優待2.0% + 配当0.6%)
  • カゴメ   :年間1.5%(優待1.0% + 配当0.5%)

といった結果となります。

 

東証一部の配当利回りは2.4%程度と言われているため、マクドナルド、カゴメを『利回り』目線で考えると、『大して得しない銘柄』となってしまいます。

 

と、すると「すかいらーくのように、利回りが高い銘柄を選べばいいのか!」となってしまいそうですが、それにも注意が必要です。

 

2000円ものをもらったところで、それ2000円の価値ある?

 2000円ものをもらったところで、それ2000円で買う?

分かりやすい例は、カゴメのように株主優待が商品のケースです。

カゴメから2000円分の自社製品(野菜ジュースやスムージーなど)が届くと、「2000円分得した!」と思いがちですが、本当にそうでしょうか?

 

普段からカゴメの野菜ジュースを買っているのであれば、その通りかもしれませんが、そうでない人にとって、『2000円分のカゴメの商品』に『2000円分の価値』があるとは限りません。

 

野菜ジュースにさほど価値を感じない筆者(ひょしおんぬ)であれば、2000円分のカゴメ商品が1000円で安売りしていたとしても買うとは考えられないため、『2000円分のカゴメ商品』は『1000円以下の価値しかない』となります。

 

つまり上記では、『カゴメの優待利回り=1%』としていましたが、筆者(ひょしおんぬ)にとって『カゴメの優待利回り=0.5%以下』となるわけで、大してお得でないことが分かります。

 

よって、優待利回りを計算する際は、『商品の値段』でなく『商品の価値=その商品を自分ならいくらで買うか?』を使用する必要があるわけです。

 

さらに、その株主優待はいつまでも保証されるわけもなく、急に廃止される危険性もあります。

 

優待廃止・改悪で大惨事

株主優待で有名な銘柄は、優待目当てで株主となっている個人投資家が多くいるため、それなりな株価で、比較的安定した推移をしているケースが多いです。

 

記憶に新しいのは、2020年9月にあったすかいらーくの優待の変更で、

  • 改悪前:年間6000円相当の自社商品券
  • 改悪後:年間4000円相当の自社商品券

と、大幅に改悪されました。

 

それによって、

  • 株価が11%ダウン(2日間で1684円→1499円に)
  • 株主利回りが33%ダウン

と、株主にとって2つのショックが同時に発生しました。

 

というのも、優待銘柄は「株主優待が優れているから買っている個人投資家」が多くいるため、株主優待の魅力がなくなれば売りに走る人々がうまれ、株価は大きく下げるわけです。

 

つまり、優待で人気の銘柄は『優待改悪』という爆弾を抱えているともいえ、『人気の銘柄だから安泰』と言うことはできません。

 

と、ここまで優待銘柄の問題をあげてきましたが、「それでも株主優待は魅力的なんだよねー」と考える方もいるかと思います。

しかし、株主優待に頼らなくても年間5%程度のリターンなら、(世界株式分散投資で)わりと簡単に手に入ることを考えると、やはり株主優待のメリットは少ないと言えそうです。

参考記事:【歴史から学ぶ】株式投資が儲かる理由

 

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まとめ:株主優待の『お得な雰囲気』に惑わされないように

ここまで記事にさせてもらった通り、人気の株主優待ですが、メリットばかりがあるわけではないので、注意が必要です。

 

株主優待の内容にだけを見て投資するのではなく、『利回り』『改悪によるショック』などなど、総合的に判断した上で投資するようにしましょう。

 

なお、筆者(ひょしおんぬ)は

  • オリックス:優待でカタログギフト
  • イオン:イオンの買い物で3%がキャッシュバック

の2つは優待目当てで購入しています。

(オリックスは、配当&将来性にも期待していますが)

 

特にイオンは、「最寄りのスーパー&ショッピングモール」として食材や子供服の購入など、普段からよく使用しているので、かなりの高利回りを得られています。

具体的には、30万円分購入で3%還元がうけられ、

年間50万円ほどの買い物をするので、15000円のキャッシュバックがえられています。

つまり、優待利回りだけで

  • 優待利回り5%=30万円で15000円の還元

となっています。

(実際は20万円で買ったので高い利回りだったのですが、ずいぶん落ちたなぁ…)

 

こんな感じで、株主優待を活用するのであれば、『自分の生活にあった優待』を探してみると、思わぬ高利回りの優待を見つけられるかもしれません。

 

間違っても「お得なイオンの株主になったから、イオンでいっぱい買い物しよう!」という順番で投資先を選ばないようにしましょう。

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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