
近ごろ
「プライベートクレジットの解約が殺到していてヤバい!」
という声をよく聞きます。
プライベートクレジットとは、ざっと言うと
- ファンドが投資家などからお金を集め、それを企業に貸し出す方法
- 銀行からの融資よりも金利が高く、投資家のリターンも社債などより大きくなりがち
という特徴を持つ投資です。
それが、こちらの記事(reuters)によると、
- 投資家がプライベートクレジットに対して解約を要求
- しかし、上限設定されている以上の解約を要求されたため、46%分だけしか払い戻しされなかった
- 言い変えると、投資家が逃げ出そうとしたが、逃げ切れなかった
という事態が起きています。
また、モルガンスタンレーによると、
- 人工知能(AI)の進展がソフトウエア業界を揺るがし続ける中、(プライベートクレジットの一つである)ダイレクトレンディングのデフォルト率が8%まで上昇する見通しだ。
とのこと(bloomberg)で、プライベートクレジットの中でもソフトウェア業界への危機が大きいと指摘しています(通常、レバレッジドローンのデフォルト率は2~4%程度と言われている)
これは、
ソフトウェア業界は高水準のレバレッジがかけられた債務が大量にあり、その返済期限が同時に近づいてきている
という状況にあり、これによってパンデミック時に近い水準まで押し上げられる可能性があると考えているためです。
なお、返済期限は、2027年に満期を迎えるものが11%、28年では20%になる見込みとのことです。
ソフトウェア業界に対する投資は大きく、事業開発会社(中小企業に投資する投資会社のひとつ)のポートフォリオの26%がソフトウェア業界とされています。
もしもここが崩れるようなことがあれば、公開されている株式市場への影響も避けられないかもしれません。
やだやだ。
いつもと同じこと
といった感じで、
- プライベートクレジットがやばい!
- ソフトウェア業界は特にやばい!
と書いまいりましたが、これのソースとなっている記事の多くに
「信用力の高い企業と低い企業との格差が拡大している」
という主張が散見されました。
つまり、『ソフトウェア業界全体がやばい』わけではなく、『ソフトウェア業界の中にやばいヤツがいる』という状況と捉えていることになります。
これは、よくあるやつです。
代表的なのはITバブルで、『社名に".com"がついているだけの中身スカスカ企業の株式』が高値で取引されていたが、バブル崩壊によってスカスカ企業消滅、強いIT企業が急成長を遂げていきました。
他にも2014年からあった原油価格の下落時には、弱いシェール企業が大量に消滅していき、一部の強い企業だけが生き残りました。
おそらく今回もそうなるのでしょう。
しかし、リーマンショックのように
- きっかけは『信用力の低い借り手の破綻』だったのが、それを詰め込んだ金融商品が蔓延していたことで世界的な経済危機に陥った
というケースもあるわけなので、『弱い企業が消えていくだけなので、大勢には影響がない』とは言い切れません。
そこら辺を理解したうえで、よく見る
「プライベートクレジットの解約が殺到していてヤバい!」
という記事に目を通してもらえればと思います。
書いた同機
2月には「AIはこれからよ!」みたいな記事を書いたので、今回は反対からの意見をお届けさせてもらいました。
「Aが正解!」という意見に納得したのなら、「Aは不正解!」という意見に耳を傾けることが、偏りすぎずに平和に生きていく術なんじゃないかと私なんかは思いますので。
普通に生活していると、ついつい偏っちゃうからね~。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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