
どこかで
「インデックス投資だけでFIREを目指していましたが、これは諦めます!」
「早くFIREしたいので、今後はアクティブ投資でいきます!」
みたいな声を聞きました。
私はインデックス投資を始めて8年ほどでサラリーマンを辞めることができたわけですが、
- 手取りの半分を投資してきた
- むちゃくちゃ好調な時代に投資できた
- すごく有利な時期に太陽光発電を契約した
という条件がそろっているからであり、誰もがこの条件をそろえられるとは限りません。
仮に
- 手取りの半分を投資する
- 年間リターン7%という平凡~好調寄りな時期に投資する
であった場合、
- 年間支出の25倍(4%ルールにのっとり)に達するまで、およそ15年かかる
わけなので、『いま仕事が辛いのだからFIREしたいと考えている人』にとっては、気の遠くなるような年月がかかることになります。
厳しいね。
アクティブ投資ならば…
というわけで
「アクティブ投資で!!!」
という意見が出てくることは理解できます。
うまくレバレッジを効かせることができれば、短期間で数倍のリターンが手に入ることもありますし、
暗号資産のような、持っているだけで数年で10倍、20倍にもなるような資産も存在していますし、
タイミング投資に成功できるのであれば、リターンは無限大です。
です、が、『アクティブ投資に失敗する』ことももちろんあります。
そうなれば、インデックス投資であれば15年でFIREできたものの、20年、30年たってもFIREできる資産が貯まらない可能性がありますし、
それどころか、定年退職の年齢になっても老後資金すら貯められていない。なんてことになる可能性も十分に考えられます。
アクティブ投資に失敗したら?
『アクティブ投資が上手くいかなかったらインデックス投資に戻る』という戦略もありですが、何年アクティブ投資で頑張るのでしょうか?
難解であるために多くの人が諦めているアクティブ投資ですから、たった数か月のチャレンジで見切りをつけるわけにはいきません。
数年かけてチャンレンジした結果、自分には適性がないと分かれば、FIREの時期はその期間に応じて遅れることになります。
また、アクティブ投資といえど、1年、2年でFIREできる資産を作り上げるのは至難の業です。
平均的なインデックス投資の3倍のリターン(21%/年)という驚異的な数字をたたき出せたとて、FIREするためには10年近くを要します。
年間50%という信じられないほどのリターンをあげても7年近くが必要です。
投資の恐ろしいところは、『運よく大勝できてしまうことがよく起きる』ことです。
実際に、暗号資産のことをよく理解せぬまま、雰囲気でビットコインに投資して大勝した人はそこそこいるでしょう。
この偶然によって、最初の5年間でFIREが見えてくるほどのリターンが手に入るかもしれません。
しかし、6年目以降にその偶然が続くとは限らず、場合によっては大敗することで資産がゼロになってしまうかもしれません(と、信用取引で資産をゼロにした私は思います)
そうなると、それまでの6年間はなかったことになり、そこからインデックス投資に戻ったところで、ずいぶんとスタートが遅れることになります。
短期間での大きなリターンの裏側
あたり前ではありますが、短期間で大きなリターンを求める行為は、短期間で大きな損失を負うリスクも受け入れねばなりません。
「リターンが少なすぎてFIREなんか無理だ!」と言われているインデックス投資(株式投資)でさえ、50%を超えるような暴落が繰り返し発生しているわけですから、これを超えるリターンを期待するのであれば、それ以上のリスクを負わねばならないのは当然です。
アクティブ投資に挑むのであれば、そこをしっかり理解しておかねばなりませんね。
でも、頑張ってみたらいいじゃん
なお、アクティブ投資を否定しているわけではありません。
世の中にはこれで成功している人も数えきれないほどに存在しているわけなので、誰しもがこれに成功できる可能性を秘めているからです。
また、リスクを理解したうえでのチャレンジであれば、例え失敗したとしても良い選択であったと言えるからです。
よく批判される宝くじなんかも同じことで、期待値が低いことを理解しながらも、『もしや』に賭けることを善としている人も多くいます。
私は、これを『正しい賭け』だと考えています(やらないけどw)
ただし、『リスクを正しく理解せぬままの賭け』は明らかに問題であるため、この記事では
「短期リターンを求めてアクティブ投資をすると、インデックス投資に大きな後れを取ることになるかもしれないよ」
というあたり前のリスクを書かせてもらいました。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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