「債券? 昔は”株式と逆相関”と言われていた、低リターンなアレ?」
と言われるアレのすばらしさを語りたい。
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と思っていたら、ちょうどいい記事があったので、画像を拝借しながら記事にしていきます。“景気後退に備える投資戦略”と“株式と債券の同時安に備える投資戦略”
まずはこれ。
債券のリターンにアメリカの景気後退期を重ねたものです。

1973年以降、7回の景気後退期期(灰色網掛け)があったわけですが、この間のトータルリターン(赤色の数字)は、古い順に
- + 3.9%
- + 6.4%
- +37.1%
- + 8.8%
- + 6.5%
- + 6.5%
- + 3.2%
と、常にプラスリターンでした。
特に「債券はインフレに弱い」という定番の言葉があるのにも関わらず、
- 10%超のインフレ期(1970年代にあった2度のオイルショック)にも、債券はプラスリターンだった
ことが分かります。
なお、このオイルショックの時には『高インフレ&景気後退』という、いわゆる『スタグフレーション』でしたが、FRBは利下げをすることで景気回復を後押ししました。
昨今でも『インフレの収まらないアメリカで利下げが実行された』ことに不安を覚えている方もいるかもしれませんが、これにより、
- インフレの再加熱&景気後退というスタグフレーションになった
としても、過去を踏襲するのであれば『利下げ&債券価格の上昇』が起きることになります。
そして、続いてが、『世界株式60%、世界適格債券40%』のリターンの推移です。

この表では、
- ◆が、60:40のトータルリターン
- 青棒が、株式の寄与度
- 緑棒が、債券の寄与度
となっています。
確かに、2022年には株式とともに債券も大きく下落しており、「株式と債券は逆相関なので、両方もっていると安心」は幻想であったわけですが、
全体を通してみると、債券がマイナスリターンとなっている年は少なく、目立つのは、
- 2000年~株式がマイナス続きだった時期にも、債券はプラスリターンを出し続けた
- 2008年のリーマンショック時にも、債券はプラスリターンだった
といった債券の強さです。
2022年の『株式も債券も下落』という実績から、『逆相関』が幻想であったことが分かり、債券に対する評価は落ちていますが、『相関関係が小さい』とは今でも言えるでしょう。
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株式が絶好調である今、債券に注目している人は(日本ではとくに)少ないです。
「株式の方がより良いモノである」と考えている人が多いからです。
しかし、
債券が、本質的に株式に劣る商品なのであれば、誰も債券投資をしていません。
であるのにもかかわらず、債券市場は株式市場よりも巨大です(黄色が債券)

もちろん、
- 債券は機関投資家が多く買っている
という”傾向”があるとは言われていますが、機関投資家が買うのにもそれなりな理由があります。
ここら辺、一度は考えてみてもいいかもしれませんね。
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というわけで、この記事では債券を激推ししており、実際に私もこれに投資をしていますが、『サラリーマンという安定収入を手にしているすべての方』に強くおススメするものではありません。
というのも、サラリーマンには「労働収入」という『この一本だけでもかなり安定する力強い大黒柱』があるからです。
よって、リスク許容度が許す限り、株式比率を高めておくべきであると私は思います。
とはいえ、リスク許容度は人によって異なるわけですから、「株式投資は怖い」という正常な精神を持つ方であれば、債券も検討してもよいかもしれませんね。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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