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「金利下落」と「株高」はつながらない

こんにちは。

「金利が下がると企業の借金返済の負担が小さくなることで、企業の利益が増えて株価も上がりやすいのだよ」

「景気後退が予想されると、株式から債券にお金がうつることによって、株価下落、債券利回りの低下(債券価格の上昇)が起きるんよ」

と、株式投資初心者の知人にどや顔で話をしたことがある私です。

 

よく聞く言葉でありますし、大まかには間違っているわけではないので軽い気持ちで言ってしまっておりましたが、J.P.モルガンが

「そんなわけでもないぞ!」

と言っておりました。

“割高→株安”、“金利上昇→株安”は本当?

 

この根拠となっているデータの一つがこれ。

 

これは『米国10年国債利回りの変動幅に対するS&P500の月次リターン』で、

  • 米国10年国債の利回りの変動である(FF金利ではない)
  • 変動したその月のトータルリターンである

ことには注意が必要ですが、リターン順に

  • 0.25%未満の利回り低下
  • 0.25%未満の利回り上昇
  • 0.50%未満の利回り上昇

----これ以下はマイナスリターン---

  • 0.50%未満の利回り低下
  • 0.50%以上の利回り低下
  • 0.50%以上の利回り上昇

となっています。

 

『利回りが(上昇にせよ低下にせよ)大きく動いた月の株価の下落は大きい』のは『何かしら大きな事態が起きている』と想像できますので理解できます。

そして、『国債利回りの微増』『株価の上昇』が同時に起きているのも、『お金が国債から株式に移動した結果』として理解できます。

 

しかし、もっとも株式が上昇していたのは『国債利回りの微減(国債価格の上昇)』だとはねぇ…。

株価にも国債にもお金が入ってきたわけだから、おそらく

「アメリカさんは好調だから、株式でも債券でも買ってやれ!」

みたいな勢が多かったということなのでしょう。

 

ん-、やはり短期的な値動きは複雑ですね。

 

しかしまぁ、とりあえず

  • 株式と債券の価格(利回り≒金利)は複雑に絡み合って変動しているので、それだけで未来を予想することは難しい

ということを再認識できました。

 

詳細を語らないまままま

「金利が下がると株価が上がるよ」

「債券が売られる(債券利回りが低下する)と株価が上がるよ」

と断定してしまうのは良くないですね。

 

繰り返しになりますけども

  • 米国10年国債の利回りの変動である(FF金利ではない)
  • 変動したその月のトータルリターンである

であることに注意は必要ですが、見方、切り取り刀よっては常識だと思っているものが通用しないケースがあると理解しておかねばなりません。

 

市場が教科書とおりに動いてくれるのであれば、これほど楽に儲けられる世界はありません。

そうでないからこそ、多くの投資家が苦悩しながら戦っていると考えましょう。

 

なお、JPモルガンの記事には、ここで紹介した内容の他にも

「金利が上昇すると予想PERは低下する」という話はまるで自明のように語られることが多いですが、過去の金利と予想PERの関係をみると、無相関であることが確認できます。したがって、メディアでよく見聞きする「金利上昇→予想PER低下」という主張は過去のデータでは証明されていないと言えるでしょう。

という『定説が通用するとは限らない話』が書かれていますので、興味がある方はどうぞ。

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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