ヴァンガード社から2024年8月時点での『投資と経済の見通し』が公開されていたのでご紹介。
金利・債券について
金利の上昇によって、債券の期待リターンが上昇している。
2024年中盤時点では、
- 2年債:4.71%
- 10年債:4.36%
にまで上昇している。
さらに金利が上昇すれば債券価格は下落するが、以下の通り2024年は(2021年に比べ)債券にとって有利な状況となると予想しています。
上記図解は、2024年は列ごとに、
- 金利が下落(債券価格が上昇)し、トータルリターンがプラスになる確率が51%(2021年は25%)
- 金利は上昇(債券価格は下落)するが、債券収入(インカムゲイン)によりマイナスにはならない確率が37%(2021年は16%)
- 金利が上昇(債券価格は下落)し、債券収入以上のマイナスリターンとなる確率が11%(2021年は59%)
ことを表しています。
アメリカ経済について
全体的に軟調な見通し。
- 最近データでは労働市場がゆるやかに悪化しており、これに対処すべく今年のうちに2度の0.25%の利下げが行われ、2025年末には目標範囲が3.25%~3.5%になると予想
- 7月には失業率が4.3%に上昇しているが、これは解雇の増加ではなく労働希望者の上昇によるもの
- コアPCE(インフレ率)は年末には2.9%になると予想
- GPD成長率は堅調で年間2%となる予想
中国経済について
需要と供給の不均衡、製造業投資の減速など低調なデータが多いが、夏の小売売上高からは明るい兆しも見える。
- GPD成長率は年間5.1%となると予想しているが、需給ギャップにより成長の持続が危ぶまれる可能性がある。
- 7月のインフレ率は前年比0.5%で、中国人民銀行の目標である3.0%を下回っている
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といった感じでヴァンガードの記事を一部紹介させてもらいました。
勝手にまとめると、
「安心できるほどじゃーないけど、それほど心配するほどでもないよね~。」
といった感じでしょうか。
とくに今回の見通しでは「債権が復活!」を強くアピールしていたので、これを読んだ当初は、
「ついにTMF(20年超国債3倍レバレッジETF)に投資するときがキター!?」
と興奮してしまいましたが、冷静に記事を読んでいると『さらなる金利の上昇』の確立がそれなりに残されていることが分かりました。
先のことを予想することは困難であり、自分なりの確率を計算することはできるもののそれが当たる保証はありませんし、こういった予想が外れた時にこそ大きな危機が訪れることは往々にしてあります。
『ありそうなシナリオ』に賭けるのではなく、『そうそうありえない大きな苦境』に備えるべきだと私は考えます。
と言っておいてなんですが、わたしはハイリスクハイリターンな『株式(ほぼ)100%のインデックス投資』をしているので、
「いつか大きな苦境に陥るかもしれない!」
という覚悟だけしておこうと思います。
そのうえで、市場が好調に推移してくれることを願っています。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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