スパコンSE的には、
- 配当銘柄への投資は『値動きがマイルドになりがち』というメリットがある分、リターンは劣ることになりかねない
- それでも、リタイア後の生活を考えると優良な投資先な気がするなぁ
と、ぼんやりと考えています。
んが、
「アメリカの配当銘柄は弱いけど、アメリカ以外の配当銘柄は強いぞ!」
みたいな記事がモーニングスターに掲載されているのを発見。
「なんですと!?」と思ったので、中身を一緒に確認していきましょう。
アメリカ株式のリターン
まずはこれ。
これは、アメリカ株式の過去5年間のチャート(配当再投資によるリターン)で、リターンが大きかった順に
- 紫色:市場全体(Morningstar US Market)
- 黄色:増配当株(Morningstar US High Dividend Yield)
- 青色:高配当株(Morningstar US Dividend Growth)
となっています。
見ての通り、
- 配当銘柄は、アメリカ市場全体に大きく劣っていた
と残念な結果となっています。
アメリカ除く株式のリターン
続きまして、除くアメリカのリターンです。
リターンが大きかった順に
- 青色:高配当株(Morningstar Global Markets ex-US High Dividend Yield)
- 黄色:増配当株(Morningstar Global ex-US Dividend Growth Index)
- 紫色:市場全体(Morningstar Global Markets ex-US)
となっています。
というわけで、
- アメリカを除けば、配当銘柄は市場全体よりも大きなリターンをあげていた
ことが分かります。
「なるほどね」
ちなみに、アメリカ除く高配当株の構成は以下の通り日本比率がもっとも高いので、日本株式も同様な状況(配当株が強い)になっているのではないかと想像できます(調べてないw)
アメリカの配当銘柄がイマイチだった理由
んで、アメリカの配当銘柄がイマイチだった理由ですけども、これはもうシンプルで
- マグニフィセントセブンに代表されるハイテク銘柄がむちゃくちゃ強かった。
だけです(詳しくはMoringstarのこちらの記事)
ハイテク銘柄のような成長企業は「配当を出すくらいなら自社の成長のために使うべし」という考え方があるため、昨今アメリカ市場をリードする企業は配当銘柄となりえません(NVIDIAは2024年に150%の増配をしましたが、配当利回りは0.03%)
よって、配当銘柄に『近年市場をリードしたハイテク銘柄』は含まれず、比較的にイマイチとなったわけです。
反対に、アメリカ以外には『配当を抑えることで力強く成長をした企業』が少なかったため、比較的に配当銘柄が強かった。
ということになります。
というわけで、
- アメリカの配当銘柄はイマイチ
- アメリカ除く配当銘柄はスバラシイ
という結論になったわけです。
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と、見せかけて、グラフをもう一度見てみましょう。
先に載せたグラフは『米国株式』『米国除く株式』のスケールが違っていたので、これを雑に統一して横並びにしてみました。
左が『米国株式』で、右が『米国除く株式』です。
アメリカは全部強いじゃん!!!
…とはいえ、少なくとも冒頭で書いた
- 配当銘柄への投資は『値動きがマイルドになりがち』というメリットがある分、リターンは劣ることになりかねない
は、必ずしも正しいわけではありませんし、
- 日本市場のように、力強い成長を見せる新興企業が登場してこない市場では、配当投資は良い方法であった
と言えるようですね。
良しなに。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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