「新NISAの成長投資枠は、配当課税面で有利な日本の個別株を選ぶべし」
という結論を出してる記事がありました。
(資産1億超の投資家「新NISAは配当株を選ぶべし」 日本株は米国株より約10%も税制面で有利に)
この根拠となるのが、
- 新NISAは配当金が非課税となるが、(例えば)アメリカの銘柄に投資していたケースでの『配当金に対するアメリカでの10%課税』は非課税とならない
という制度であるからです。
いや、まぁ、そうなんですが、そこを根拠に『日本の個別株を選ぶべし』とするのはどうなんでしょう?
例えば、
「配当金を再投資する予定がないから、配当銘柄に投資する。」
「日本の市場に詳しいから、日本の個別株に投資する。」
であれば理解できますし、なんの問題もないかと思います。
しかし、
「配当の課税面で有利だから、日本の配当銘柄に投資する」
は、納得できません。
元の記事では、
「日本には割安な銘柄が多く存在しているため、上昇余地は大いにある」
と書いておきながらも
「つみたて投資枠ではオルカンがおススメ」
としており、何を言っているのかよく分かりません。
株式投資とは『成長する企業に賭けることで、リターンを狙う行為』です。
であるのにも関わらず、企業を選ぶ前に『配当の税制面で有利な日本市場』とフィルタをかけてしまうのは非常にもったいない行為なのではないでしょうか。
タイトルにある通り、これは『資産が1億円超の投資家』の考えとのことで、もしかしたら
「1億円以上も資産のある人の考えだから信憑性ありそう!」
と感じてしまう人もいるかもしれません。
しかし、
- 株式投資では、適当にやっていてもそこそこ勝ててしまう
- 基本的には、時間をかければかけるほどに、資産額が大きくなる
という性質のモノであるため、
- 投資によって大金を手に入れることに成功した人だからといって、その人の投資スキルが優れているとは限らない
と考えなければなりません。
また、近ごろ話題に上がることの多い有名な資産家は『有価証券をほとんど持たずに資産1億円超』だったりすることからも、『資産額と投資スキルに関連性はない』ことが分かります。
(出典:4氏の資産・資金力は 総裁選 河野氏・岸田氏・高市氏・野田氏)
というわけで、『資産1億超の投資家』という肩書には何の意味もありません。
また、SNSを見ていると「〇年で○○万円稼ぎました!」といった言葉が躍っていますが、これも同様に意味のない言葉であることを理解し、そういった方の発信を妄信しないようにご注意ください(含むスパコンSE)
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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