ゴールドマン、中国株指数の目標引き下げという記事があったので「へ~」と思いながら対象の指数であるMSCI中国のチャート(iShares MSCI China ETF:ティッカーMCHI)を見てみたら、こんなチャートでした。
(iShares MSCI China ETF (MCHI) Stock Price)
まさかの
- 2023年6月時点で、指数が誕生した2011年4月を下回っている
と、想像以上に悲惨な状況でした…。
私は、
- 株式100%で投資していれば、20年は投資を継続しないとマイナスリターンになることはあり得る
と考えているので、「そういうこともあるよね~」と考えられなくもありませんが、この間『全世界株式は右肩上がりに上がり続けている』という事実を踏まえると、「何故にMSCI中国だけは…」と思ってしまいます。
「中国はいずれアメリカを抜いて世界一位の経済大国となる」
という予想が一般的であるという印象ですが、市場はそのように評価していないのかもしれません。
また、これは中国に限った話でなく、新興国ETF(Vanguard Emerging Markets Stock Index Fund :ティッカーVWO)を見てもこんな状況にあります。
(Vanguard Emerging Markets Stock Index Fund (VWO))
18年前に25ドルだったVWOは、現時点でも40ドル程度の値がついており、2007年の高値を一度も超えられておらず『悲惨』と言わざるを得ません。
『新興国への投資』と聞けば
「新興国は不安定ながらも急成長しているから、先進国よりもハイリスクハイリターンだよね」
と感覚的に感じる人も多いかと思いますが、現実は
- リスクは高い(値動きが大きい)が、リターンは悲惨
という状況にあったようです。
もちろん、これが今後も続く保証はなく『これから爆上げ』となるケースも考えられます。
しかし、以下の記事でも書いた通り『新興国はインデックス投資に向いていない』という問題もあります。
そこで、これらを踏まえると
- 新興国へ投資するべきでない
- オルカンよりも、先進国株式を対象にすべき
と、直感的に感じてしまう人もいるかもしれません。
しかし、それよりも、
- 『新興国』という『先進国よりも急成長している地域』かつ『かなり広域への分散投資』を20年ほどしていたとしても、まとまったリターンが手に入らないかもしれない。それどころかマイナスリターンになることがある。
という事実が非常に大切です。
というのも、あたり前ではあるのに忘れがちな
- 投資先が成長していても、必ずしも株式リターンが大きくなるわけではない
- 広域に投資しているからといって安心できるわけではない
という事実がそこにあるからです。
そして、同様に忘れてはいけない事実として
- 過去のリターンが将来のリターンを決めるわけではない
というモノもあります。
過去のリターンが悪い投資先は不人気となり、それによって割安となり、結果として大きなリターンをもたらす。なんて話は珍しいモノではありません。
よって、『新興国はイマイチ』という実績だけをもって「新興国への投資はやめよう」と考えるべきではないと言えるわけです。
というわけで、これからも
- 過去の実績は無視
- 『成長率』なんてものは気にしない
- 出来る限り広域に分散する
というインデックス投資の基本を守りつつ、コツコツといこうと思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
------
あなたのクリックが本ブログの評価を決定します。以下バナーをクリック頂けると嬉しいです。よろしくお願いします^^
ツイッターでは記事の公開を通知したり、投資に関係するニュースを取り上げたりしています。よろしければフォローをお願いします!