最終更新日:2021/1/3
新型コロナウィルスによる暴落からの株価の変動を確認、比較していきます。
比較対象は、
- VT(全世界株式)
- VTI(全米株式)
- TOK(先進国株式)
- VWO(新興国株式)
- QQQ(米ハイテク大手株式)
- VYM(米高配当株式)
です。
今週は
- 新興国の急騰
が目立った一週間でした。
報道に目を向けると、
- 感染力が強くなった変異種の発生・拡大
- 変異種対策のためイギリスのロックダウン地域拡大
- ワクチンの副作用に対する懸念
といった、ネガティブなニュースだらけですが、株価は安定した推移を見せています。
今のところ『既存のワクチンは変異種にも効果がある”はず”』と言われていますが、実際のところどうなのかはハッキリしていませんし、今後でてくるであろう別の変異種にも対応できるかどうかは不明です。
なお、新型コロナの感染者数が最も多いアメリカでは、新規感染者が以下グラフの通り、右肩上がりで増え続けています。
※アメリカの新型コロナの感染者数推移
提供元:新型コロナウイルス 世界の感染者数・感染者マップ|NHK特設サイト
さて、このような状況の元、株価はどのように推移しているのか、実際の”数値”で確認していきたいと思います。
確認するのは、
- 日本で販売している投資信託(為替の影響も含んだ確認)
- アメリカで販売しているETF(ドル-円の為替を無視して確認)
の2つです。
<目次>
世界同時株安からの株価の変動を確認
さっそくですが、株価の変動を「世界全体の株価の指標であるMSCI-ACWIを基準とする日本の投資信託」の推移で確認してみたいと思います。
(世界平均の株価の推移と思ってください)
まずは過去10年、過去2年、暴落以降の推移を記載します。
※2020年12月30日時点の247,879ポイントに合わせて赤点線を引いてあります。
見ての通り、最近は『ほぼ横ばい』という状況が続いています。
なお、具体的な株価の変動率としては
- 先週末と比べて0.8%の上昇
- 過去のピーク時(2/21)と比べて4.0%の上昇
- 底値時(3/24)と比べて59.3%の上昇
- 2020年の年間リターンは8.8%
となりました。
なお、このグラフは『日本の投資信託』の成績なので、為替(ドル円)の影響をもろに受けます。
近頃は円高が大きく進みましたので、為替に影響されないETFでも確認します。
VTI・VT・VWO・TOK・VYM・QQQの推移を比較
まずは、地域別の推移です。
※2020/2/3時点を100ポイントに統一しています。
冒頭でも書いた通り、ここ1週間は『新興国の急騰』という結果となりました。
具体的な結果を成績順に並べると、
- 118.7ポイント(+2.43%):新興国(VWO)
- 118.6ポイント(+0.94%):アメリカ(VTI)
- 115.9ポイント(+1.08%):全世界(VT)
- 112.8ポイント(+0.92%):先進国(TOK)
※()内は先週比
といった感じで、久しぶりに新興国がトップに返り咲いたものの、さほど大きな差はない状況です。
次に、アメリカ株の中でも種類別ETFの推移を見ていきます。
ここ1週間は米高配当(VYM)、米ハイテク大手(QQQ)ともに米株全体(VT)を超えてきました。
具体的な結果を成績順に並べると、
- 141.1ポイント(+1.35%):米ハイテク大手(QQQ)
- 118.6ポイント(-0.94%):米全体(VTI)
- 99.8ポイント(+1.25%):米高配当(VYM)
となり、グラフ全体に目を向けると
- QQQ(NASDAQ100:米ハイテク大手)の圧倒的な成績
- VYM(米高配当)の残念な成績
となっています。
バイデン大統領の誕生が確実となり、
- ハイテク大手企業に逆風が吹くか
という予想がたち、実際に一時期はそのような値動きをしていましたが、その傾向は消えてしまいました。
『株式市場はそんな単純じゃない』ということですね。
今後の株価について
いままで、新型コロナについては『落ち着きつつある』という印象を持っていましたが、変種の発生によって、今後がより不透明となってきました。
とはいえ、過去のパンデミックやその危機(戦争など)を振り返ってみても、人類は必ず乗り越えてきています。
というわけで、個人投資家がやらねければならないことは、
- 新型コロナが大暴れする前に全て売ってしまおう!
といったことをせず、冷静に市場を見つめながら自分の投資ルールに忠実に従うことしかありません。
とはいえ、以下グラフの通り、広い目線で見れば世界の株価は100年以上にわたり上昇を続けているのも事実です。
つまり、今後暴落が発生しようとも、しなかろうとも
- 大きくとらえれば”今”が最も安く株を購入できるチャンス
と言えるわけです。
というわけで、本ブログの筆者ひょしおんぬは、
- 生活防衛費を残した余剰資金の全てを投資する
というスタイルを今後も継続していき、将来のリターンに期待したいと思います。
関連記事:積立インデックス投資にナンピン買いは不要【資産を最大化するためのヒント】
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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