最終更新日:2021/2/14
新型コロナウィルスによる暴落からの株価の変動を確認、比較していきます。
比較対象は、
- VT(全世界株式)
- VTI(全米株式)
- TOK(先進国株式)
- VWO(新興国株式)
- QQQ(米ハイテク大手株式)
- VYM(米高配当株式)
です。
ここ1週間の目立ったニュースとしては、
- バイデン大統領が中国の習近平国家主席と会談した
といったものがあり、中国の『不公正な慣例(知的財産権の侵害、不当な低価格にほる販売など)』や『ウイグル自治区での人権侵害』などに対する懸念を伝えました。
また、バイデン大統領はツイートでも
「米国民に利益をもたらす場合に中国と協力する」
と発言しており、バイデン政権の対中国の態度が明らかになってきました。
参考記事:次期アメリカ財務長官イエレン氏が上院公聴会で発言した4つの重要ポイントについて
さて、全世界の新型コロナの新規感染者数は、以下グラフの通りで「右肩下がりトレンドが見えてきたか?」といった状況にあります。
提供元:Template:COVID-19 pandemic data - Wikipedia
さて、このような状況の元、株価はどのように推移しているのか、実際の”数値”で確認していきたいと思います。
確認するのは、
- 日本で販売している投資信託(為替の影響も含んだ確認)
- アメリカで販売しているETF(ドル-円の為替を無視して確認)
の2つです。
<目次>
世界同時株安からの株価の変動を確認
さっそくですが、株価の変動を「世界全体の株価の指標であるMSCI-ACWIを基準とする日本の投資信託」の推移で確認してみたいと思います。
(世界平均の株価の推移と思ってください)
まずは過去10年、過去2年、暴落以降の推移を記載します。
※2021年2月12日時点の262,000ポイントに合わせて赤点線を引いてあります。
株価との比較用に感染者数の推移を再掲します。
なお、具体的な株価の変動率としては
- 先週末と比べて1.0%の上昇
- 過去のピーク時(2/21)と比べて9.9%の上昇
- 底値時(3/24)と比べて68.4%の上昇
となりました。
1年前の過去最高値(暴落直前)と比べると、およそ10%も増加しており、コロナ禍においても大きく成長していることがよく分かります。
また、再掲した『コロナの感染者推移』のグラフと『過去51週の株価の推移』を見比べると、相関性がないことがよく分かります。
よく「株価は経済と関係なく動く」とは言いますが、パンデミックに対しても同様のことがいえるようです。
では、次いで米国ETFの推移も地域別に見ていきます。
VTI・VT・VWO・TOK・VYM・QQQの推移を比較
まずは、地域別の推移です。
※2020/2/3時点を100ポイントに統一しています。
新興国きたー!
具体的な結果を成績順に並べると、
- 133.1ポイント(+3.10%):新興国(VWO)
- 126.4ポイント(+1.66%):アメリカ(VTI)
- 123.5ポイント(+2.00%):全世界(VT)
- 118.6ポイント(+1.66%):先進国(TOK)
※()内は先週比
といった感じで、新興国だけ目立って値を上げており、その差は広がりつつあります。
また、2020年11月頃からは、先進国のリターンが目立って劣ってきているのは、アメリカ以外の先進国(主にEU)が足を引っ張っていることが要因です。
次に、アメリカ株の中でも種類別ETFの推移を見ていきます。
具体的な結果を成績順に並べると、
- 151.3ポイント(+1.54%):米ハイテク大手(QQQ)
- 126.4ポイント(+1.66%):米全体(VTI)
- 104.5ポイント(+1.29%):米高配当(VYM)
となりました。
冒頭でも書いた通り『米中の対立がハッキリしたきた』わけですが、
- 新興国株(VWO:中国比率40%超)は好調
- アメリカ株(VTI)はボチボチ
という結果を見ると、「市場は米中の戦いの結果、中国が勝利すると予想している」と思えてしまいます。
今後の株価について
いまや、『新型コロナウィルスが容易となって暴落が発生する』とは考えずらい状況となっており、今後懸念されるとすると
- 経済緩和の終了によって起きる暴落
- 投資家心理の悪化(株価上げすぎで怖いわ…など)によって起こる暴落
といったものがあります。
しかし、株価が割高になっているとしても、これら暴落が『必ず起こる』とは言い切れません。
というわけで、個人投資家がやらねければならないことは、
- 暴落する前に全て売ってしまおう!
- 暴落を待って全力で投資できるよう資金を貯めておこう!
といったことをせず、冷静に市場を見つめながら自分の投資ルールに忠実に従うことしかありません。
とはいえ、以下グラフの通り、広い目線で見れば世界の株価は100年以上にわたり上昇を続けているのも事実です。
つまり、今後暴落が発生しようとも、しなかろうとも
- 大きくとらえれば”今”が最も安く株を購入できるチャンス
と言えるわけです。
というわけで、本ブログの筆者ひょしおんぬは、
- 生活防衛費を残した余剰資金の全てを投資する
というスタイルを今後も継続していき、将来のリターンに期待したいと思います。
関連記事:積立インデックス投資にナンピン買いは不要【資産を最大化するためのヒント】
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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