Twitterの元CEO(創業者の一人)で、Square, Inc.の現CEOでもあるジャック・ドーシーを紹介します。
最初に、私が好きなジャック・ドーシーのエピソードをひとつ。
ジャック・ドーシーは、ある企業でプログラマーとして働きたいと考え、その企業に連絡と取るためのメールアドレスを探していましたが、見つかりませんでした。
そこで、企業のウェブサイトからセキュリティーホールを見つけだし、そこからメールアドレスを抜き出すことに成功。
その後、その企業の会長へ『セキュリティーホールが存在していること』をメールで連絡した。
翌週からジャック・ドーシーは、その企業で働くことになった。
ジャック・ドーシーがいかに異質で有能か分かりますね。
<目次>
- ジャック・ドーシーの主な経歴・学歴
- ジャック・ドーシーの受賞歴など
- ジャック・ドーシーとイーロン・マスクとTwitter大量解雇と
- ジャック・ドーシーと瞑想
- ジャック・ドーシーの資産と寄付
- ジャック・ドーシーの私生活
- 民主党とのスキャンダルについて
- まとめ:Twitterの元CEOジャック・ドーシーの経歴や資産を紹介させてもらいました
ジャック・ドーシーの主な経歴・学歴
まずは、ジャック・ドーシーのざっとした経歴・学歴から。
- 1976年11月19日、ミズーリ州セントルイス生まれ
- 8歳からマッキントッシュに触れ、10歳からIBM製のパソコン使うようになる
- カトリック系のデュブール高校に通いながらファッションモデルでもあった
- 高校の在学中にタクシー会社向けの配車サービスをオープンソースで開発(現在でも一部のタクシー会社で使用されている)
- ミズーリ工科大学に入学するも、2年で中退
- ニューヨーク大学に入学し、Twitterの源流となるアイデアを思いつく
- 2000年にオークランドで、ウェブから宅配便やタクシー救急サービスなどを派遣する事業を立ち上げる
- 同時期に、これまで開発してきた配車サービスなどのシステムから『リアルタイムでメッセージによる交流をとるシステム』を思いつく
- Twitterのプロトタイプを2週間で作り上げ、Odeo社からの融資を手に入れる
- 2006年、Odeoの共同創業者Noah Glass、Evan Williams、Biz Stone と共に、Twitterを立ち上げ、CEOに就任する
- 2008年、TwitterのCEOを退き、会長職につく
- 2009年、スマートフォンをクレジットカード決済端末にするSquare, Inc.を立ち上げる
- 2011年、Twitter社に復帰し、製品開発を担当する
- 2013年、ウォルトディズニー社の取締役に就任する
- 2015年、ふたたびTwitterのCEOになる
- 2021年11月、TwitterのCEOを辞任
- 2022年5月、Twitterの取締役も退任
学生時代から起業しており、若くしてTwitterを立ちあげるなど、普通の人にはない才能を発揮していますね。
なお、Twitterがイーロン・マスクに買収されるとき、ジャック・ドーシーは2.4%の株を保有していたので、1.06億ドル(440億ドル x 2.4%)の現金を手にいれたことになります。
ジャック・ドーシーの受賞歴など
- 2008年、MIT Technology Reviewにて35 歳未満の世界のトップ 35 のイノベーターとして選出
- 2012年、ウォールストリートジャーナルにてテクノロジー部門の『イノベーター・オブ・ザ・イヤー』を受賞
- 2012年、TechCrunch新聞によるCrunchies Awardsにて『ファウンダー・オブ・ザ・イヤー』を受賞
- 2013年、フォーブスによって『世界で最も魅力的な独身男性』に選ばれた
- 2016年、Fox Businessによって『2016年で最悪のCEO』の第4位に選出
- 2017年、24/7 Wall St.(投資情報サイト)にて『アメリカで最悪のCEOトップ20』に選出
2015年に2度目のCEOに就任してからが悲惨ですね。
Twitterは2016年まで赤字をたれながし続けてきたわけですが、当時
- Alphabet ( Google)
- Microsoft
- Salesforce
- Verizon
- Walt Disney
などがTwitterを買収すると見られており、Twitter社は「2016年末までに契約する予定である」との発言をしていました。
しかし、買収は成立しませんでした。
これもジャック・ドーシーが低評価であった理由の一つでしょうね
ジャック・ドーシーとイーロン・マスクとTwitter大量解雇と
イーロン・マスクがTwitterを買収したあとに半数の社員を解雇しました。
その行為に対してジャック・ドーシーは、
「多くの人が私に腹を立てていることは分かっています。」
「なぜ皆がこのような状況に置かれているのか、その責任は私にあります。」
「私は会社の規模を急速に拡大しすぎました。そのことをお詫びします。」
と発言しています。
つまり、
- Twitterの拡大を急いだがために必要以上の雇用をしていた
- つまり、大量に解雇された原因はわたしにある
と言っていることになります。
これが本音なのか、ただの慰めなのかは分かりませんが、ジャック・ドーシーの人となりが分かるエピソードですね。
なお、ジャック・ドーシーとイーロン・マスクは、ソーシャルメディア プラットフォームに対する考え方で対立しており、激しい口論を繰り広げることもあったそうです。
よって、イーロン・マスクがTwitterのCEOとなったこれからは、Twitterの本質が大きく変わっていくかもしれませんね。
ジャック・ドーシーと瞑想
ジャック・ドーシーは、毎朝2時間ほど瞑想をしていることでも有名です。
瞑想にもさまざまありますが『ヴィパッサナー瞑想』を利用しています。
これは別名『気づきの瞑想』とも言われ、ざっくりと言うと『自分を客観視する』ことに集中する行為です。
例えば、瞑想中に「(仕事したくないなぁ…)」という考えが浮かんできたら
「(私は今「仕事したくない」と考えている…)」
と客観視する、といった具合です。
そうすることで、『自分の中か出てくる感情』をスルーできる力を養い、客観的な判断・行動ができるようになります。
2つの巨大企業のCEOをしており、常人とは無縁の決断をせまられ、常人には理解できないようなストレスを抱えていたジャック・ドーシーは、その解決策として瞑想を選んだようです。
2018年には瞑想の修行をしにミャンマーに渡航しています。
その修行では
- デバイスの利用
- 読書
- 執筆
- 運動
- 音楽
- 酒
- 肉
- 会話
- アイコンタクト
などが禁止されており、その状態で10日間を過ごしました。
その間は、休憩時間をのぞいて、毎日午前4時に起床してから21時まで瞑想を続けていたとのことです。
瞑想といえば、マーク・ザッカーバーグ、スティーブ・ジョブス、ビル・ゲイツ、松下幸之助といった経営者だけでなく、世界最大規模のヘッジファンドのマネージャであるレイ・ダリオも取り入れていることで有名です。
『企業の運営』や『巨額の投資』など大きなストレスを抱える人だからこそ瞑想を愛用しているのでしょうね。
マインドフルネスに興味のある方はこちらもどうぞ。
ジャック・ドーシーの資産と寄付
フォーブスによると、
- ジャック・ドーシーの総資産額は41億ドル(2022年12月6日時点)
とされています。
資産額は以下のように推移しており、『2021年の125億ドル』がピークとなっています。
また寄付にも熱心で、直近だけでも
- 2020年4月、10億ドルをコロナウィルス救済のために寄付
- 2020年8月、1,000 万ドルをボストン大学の反人種差別研究センターに寄付
- 2021年5月、1500万ドルをインドのコロナウィルスの第2波救済のために寄付
と、巨額の寄付をしています。
ジャック・ドーシーの私生活
ジャック・ドーシーは、サンフランシスコの高級地区にあるエル・カミノ・デル・マーのゴールデンゲートブリッジ沿いに住んでいます。
ジャック・ドーシーに私的な影響を与えた最大の人物は叔母で、彼女から
- バレエ
- フィクション小説
- 散歩
- 地図の作成
- 日記
などの趣味を引き継いだとのことです。
いまではIT長者というイメージのあるジャック・ドーシーですが、そうなる前は
- マッサージセラピスト
- 植物のイラストレーター
- 衣服のデザイナー
などをしていた時期もありました。
また、2013年には「ニューヨーク市長になって世界中を航海することを夢見ている」といった発言をしていたり、
2020年にはベーシックインカムのテストに試験運用のため、1500万ドルの寄付をすることもありました。
瞑想にのめりこむなど『オタク』的な一面を持ちながらも、さまざまなことにも興味を持っていることが分かりますね。
民主党とのスキャンダルについて
少し前に
『イーロン・マスクが
「2020年の大統領選挙の時に、民主党がバイデン大統領にとって不利な情報をブロックするよう、ジャック・ドーシーに数百万ドル支払っていた」
と発言した』
という話題が上がりました。
これが本当であれば大問題ですが、いまのところ『イーロン・マスクが発言したように見える画像』は存在すれど、『イーロン・マスクの発言(オリジナル)』は見つかっていません。
ただし、
「ジャック・ドーシーが、さまざまな政治的立場のアカウントについて、停止やその他の措置に介入した事例が複数ある」
と告発しているジャーナリストも存在しており、これからの動向に注目です。
まとめ:Twitterの元CEOジャック・ドーシーの経歴や資産を紹介させてもらいました
といった感じで、ジャック・ドーシーを紹介させてもらいました。
TwitterのCEOは退いたものの、いまでもSquare, Inc.のCEOは継続していますし、まだ46歳と若いので、これからも表舞台に出てくることが多々あるのではないかと思います。
Twitterから解放されたからこそ、新しいアイデアを生み出すことに時間を使い、世の中がもっと楽しくなるツールを作ってくれることに期待です。
参考情報:
-
From Dispatching Services to Twitter and Square by Jack Dorsey
-
Elon Musk defends former Twitter CEO Jack Dorsey, says he has a pure heart
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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