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モンスタービバレッジの株価について考察【ティッカーシンボル:MNST】

コロナ禍において売り上げを減らしつつある飲料業界において、エナジードリンク市場だけは絶好調にあります。

そのエネルギードリンクのツートップのひとつである『モンスターエナジー』を販売しているのがモンスター・ビバレッジです。

 

新型コロナウィルスによって変化した世界において、

  • モンスター・ビバレッジが優良な投資先となるのかどうか?
  • モンスター・ビバレッジの株価は投資するに値する株価なのか?
  • モンスター・ビバレッジの今後はどうなるのか?

について考察していきたいと思います。

 

<目次>

 

モンスター・ビバレッジとは

(THE MONSTER GIRLS:モンスター・ビバレッジ公式サイトより)

 

いまではモンスターエナジーのイメージが強い(というか、それしなかない)モンスター・ビバレッジですが、意外と歴史は古く1935年にヒューバート・ハンセンが、『Hansen's』という名前のジュース販売会社として設立したところからスタートしています。

 

しかし、1988年に経営破綻し、カリフォルニア コパッカーズ コーポレーションに買収され、ハンセン ナチュラル カンパニーに改名して再スタートしています。

 

モンスターエナジーが誕生したのは2002年(日本上陸は2012年)で、モンスターエナジーの売上が伸びてきた2012年に社名をモンスター・ビバレッジに変更しています。

(なお、レッドブルが誕生したのは1984年)

 

2015年には、主力のエナジードリンク以外をコカ・コーラに売却し、エナジードリンクに注力するようになりました。

 

なお、モンスターエナジーの他にも

  • BURN
  • NOS
  • FULL THROTTLE
  • RELENTLESS
  • MOTHER
  • REIGN

といった飲料も販売しています。

 

モンスタービバレッジとレッドブルを比較

レッドブルが誕生したのは1984年なので、モンスターエナジーへの参入はかなり出遅れたことになりますが、2020年時点での世界の収益は以下の通りとなっています。

  • レッドブル     :61.3億ドル
  • モンスタービバレッジ:33.7億ドル

出典:Top 10 Largest Energy Drink Brand

 

また、世界のエナジードリンク市場のシェアは、以下の通りです。

  • レッドブル     :43%
  • モンスタービバレッジ:39%

出典:The Energy Drinks Industry

 

なお、日本での販売本数は、2018年にモンスターエナジーが逆転しています。

出典:日本経済新聞

 

後発ながら急成長を見せるモンスタービバレッジですが、このままレッドブルを超えていけるかどうかに注目です。

 

モンスタービバレッジの株価を確認

レッドブルと株価の比較をしたいところですが、レッドブルは非上場であるため、比較することができません。

よって、モンスタービバレッジ単体で見ていきます。

 

<株価>

 

株価は2020年ごろから急上昇し、直近2年ほどはほぼ横ばいとなっています。

 

<利益>

売上高純利益(紫棒)、営業利益(赤棒)はキレイな右肩上がりで伸び続けていますが、純利益(黄棒)は2021年に減少しています。

売上高純利益の伸びは『年平均13%』と凄まじい成長をしています。

 

<売上>

売上だけに注目すると、13年以上に渡ってかなりのハイペースで成長していることが分かります。

 

<EPS・BPS>

EPS(1株当たり純利益)が2021年に小さく減少しているため、『2021年には企業の”稼ぐ力”が少しだけ落ちた』と言えますが、

BPS(1株当たり純資産)が増えているため、『企業の資産は増え続けている』という状況にあります。

 

<実績PER>

実績PERは、11月初旬時点で35.8倍です。

同時期のS&P500のPER平均は20.6(S&P 500 PE Ratioより)なので、比較的に高いPERとなっています。

 

ここまでをざっとまとめると、

  • モンスタービバレッジは、高い成長率によって期待が集まり、割高となっている銘柄

と言えそうです。

 

出典:Yahoo!ファイナンスbuffett-code.comstatista

 

モンスタービバレッジの今後

11月1日にはJPモルガンが、モンスタービバレッジの評価を『ニュートラル』から『オーバーウエイト』へ格上げしました。

 

原材料の高騰によって今後は純利益が減少することが予想されていますが、戦略などの経営に問題があったわけではなく、それほど大きな不安材料ではありません。

また、

  • アルミの入手にかかるコスト
  • アルミ缶の輸送にかかるコスト

が増加していますが、これらコストを削減できる体制への再構築を進めているため、今後は低価格で安定した供給が期待できるようになりました。

これがJPモルガンによる格上げの要因です。

 

それによって、2023年には、

  • 売上高が 11% 増加
  • 利益が 31% 増加

と予想しています。

 

モンスタービバレッジの株価は(11月1日時点で)95.91ドルですが、JPモルガンは目標株価を106ドルとしており、これから上昇していくことを予想していると言えるでしょう。

 

また、

  • モンスタービバレッジはROCE(使用資本利益率)が高い

という特徴があります。(飲料業界の平均13%に対して、モンスタービバレッジは23%)

これは、

  • 投下した資本から得られたリターンが大きい
  • つまり、事業への投資がうまくいっている
  • よって、これからも成長していく伸びしろが十分にある

と、考えることができます。

 

モンスターエナジーの広告戦略

Moto GP カタルーニャ戦より)

モンスターエナジーの広告戦略は、一般的な飲料とは大きく違うようです。

 

公式サイトから抜粋すると。

ほとんどの企業は、広告代理店やテレビコマーシャル、ラジオ広告、新聞広告などの宣伝活動に多額の費用を使い、販売している製品がいかに優れているのかを宣伝しています。

モンスターはこういった宣伝活動を一切行いません。

バンドやアスリート、ライダー、ファンをサポートすることにその費用を使い、そのサポート体制を通して、モンスターブランドを宣伝しています。

 

子供たちが『9時~17時で働く職業』になることを夢にしますか?

誰もが一度は、プロアスリートやミュージシャンになることを思い描いたことでしょう。

そして、その夢をサポートする必要性を感じた私たちは、「モンスター・アーミー」という、次世代のプロフェッショナルをバックアップする取り組みを始めました。

 

従業員にならない限り、その会社のグッズを手にできない企業がありますが、ファンあってこそのモンスターなので、モンスターロゴを帽子や、シャツ、モトクロスのバイク、トラックなどに自由に貼れることも重要です。

また、私たちの考えるプロモーションとは、どこの家にもあるテレビなどの家電が当たるキャンペーンをやることではなく、トップミュージシャンやトップアスリートと過ごす時間や、イベントへのVIP招待などのお金では買えない経験や、モトクロスバイク、スノーボード、BMXやヘルメットのようなリアルに楽しめるギアを提供することです。

 

一言で言うならば、モンスターとは、アクションスポーツ、パンクロック、パーティー、女のコと遊んでハメを外したりするライフスタイルを追求する人達自身のことです。

エナジードリンクという枠には留まりません。我々のアスリート、ミュージシャン、従業員、流通のお客様、そしてファンと共にあります。モンスターとは、缶に詰められたライフスタイルなのです。

 

ここでの言葉通り、モンスターエナジーとはいえ、モータースポーツをはじめとする様々なスポーツのスポンサーとなっています。

最近では、eスポーツへの進出にも力を入れており、東京ゲームショウ2022のオフィシャルドリンクにもなりました。

 

言い換えると、

  • 中身(味や品質)よりも、ブランドを重視する戦略を取っている

と言え、

  • 一般的(衣料品など)にブランド戦略で成功している企業は、その他企業よりも利益率が高くなる傾向にある

ため、モンスタービバレッジはそのポジションを狙っているようです。

 

そして、今のところその戦略に成功し、飲料として愛されるだけでなく、バイクのヘルメットや、スケートボードなどのスポーツ用品にモンスターのロゴが広く使用されるようになっています。

 

とはいえ、ブランド戦略は高い利益率が期待できるものの、一歩間違うとイメージが失墜するようなこともあるため、慎重な戦略が必要となりそうです。

 

なお、その戦略のひとつが上で画像を載せた『THE MONSTER GIRLS』なわけで、さまざまなイベントの帯同することで、モンスターのイメージを定着させるべく活動をしています。

Moto GPチェコ戦) 

 

しかし、もしかしたら、時代の潮流に流されてこの戦略を取れなくなる日がくるかもしれませんね。

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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