最終更新日:2021/2/7
新型コロナウィルスによる暴落からの株価の変動を確認、比較していきます。
比較対象は、
- VT(全世界株式)
- VTI(全米株式)
- TOK(先進国株式)
- VWO(新興国株式)
- QQQ(米ハイテク大手株式)
- VYM(米高配当株式)
です。
先週は「やっと調整が来た」と思っていましたが、この1週間でその調整はなかったこととなり、過去最高値を超えていきました…。
目立ったニュースとしては、
- コロナによる日本企業の倒産が累計1000件に
といったものがありましたが、実は、コロナ禍においても全体の倒産件数は少ないため、切り取られた情報だけに惑わされないようにしましょう。
また、
- GAFAの20年10月~12月の利益が過去最高に
といった報道もありましたが、ウォール街の予想を超えた利益を出したアルファベット(グーグル)を除き、株価には大した影響を与えませんでした。
※アルファベット(グーグル)の株価はこんな感じでした。
さて、全世界の新型コロナの新規感染者数は、以下グラフの通りで「右肩下がりトレンドが見えてきたか?」といった状況にあります。
提供元:Template:COVID-19 pandemic data - Wikipedia
さて、このような状況の元、株価はどのように推移しているのか、実際の”数値”で確認していきたいと思います。
確認するのは、
- 日本で販売している投資信託(為替の影響も含んだ確認)
- アメリカで販売しているETF(ドル-円の為替を無視して確認)
の2つです。
<目次>
世界同時株安からの株価の変動を確認
さっそくですが、株価の変動を「世界全体の株価の指標であるMSCI-ACWIを基準とする日本の投資信託」の推移で確認してみたいと思います。
(世界平均の株価の推移と思ってください)
まずは過去10年、過去2年、暴落以降の推移を記載します。
※2021年2月5日時点の259,350ポイントに合わせて赤点線を引いてあります。
なお、具体的な株価の変動率としては
- 先週末と比べて3.1%の上昇
- 過去のピーク時(2/21)と比べて8.8%の上昇
- 底値時(3/24)と比べて66.7%の上昇
となりました。
先日「2020年3月の暴落時に投資をはじめた」という方に出会いましたが、「とりあえず全世界株で!」としているだけで、66.7%も資産が増えていたわけです。
うらやましい…。
では、次いで米国ETFの推移も地域別に見ていきます。
VTI・VT・VWO・TOK・VYM・QQQの推移を比較
まずは、地域別の推移です。
※2020/2/3時点を100ポイントに統一しています。
やはり「先週の下落は何だったのか?」と言いたくなる推移となっています。
具体的な結果を成績順に並べると、
- 129.1ポイント(+5.46%):新興国(VWO)
- 124.3ポイント(+5.22%):アメリカ(VTI)
- 121.0ポイント(+4.63%):全世界(VT)
- 116.6ポイント(+4.53%):先進国(TOK)
※()内は先週比
といった感じで、新興国だけ目立って値を上げており、その差はじょじょに広がりつつあります。
また、2020年11月頃からは、先進国のリターンが目立って劣ってきているのは、アメリカ以外の先進国(主にEU)が足を引っ張っていることが要因です。
次に、アメリカ株の中でも種類別ETFの推移を見ていきます。
具体的な結果を成績順に並べると、
- 149.0ポイント(+5.34%):米ハイテク大手(QQQ)
- 124.3ポイント(+5.22%):米全体(VTI)
- 103.1ポイント(+3.89%):米高配当(VYM)
となりました。
「QQQはどこまで伸びていくのか…」と不安になるような推移です…。
過去を振り返ると、『株価が急激に伸びたあとには暴落が待っている』のはほぼ間違いないため、そうならないことを祈るばかりです。
今後の株価について
いまや、新型コロナウィルスについては「近いうちに鎮静化されるのが当然」という考えが広がっていますが、そう判断するのはまだ早いです。
というわけで、個人投資家がやらねければならないことは、
- 新型コロナの変異種が大暴れする前に全て売ってしまおう!
- コロナが落ち着くのは確実だから、今のうちに全力投資しよう!
といったことをせず、冷静に市場を見つめながら自分の投資ルールに忠実に従うことしかありません。
とはいえ、以下グラフの通り、広い目線で見れば世界の株価は100年以上にわたり上昇を続けているのも事実です。
つまり、今後暴落が発生しようとも、しなかろうとも
- 大きくとらえれば”今”が最も安く株を購入できるチャンス
と言えるわけです。
というわけで、本ブログの筆者ひょしおんぬは、
- 生活防衛費を残した余剰資金の全てを投資する
というスタイルを今後も継続していき、将来のリターンに期待したいと思います。
関連記事:積立インデックス投資にナンピン買いは不要【資産を最大化するためのヒント】
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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