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【要約】2025年の世界予想 歴史から読み解く日本人の未来【書評】

最終更新日:2020/12/16

 

2020年は、新型コロナや米大統領選挙によって、株価が大きく乱高下してきましたが、筆者(ひょしおんぬ)のようなインデックス投資家にとって、短期的な値動きはどうでもよく、『長期的に値を上げ続けることができるか?』が重要になります。

 

というわけで、本記事では『2025年の世界予想 歴史から読み解く日本人の未来 著:中原圭介』の内容を紹介させてもらい、今後の世界経済について考察していきたいと思います。

 

<目次>

 

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世界はローマ帝国と同じ歴史をたどっていく

『2025年の世界予想』では、

歴史を振り返ると、古代ローマ帝国も、トラヤヌス帝の時代に最大版図を築いたたあと、衰退の一途をたどりました。

その理由は奴隷の供給が頭打ちになってしまったためです。

 

それまでは四方を侵略しては、奴隷をつれてきて、安い賃金で大いに働かせて富を生み出していたローマ帝国でしたが、版図を広げすぎて奴隷の供給が先細りになるとともに、その繁栄は急速に失われていったのでした。

 

資本主義にもこれと似たところがあります。

 

語弊があるかもしれませんが、あえていえば、資本主義には安い人件費を提供してくれる人たちを搾取して成長してきた側面があるのです。

その点で古代ローマ帝国と重なるわけですが、ローマの繁栄が奴隷供給の頭打ちとともに終わったように、資本主義の高成長神話も搾取する相手がいなくなった時点で終わるのはでないでしょうか。

 と警告しています。

 

ここ10年ほどの経済成長率は、先進国で2%前後、新興国で5%前後となっています。

つまり、先進国・新興国の経済力の差がすこしずつ縮まり続けているわけです。

 

今までは、人件費が安く、世界の工場として利用されてきた新興国ですが、このまま経済成長を続けて人件費が上がり続けていけば、世界の工場としても利用価値は減少します。

 

それが多くの新興国に広がることで、『安い人件費を利用した商売』は成立しなくなります。

 

そうなったとき、資本主義の成長が限界に達し

  • 世界の工場として成立しなくなった新興国
  • 安い人件費を利用できなくなった先進国

の両方が、今までのような高い成長率が期待できなくなる危険性があります。

 

しかし、これも見かたを変えればポジティブに見ることも可能です。

 

新興国の台頭によって、先進国の競争力が高まる

先進国企業は、安い人件費や、安いエネルギー価格を求めて新興国に移転してきました。

しかし、新興国での費用が高くなれば、移転するメリットはなくなり、国内で生産する体制に戻ります。

 

そうなれば、国内の景気が活性化し、先進国の経済成長を手助けする要因ともなりそうです。

 

また、とくに新興国での環境コスト増(PM2.5の対策など)によって、さらに先進国への移転によるメリットが小さくなりつつあり、この状況は、すでに優れた環境対策技術を持っている日本にとっては追い風となります。

 

さらに、税制面でも新興国へ移転するメリットが減少しつつあります。

『2025年の世界予想』では、

これまで新興国では、海外から企業を誘致することを優先して、税制面ではどちらかといえば鷹揚な態度に終始してきました。

それが、ここにきて海外企業が現地で上げる収益とそれによる税収入に注目するようになったのです。

税制優遇による工場誘致が一巡し、新興国が自国で活動するグローバル企業への課税に目覚めたわけです。

…中略…

新興国で実質的に法人税率を上げていくことは、日本にとってプラスに働きます。

法人税という観点から見ると、これまで実効税率が高かった分、日本は潜在的に優位性を持っているのです。

 としています。

 

これら新興国の変化によって、日本国内で良質な雇用が生まれ、日本経済が復活していくシナリオも考えられます。

 

とはいえ、高齢化が進む日本にとって『雇用が生まれたところで働き手がない』という懸念もあります。

 

75歳定年にすれば、高齢者の割合をキープできる

75歳定年にすれば、高齢者の割合をキープできる

総務省によると、2019年時点で

  • 65歳以上:全人口の28.4%

となっています。

そして、国立社会保障・人口問題研究所によると、2050年には、

  • 70歳以上:全人口の32.0%
  • 75歳以上:全人口の24.6%

になると予想されています。

 

つまり、現在の『65歳定年』を『70~75歳定年』に変えることができれば、2050年になっても引退者の割合を、2019年時点とおなじ程度に保つことができるわけです。

この考え方を採用すれば、現時点で35歳のサラリーマンには「あと40年」という労働期間が待っていることになります。

 

…、頑張ってね。

 

なお、脅すような書き方をしていますが、55歳~64歳へのアンケートによると

  • 「定年後も働きたい」という回答が57.8%

※ディップ株式会社による調査

となっており、『健康維持』や『小遣いの確保』『働くのが好き』といった理由から定年後の労働を希望している人が多いことから、『75歳まで働き続ける=つらい人生』というわけではなさそうです。

 

…だから、安心して働いてね。

 

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まとめ:今の状態が永遠に続くことはあり得ない

ここまで記事にさせてもらった通り、新興国の低コストを利用して世界経済は発展を続けてきましたが、新興国の発展によって人件費などのコストが上昇してきています。

 

すなわち、今までと同じ戦略では成長し続けることができなくなってきた、と言えるわけです。

 

これを好機と捉え、成長するための材料とできるかどうかは、各国政府や企業にかかっています。

そのあたりをしっかりと見極めることが、投資家がリターンを手に入れるために必要な時代となりました。

 

なお筆者(ひょしおんぬ)は、見極めるのを諦めて、全世界分散投資をするのが、個人投資家にとっての最適解のひとつではないかと考えています。

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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