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オルカンに含まれる新興国株式がヤバい

新興国株式がヤバいです!!

 

私はメインの投資先をオルカン(eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー))にしているのですが、これまでのリターンには大満足していて、

「さすがオルカンだぜ!」

とウキウキしています。

 

しかし、気まぐれでオルカンに含まれている新興国株式を見たら悲惨なことになっていることに気付いていました。

 

下のグラフは、新興国株式(VWO)の2010年からのおよそ13年間の実績です。

見ての通り、13年間横ばいじゃないですか…。

 

私たちインデックス投資家は、

  • 株価は長期的には右肩あがりに上昇していくので、買ったまま待ち続けているだけでも儲けられる

という戦略を採用していますが、この結果からは「13年待ってたけど、全然儲からなかったよ」という残念な結果が見えてきます。

 

「いやいや、どうせ新興国株式が一番横ばいに見える期間を切り取っただけでしょ?」

と思ったあなた。

 

正解です!!

 

すみません。

 

…というわけで、VWOが販売開始になった2005年からの全データを見てみましょう。

これなら、みぎかたあがり……?

と言えなくもないけども……、横ばいにも見えるような…?

 

というわけで、単体だと少々分かりづらいので、オルカン(VT)と並べて見てみましょう。

期間は、VTが販売開始になった2008年からです。

 

あきらかに新興国株式が足を引っ張ってやないの!

 

オルカンに含まれている新興国株式は10%程度しかないため、影響は大きくないとはいえ、非常に残念な結果であります。

 

というわけで、

「これなら、オルカンじゃなくて先進国株式にでも投資しておけばよかった!」

と考えてしまうかもしれませんが、ちょっと待ってください。

 

新興国は、この間(先進国とは比べ物にならないほどの)経済成長率を誇っています。

 

また、新型コロナウィルスによるダメージは新興国の方が大きく、かつ回復にも時間がかかることが予想されていますが、それでも経済成長率は、

  • 2021年:6.3%(5.0%)
  • 2022年:4.6%(3.8%)
  • 2023年:4.4%(2.3%)

※()内は、先進国の成長率

と、先進国より高成長になるであろうことが、世界銀行によって予想されています。

 

つまり、

  • 新興国は、大きく経済成長してきたのにも関わらず、株価はほとんど上昇していない
  • よって、かなりお買い得になっている

と考えることもできます。

 

とはいえ、反対に

  • 新興国は、10年・20年前には過剰に期待されていた。
  • つまり、昔の株価は実態以上に高騰していただけである。
  • 過剰な期待がなくなった『いま』が本来のあるべき株価だ。

なんてことも考えられます。

 

正解がどちらなのかは分かりませんが、いずれにせよ株式市場はそんなに簡単なモノではなく、ほとんどの個人投資家は『いつが買い時なのか』を予想することなんてできません。

 

また、

  • これまでの株価の推移は、これからの株価に影響を及ぼすものではない

という重要な事実もあります。

 

よって、オルカンへ投資をしている投資家は、『新興国株式がヤバい』という事実を知ったうえで

「だからどうした?」

と、変わらずオルカンへの投資を続けるべきだと言えるでしょう。

 

もちろん、新興国株式を捨て、先進国株式や、アメリカ株式、個別のハイテク銘柄への投資に切り替えることで、リターンが大きくなる可能性はあります。

「大きなリターンを狙いたい」のであれば、投資先を集中すれば集中するほど良いでしょう。

 

しかし投資先を集中すれば、大きなリターンが期待できる反面、リスクも大きくなります。

 

また、あなたが投資先を切り替えた直後から、新興国の株価がうなぎ上りになるかもしれません。

 

よって、「大きなリターンよりも、安定したリターンを狙いたい」と考えているのであれば、『極限まで分散投資をしたオルカン』がベストな投資先ではないかと、私は思います。

 

 本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。

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