最終更新日:2020/12/14
株式投資に関する次のような格言があります。
ジプシーの占い師をあざ笑うやつらが、
エコノミストの話を真面目に聞くって?
変な話じゃないか。
つまり、
- エコノミスト=経済分析のプロの言うことは、占いと同じくらいしか当たらない
と言っているわけです。
SNS等を見ている限り、個人投資家の中には、
- ○○さんが「○○を買え!」と言っていたから、それに投資する
という、『他人任せな投資』をしている人が多くいますが、そんな投資を続けていれば、いつか必ず痛い目を見ます。
それは、例え『○○さん』がどんなに優秀であったとしても。
というわけで本記事では、『エコノミストのようなプロ』や『有名Youtuber・ブロガー』の意見を信じることが、どれほど危険なのか考察していきたいと思います。
<目次>
プロが株価を決めている
個人投資家の中には「プロの言うことを聞いておけば安心」と勘違いしている人がいますが、全くもって違います。
確かにプロは素人に比べ、多くのデータを分析していたり、多くの知識を持っていることから、素人よりは的を射た考えを持っています。
しかし、それだけでは不足しています。
というのも、株式投資で利益を上げるためには、『株式市場の先をいく予想』が必要なわけですが、『市場のほとんどのお金』を動かしているのがプロ投資家である昨今では、『いまの株式市場=プロ総意』という状態です。
よって、プロの意見を聞いても『市場の先』にはいけないわけです。
と、言うと
「でも、一般的なプロよりも優れた人の意見を取り入れればいいだけでは?」
と思うかもしれませんが、そうでもありません。
未来を読めるプロが予想を公開したら未来が変わる
もし、未来を読める人がいたとしても、その人が情報を公開した時点で未来は変わってしまいます。
競馬で例えると、
未来を見てきた人が万馬券を知っているとします。
その人が「○○は万馬券だぞ!買え!」と公開し、多くの人がそれを信じるようになったとたん、その○○は万馬券ではなく、ただの『本命』になってしまい、それに賭けた人々はほとんど儲からないことになります。
株式投資の場合は、「これから○○の株価が急上昇するぞ!」と正確な予想が公開されたとたんに、その銘柄の株価は急騰することとなってしまい、少しでもその銘柄を買うのが遅れた投資家は、割高な株を買うこととなってしまいます。
つまり、世に出回っている『○○に投資すれば勝てる!』という情報に信憑性はない、と言えるわけです。
とはいえ、これは「他人の意見に耳を貸すな!」と言っているわけではありません。
むしろ「他人の意見をバンバン集めるべき」だと考えています。
大量の意見を参考に、自分の意見を構築する
本ブログの読者はご存じの通り、筆者(ひょしおんぬ)は、大量の本を読みますし、大量の経済ニュース・エコノミストの意見を入手しています。
(そして、このブログで紹介しています)
これは『他人の意見を信じている』のではなく、『他人の意見を参考にし、自分の考えをレベルアップさせる』ために行っている行為です。
世に出回っている『○○に投資すれば勝てる!』といった情報の信ぴょう性がないのは前述した通りですが、その結論に至るまでの考察については非常にタメになります。
(もちろん、全く参考にならないものもありますが…)
とくに参考になるのは、自分の考えとは真逆の意見です。
先を読むために使うデータ(失業率や物価指数、国の政策など)は限られているため、みなが同じ考えをし、同じ結論を出してもいいところですが、実際はそうなっておらず、みながバラバラの予想を立てています。
その原因を考察したり、自分の意見を照らし合わせてみることで、新たな気づきが生まれ、自分の考えがレベルアップすることにも繋がります。
自分の考えと一致する意見を見聞きすることは、気持ちもよく、抵抗なく聞き入れることが可能ですが、それでは何も学べません。
自分とは違う考えを聞き入れようとすると、「何故そうなるのだろうか?」と考えなければならなくなり、楽ではありませんが、新たな考えを持てるきっかけともなります。
インターネットによって「自分にとって都合のいい意見ばかりに目を通す」ことが簡単にできるようになった今だからこそ、意識的に『都合の悪い意見』を取り入れることが大切だと言えそうです。
楽な道を選んでいては成長できないのは、投資の世界に限らず、どんなものでも同じですね。
まとめ:自分をレベルアップさせる以外に勝つ方法はない
ここまで記事にさせてもらった通り、世に出回っている他人の意見を信じていると、悲惨な結末をむかえる可能性がたかいです。
だからといって情報収集をやめてしまっては本末転倒です。
可能な限り、自分にとって厳しい意見や、反対の意見、理解不能な意見などに耳をかたむけ、それらを参考にして自分をレベルアップしていくことが大切です。
この作業は辛いものとなるかもしれませんが、ストレスが成長の源となるのはどんなものにも言えることです。
自分にとって気持ちのいい意見ばかりを集め、偏った狭い人間にならないよう注意しましょう。
最後にノーベル経済学賞を受賞した、ポール・サミュエルソンの言葉を流用して本記事を終わりにします。
株式市場は、過去5回の不景気を9回も予想した。
景気や株価を先読みすることの難しさが分かりますね。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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