このブログでは、どちらかと言うと「暴落しそう!」という発言が多い気がするので、たまにはバランスをとってみようと思います。
<目次>
- NASDAQは2023年に暴騰する可能性がある
- リセッション入りするとは限らない
- リセッションは一時的なモノである
- リセッション入りしても企業は進化し続ける
- 景気と株価の関連性
- 平凡な個人投資家がやるべきこと
NASDAQは2023年に暴騰する可能性がある
というわけで、まずは、The Nasdaq Will Likely Soar in 2023. Here's 1 Surefire Growth Stock to Buy Before It Doesなんていう記事から一部抜粋しつつ始めていきます。
この記事では
「NASDAQ100が2年連続で下落することなんてめったにないから、2023年は暴騰しそうな気がする!」
といった予想をしています。
その根拠として、
- NASDAQ100インデックスは、2022年をマイナスで終えた
- NASDAQ100が2年連続で下落したのは、2000年~のドットコムバブル崩壊時一度きりである
- NASDAQ100は1985年に誕生しているので、38年に一度しか起きていないことになる
- 下落した年の翌年は、『平均56%のリターン』という驚異的な暴騰をしている
といった実績を紹介しています。
もちろん、これらはあくまでも『過去の実績』であり、2023年にもそうなるかどうは分かりませんが、それでも『過去の実績』が参考になることに変わりはありません。
しかし、現時点では、グローバルな金融機関の破綻や、高金利によるインフレの加速などによって「リセッション(景気の後退)入りするのではないか」と叫ばれており、実際に、
- ゴールドマンサックス
- アマゾン
- アップル
- メタ(旧フェイスブック)
- Zoom
- マイクロソフト
- ウォルトディズニー
といった時代をリードしてきた超優良企業での、数千人、数万人規模の大量解雇が起きており、楽観視できるような状況にあるとは思えません。
そんなことから「とりあえず売っておこうか」と考えている人も多いでしょう。
しかし、私は「これまでと変わらず投資するべきだ」と考えています。
リセッション入りするとは限らない
近ごろは「リセッション入りするかもしれない」という意見が増えてきており、私も「リセッション入りした方が自然なんじゃないかな?」と考えています。
そう考える根拠は今さら説明するまでもないでしょう。
しかし、世界中の金融当局は、リセッションを回避する(またはダメージを小さくする)べく様々な対策を実施しています。
これら対策が成功し、リセッションが回避できるとは限りませんが、『回避できない』と言い切ることもできません。
よって、
- 金融当局などの素晴らしい対応によって、気が付いたら好景気になっていた
なんてことになってもおかしくはないと考えられます。
そんな結果になれば、「いったん売り」としていた投資家は、大きなリターンを逃すことになるでしょう。
リセッションは一時的なモノである
また、仮にリセッション入りしたとしても、それは一時的なモノでしかありません。
全米経済調査局 (NBER) の調査によると、
- アメリカにおける1945~2009年にあったリセッションは、平均11 か月で終わっていた
といったことが報告されています。(Should Investors Worry About a Recession?)
短期投資をしているのであればまだしも、長期投資をしている投資家にとって『11か月』というのは、非常に短いものです。
特定の国だけに集中投資していると、日本で起きている『失われた30年』のような横ばい景気に翻弄されることになるかもしれませんが、しっかりと分散投資をしていれば過剰に心配する必要はないでしょう。
リセッション入りしても企業は進化し続ける
また、リセッション入りしたからといって企業が衰退するわけではありません。
確かに『株価の低迷』や『売上・利益の減少』『研究開発費の削減』など、企業にとってマイナスとなる要因が発生することにはなるでしょう。
しかし、それでも『企業の築き上げてきたモノ』が消えるわけではありません。
リセッション入りしたからといって、その企業が持っている『ノウハウ』や『技術』『特許』『信頼(ブランド)』などが消えるわけではありません。
また、現在のような不安定な状況にあろうとも、ChatGPTなどの素晴らしいテクノロジーは誕生し続けており、これらが止まることはありません。
また、先に『大量の人員削減』をあげましたが、アメリカは歴史的に見ても低い失業率(下のグラフ参照)にあるため、
- 企業にとっていらない人材を解雇
- その人材を求めている企業が採用
と、ただの好循環となることも考えられます。
(この流動性の高さもアメリカの強さでしょうね…。私は解雇されたくありませんがw)
(米国 - 失業率の推移)
景気と株価の関連性
また、それ以前に
- 景気と株価は同期して動くわけではない
という重要なポイントがあります。
株価は景気よりも先行して推移するため、
- 個人投資家が「リセッション入りした!」と明確に判断できるようになってから売っていては遅い。
- 同様に、「リセッションから脱した!」と明確に判断できるようになってから買っていては遅い。
ということになります。
というわけで、「リセッション入りするかもしれない」というタイミングで売り、「リセッションから脱するかもしれない」というタイミングで売らなければなりません。
しかし、そのような判断をすることは困難ですし、「リセッション入りする」と判断できたとて、そのタイミングまで読むことは容易ではありません。
また、自らの判断によって『売り』を行ったものの、その予想が外れていたら悲惨な結果を招いてしまいます。
よって、
- 予想できるはずもない予想にのって、売買なんてするべきでない
ということが言えそうです。
平凡な個人投資家がやるべきこと
というわけで、ここまでを整理させてもらうと、
- 「リセッション入りする」という声が増えてきたけど、そうなるとは限らないよ。
- 仮にリセッション入りしたとしても、そんなに長く続かないよ。
- 景気が悪化したところで、企業の進化は止まらないよ。
- 景気と株価は同じように動くわけじゃないよ。
ということになります。
んで、これを一文にまとめると
- この先どうなるか分からないけど、いままで通りに投資しておいたらいいよ
となります。
われわれインデックス投資家は『市場を読むことを諦めた』からこそインデックス投資を選んでだはずです。
であるのにも関わらず、
「この先ヤバそうだから売りだ!」
なんていう判断をするのは、正しいとは思えません。
よって、
「この先ヤバそうだけど、それがどうした?」
と、これまでと変わらずタンタンとインデックス投資を積み上げていくことが、平凡な個人投資家が選択できる最良の道であると言えるでしょう。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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