最終更新日:2020/11/30
悪者あつかいされがちな奨学金ですが、まともなマネーリテラシーを持って活用すれば、かなり有利な制度です。
また、近い制度で『教育ローン(親の借金)』もありますが、あまり知られていないと感じているので、本記事で見ていきたいと思います。
なお、奨学金には、
- 給付型(返さなくてOK)
- 無利息型
もありますが、「そんなのが使えるなら使うに決まってるだろ!」となるので、この記事内では、『利息のかかる奨学金(第2種奨学金のみ)』を対象にして話を進めていきます。
まず、ざっくりと主要な点だけ比較していきます。
奨学金 vs 教育ローン
細かな条件等々はありますので、あくまで「よくあるケース」で見ていきます。
奨学金(第2種奨学金)
- 借用条件:世帯年収 1100万円以下
- 固定金利:年 0.07%
- 変動金利:年 0.002%
- 借入総額:平均 324万円
- 返済期間:平均 14.7年
教育ローン(日本政策金融公庫)
- 借用条件:世帯年収 790万円以下
- 固定金利:年 1.68%
- 借入総額:平均 200万円
- 返済期間:最大 15年
低金利の時代という事もあって、恐ろしいほど低い金利で借りられます。
特に奨学金は『固定金利:年 0.07%』『変動金利:年 0.002%』と、驚くほどの低金利です。
『株式投資による期待リターンが5%程度』と考えると、「貯蓄に余裕があっても、奨学金・教育ローンを活用して、投資資産を崩さないようにしよう!」と思いたくなります。
また、『返済期間が短い』のであれば『奨学金・教育ローンと投資の併用』は『大きなリスクがある(投資で損が出ている可能性もある)』となりますが、長期(教育ローンでは最大15年)に渡ってゆるゆると返済することが許されているので、その心配は少ないです。
よって、『個人投資家は積極的に奨学金・教育ローンを活用するべき』と言いたくなりますが、奨学金に関しては『子供の借金』となるため、そこにだけは注意が必要です。
「奨学金という名の借金をさせるのは可哀そう」ではない
多くの方が知っていると思いますが、奨学金は『子供の借金』です。
よって
「社会人になって”即”借金を背負わせるなんてかわいそう」
という意見を聞くこともあります。
が、そういった雰囲気だけで奨学金の利用判断をするのはやめましょう。
せっかく『超優良な借金』をするチャンスがあるので、それをしっかり活用して『家族の資産』という目線をもって、しっかりとお金の管理をしましょう。
その上で、『その資産をどう子供にゆずるか』を検討した方が合理的です。
なお『検討』とは書いているものの
- 生活費の贈与は非課税
- 年間110万円以下の贈与は非課税
- 結婚資金・子育てに子一人当たり1000万円の贈与が非課税
などなどの制度があるので、奨学金ローンの数百万円ていどであれば、サクッと子供に贈与することが可能です。
※年間110万円以下の贈与に関しては『定期贈与』とならないよう注意が必要。
また、今のうちにジュニアNISAを活用するなどして子供の証券口座を開いておき、子供名義で投資をしておけば、親から子供への贈与をしなくても『奨学金の返済で困る』といった事態は回避できます。
というわけで、今のところ我が家では
- 奨学金 + 教育ローン + ジュニアNISAの活用
で行くだろうと想定しています。
(教育ローンは、金利が少々高いので悩みどころですが…)
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まとめ:賢く借金しよう
繰り返しますが、「奨学金は子供の借金になるから可哀そう!」なんて考える必要はありません。
まずは「どうやって家族の資産を最大化するか?」を、しっかりと考えましょう。
『借金』という単語聞いただけで拒否反応を起こす人もいますが、借金の内容さえ理解できていれば『良い借金』もあります。
参考記事:各種借金(自動車ローン、住宅ローン、リボ払いなど)と投資の金利を比較
しっかりとしたマネーリテラシーを身に付け、『損しない人生』を送れるようにしたいものですね。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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