最終更新日:2020/7/2
モトリーフールに「景気後退時の投資で覚えておきたい、損失を最小限に抑えるための4つの方法」という記事が投稿されていたので、それについて考察していきます。
リセッション(景気後退時)に損失を抑える4つの投資方法
6月の初めに、全米経済研究所(NBER)が「アメリカの景気拡大期は2020年2月に終了し、リセッション(景気後退期)に入った」と宣言しました。
なお、今回のリセッション入りまでにあった"景気拡大期"は過去最長の10年8か月継続していましたが、比較的スローペースでの拡大でした。
よって「今回のリセッション後の回復も力強さに欠ける不安がある」と指摘している経済学者もいます。
そんな中で、モトリーフールは投資家に以下4つの提案をしています。
- 生活防衛資金の確保
- 分散投資
- 生活必需品や必須のサービス
- 配当株への投資
簡単にひとつづつ取り上げていきます。
生活防衛資金の確保
ほとんどの投資家にとって”暴落をやり過ごすベストな手段”は「ただひたすら耐える」です。
株価の値動きを読むことができる”驚くほど優秀な投資家”であれば、「高値で売って、安値で買う」ことで、暴落を味方にすることが可能ですが、普通の投資家が「高値で売って、安値で買う」ことにチャンレンジすることは無謀です。
よって「保有している株を売らない」と言う行動を選ぶ必要がありますが、その為にはある程度の生活防衛資金の確保が必要です。
生活防衛資金がなければ「急に現金が必要となった」際に、”(暴落している)株を売る”という、最悪の行動を取らざるを得なくなる危険性があります。
よって、モトリーフールでは「約6か月の生活防衛資金の確保」をお勧めしています。
分散投資
これは、リセッションかどうかに関係なく、常に必要な行動です。
が、今まで分散投資を心がけていたような投資家であっても、新型コロナのような「世界が大きく変わる事態」が起きると、急に集中投資を始める人がいます。
それは、今回のケースでいえば
- これから伸びることが予想されるリモートワーク業界
- Amazonのように急激に株価を上げている企業
などなど、急に「魅力的に見える投資先」が浮上してきます。
そして、その浅はかな期待にかけて集中投資をした結果、痛い目を見るわけです。
今まで分散投資していた人は、「誰にでも分かるような”好業績が期待できる業界(企業)”に投資をしたところで、むくわれる可能性は低い」と理解していたはずが、暴落といった大きなイベントが発生すると、それを忘れてしまうようです。
よって、今の時期こそ”分散投資”を心がける必要があります。
生活必需品や必須のサービス
リセッション期であっても、食糧や水、電気などの”誰もが必要とするもの”を手掛けている企業は、ダメージが少ないと考えられます。
よって、リセッションが長期に渡って続くと確信できるのであれば、こういった銘柄の比率を高めることで、損失を避けられるかもしれません。
が、同様のことは誰しもが思いつくことで、かつ、業績と株価の変動が必ずしも一致するわけではないことから、こういった考えを妄信することがないよう、冷静に投資する必要があります。
「生活必需品銘柄はリセッション強い」は、
- リセッション期に入ってから生活必需品銘柄を買う
ための言葉ではなく、
- 景気拡大期から、リセッションに備えて生活必需品銘柄の比率を高めておく
ための言葉です。
配当株への投資
リセッション時には
- 株価が下落する
- 配当が減額される
が、とうぜん起こりますが、「配当の減額よりも株価の下落が大きい」ことは意外と知られていません。
すなわち「配当利回りが上昇する」ことになり、「配当金の再投資によって得られる株の量が増す」ことにもなります。
詳しくは以下の記事をご参照頂きたいのですが、「配当金の再投資」という戦略を取っている投資家は、暴落によって「将来の資産を大きくする」ことが可能です。
このことは、過去の暴落から証明されています。
よって、
- 配当株への投資
- 配当金の再投資
を両立することがリセッション時における、最大の戦略と言えそうです。
まとめ:リセッション(景気後退時)にやること
ここまで記事にさせてもらった通り、
- 生活防衛資金の確保
- 分散投資
- 生活必需品や必須のサービス
- 配当株への投資
の4つがリセッション(景気後退時)に損失を抑える4つの投資方法として、モトリーフールで紹介されていました。
しかし、この4つの方法はリセッションかどうかに関係なく、「常に心掛ける必要がある4つの方法」でもあります。
個人投資家は、
- リセッション期だから、今までは違う戦略を立てねば!
と、慌てることなく、
- リセッション期であろうとも、今まで通りたんたんと投資を続けよう
と、冷静にいつも通り行動していく必要がありそうです。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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