トウシルの記事にとてもいい画像がありました。

これは、横田 健一さんの『モノか思い出か…幸せが長続きするお金の使い方。知っておきたい「地位財」の話』という記事の画像で、
- マイホームのようなものは、他人との比較優位によって価値・満足感が生まれる
- よって、保有している家が大きくても、他人が家がそれよりも大きければ満足できない
といった状況を表しています。
この話の出所は、ロバート・H・フランク氏の著書『幸せとお金の経済学 平均以上でも落ちる人、平均以下でも生き残る人』で、わたくしも何度か読ませてもらっている名著です。
これをざっくりまとめてしまうと、
- 世の中には『他人との比較優位でしか幸せになれない地位財』と『他人がなにを持っているかを問わずそれ自体に幸せを感じられる非地位財』の2種類がある。
- 地位財を追求すると、上には上がいるためいつまでたっても幸せになれない
- だから非地位財を求めていこうぜ!
みたいな内容です。
地位財には、
- 住宅
- 高級車
- ブランド物
- 収入
などがあり、
- どれだけ高級な『家』『車』『ブランド物』を手に入れたところで、それよりももっと高級な物を持っている人はいくらでもいるし、
- どれだけ収入を増やすことができても、世の中にはもっと稼いでいる人はいくらでもいる
- 他人と比較している限り、より高い地位財を求め続けることになり、いつまでたっても幸せになれない
と、ロバート・H・フランクは言っています。
反対である非地位財には、
- 健康
- 自由時間の量
- 安全
- 良質な人間関係
などがあり、地位財が比較で幸せを感じようとしているのに対して、
「私は骨折しているが、隣の人はガンだから、私は幸せである」
と、『比較で幸せを感じられるわけではないモノ』が含まれます。
わたくしは、セミリタイアしたので『これ以上の地位財を求めることは諦めた』と言えます。(サラリーマンを続けたほうが、ほと良いモノが手に入れられたのは明らか)
言い換えると『いまよりも多くのお金を使う生活を諦めた』とも言えるわけですが、それによる不満を感じることは(いまのところ)ありません。
反対に、非地位財に注力できる時間を確保することができ、非常に満足しています。
これには、『余暇が増えた』というふわっとした喜びだけでなく、
- 平日のすいている時間帯に、土日は混むであろうアミューズメントパークに家族で行きやすくなった
- 天気に合わせて予定を柔軟に変更できるようになった
- いつでも病院や役所などに行けるようになった
といった実利もあります。
『インデックス投資』という『元本を確保して賭け続けることで高いリターンが期待できる投資』があたり前となってきた今、極端な言い方をすれば
- 本気でお金を増やそうと思えば、比較的容易に増やせる時代になった
と言えるのかもしれません。
しかし、お金を増やすことに成功したとて、お金の使い方を間違えてしまっていてはいつまでたっても幸せにはなれません。
これは投資に限らず、日本が力強い経済成長をし、万人の賃金が上昇したところで同じことが言えます。
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日本では超低金利が続いているため、
- あまり利用しないのに見栄のために買った高級車
- 家族が多いわけでもないのに自慢するために建てた豪邸
がローンを組むことで気軽に手に入ってしまいます。
しかし、言わずもがな、こんなもので気持ちが満たされ続けるはずもありません。
というわけで、『資産・収入を増やすこと』はもちろん重要なわけですが、それに加えて『お金の使い方』も重要であると言えるでしょう。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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