「FIREしようとしている人は、色々な経験を捨てており、貧しい人生を送っている」
という意見を見て、違和感を覚えたので、つらつらと感想を書いていこうかと思います。
この意見は、おそらく
「FIREするためにお金を使わないよう生きているので、色々なコトを諦めなければならない」
という考え方がベースなんだと思います。
しかし、これは
「お金を使わなければ、豊かな経験ができない」
「お金がない人は、貧しい人生しか送れない」
と言っているに等しく、とても賛同できません。
ついでに言うと、
「お金を使って色々な経験を積んできた末に、こんな考え方に至っったのであれば、経験なんていらないかなぁ…。」
なんてことも思います。
この批判は、例えば
- お金持ちは、休日になるとお金を使って色々な経験をしている
- お金がない人は、休日になるとなんの経験もせずボーっとしている
と言っていることになるわけです。
確かに、実際にボーっと過ごしている人がいるのも事実でしょうが、本当に『FIREするために、何もせずにただボーっとしている人』がいたとしたら、それはFIREを目指していることが問題なのではなく、暇な時間にボーっとしていることが問題であるに過ぎません。
もちろん、お金を使うことで選択肢が増えることは事実ですが、お金を使わずとも読書やスポーツなどの様々な経験をすることができるので、『お金を使わない=経験が貧しい』とはなりません。
これは、キャンプを例すると分かりやすいです。
お金を使ったキャンプと、使わないキャンプと、どっちが楽しい?
一方は、お金に物を言わせ高級なキャンプ道具をそろえ、快適なテントで、整った薪や炭を買い、凝った料理をする。
昼間には、お金を払って、川下りやパラグライダー、乗馬をして楽しむ。
もう片一方は、お金を使わないよう必要最低限の道具だけを持ち、スカスカのテントで、そこらへんで薪を拾ってきて、簡単にバーベキューをする。
昼間には、近くの森を歩き「ここのアリでかすぎるwww」と言い、なんとなく川に入り「岩がヌルヌルしてあぶねぇwww」と言いながら楽しむ。
これを比較すると、どちらもそれぞれに魅力的であり、経験している内容に差はあれども質に差があるとは思えません。
つまり、『お金を使った方が豊かな経験ができる』とは言えないわけです。
自由に使えるお金がないのであれば、お金がなくてもできる娯楽を見つけ、お金がなくても豊かな生活ができるよう工夫をするものです。
この『お金がないからこそ、しなければならない工夫』は、潤沢にお金が使える人にはできない経験で、これはこれで良い経験と言えるでしょう。
『お金を増やす目的』『お金を使う目的』を見誤らないために
投資をしていると、つい
- 投資の目的は、お金を増やすこと
と勘違いしてしまうことがあります。
また、ここから一歩進んでも
- 投資の目的は、お金を増やして、そのお金を使うこと
に留まってしまうことがあります。
しかし、投資の本当の目的は
- 投資の目的は、お金を増やして、そのお金を使うことで、豊かな人生を送ること
なんだと私は思います。
つまり、見かたを変えると
- 『豊かな人生を送る』という目的が達成できるのであれば、お金は必要ない
とも言えるわけです。
また、お金がなくても(ある程度は欲しいですけど…)、『豊かな人生を送る』ことが可能であることは、上のキャンプの例からも明らかです。
ただし、『お金を使わなければ豊かな人生を送れない人』がいるのも事実です。
他人と比較をすると、お金でしか豊かになれない
それは『他人と比較してしか自分の幸せを感じられない人』です。
例えば、
- 友人が海外旅行に行っていたから、自分も行きたい
- 友人が高級バッグを買ったから、自分も買いたいと
- 同僚が2万円のディナーに行ったと聞いたから、自分は3万円にディナーにいく
- 同僚が30万円の腕時計をしているから、自分は50万円の腕時計を買う
といった考えをしてしまう人は多いでしょう。
もう少し突っ込むと、例えば、
- 同僚が5万円前後の腕時計をしているから、20万円の腕時計を買えれば大満足できる
- 同僚が30万円前後の腕時計をしているから、20万円の腕時計を買っても寂しい気持ちになる
という人は多いでしょう。
これはどう考えてもおかしく、『手に入れた腕時計の価値』そのものよりも、『周りよりも高価なものをもっているか?』だけで満足感が変わってしまっています。
つまり、自分を満足させるためには高給取りになる必要があるわけですが、この戦いに終わりはありません。
年収1000万円になったところで年収1億円以上の人はゴロゴロいるし、年収1億円になったところで、年収10億円の人はそこら辺に存在しています。
つまり、
- 他人と比較している限り、いつまでも満足できない
となってしまう恐れがあるわけです。
(下ばかり見ている人は、上の存在に気付くまでは満足しているでしょうが…)
そして、このように他人と比較し『お金を多く支払った方が、大きな価値が得られる』という誤った考え方をしていると、
「FIREしようとしている人は、色々な経験を捨てており、貧しい人生を送っている」
なんていう言葉が出てくることになるのかもしれません。
…と、まぁ、厳しく書いてきましたが、この考え方が世の中のスタンダードですよね。
もちろん私もそうです。
んで、この『他人より豊かであれば満足できる』から抜け出すためには、『本当に自分が望んでいるモノ』を見つける必要があるわけですが、それを見つけるのはそう簡単なことではありません。
もちろん私も見つかっていません。
新のFIRE
最近、FIRE(Financial Independence, Retire Early)という言葉が流行っています。
この言葉の前半『経済的自立(Financial Independence)』は、
- 生活に困らないだけの資産・不労所得がある
と『たっぷり資産があること』という意味合いで言われることが多いですが、それだけでなく
- お金がなくても満足いく生活ができるようになる
のも、『経済的自立(Financial Independence)』の一つの方法と言えるでしょう。
むしろ、大量の資産があったところで、『お金を多く支払った方が、大きな価値が得られる』という考えのもと、「誰よりもリッチな生活をするんじゃあああああ!」と、資産を食いつぶすほどにお金を使う生活をしていれば、『経済的自立』は達成できません。
反対に、大した資産を持っていなかったとしても『本当に自分が望んでいるモノ』を理解し、最小限のお金で生活をすることができれば『経済的自立』は達成できることでしょう。
つまり、
- FIREするために重要なことは、『他人との戦い』から抜け出し、『自分の必要なモノ』を見つけること
なのかもしれません。
…さて、自分でも何を書いているのか分からなくなってきました…。
いずれにせよ、『お金を使うこと=豊かな人生をおくること』という呪縛から抜け出し、自分なりの幸せを見つけることが、成功するための方法なんだろうな~。と思ったのでした。
とはいえ、あくまでも「私の意見」なので、あなたも思うところがあれば(反論であれ、賛同であれ)どしどしコメントを頂けると嬉しいです。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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