新型コロナウイルスパンデミック時から言われる『K字型経済』
6年たった今でもそれが広がり続けています。
『K字型経済』とは、例えば以下のグラフの
- 所得上位10%の資産の推移
- 所得下位50%の資産の推移
- S&P500の推移
を(2019年時点を100として)比べて見たとき、

所得上位10%の資産は増え続けているが、所得下位50%の資産は横ばいから下落傾向にある。つまり『K』の字のように、右にいくほど差が広がっていく傾向にあり、富裕層と貧困層とがハッキリと2極化していくことを指しています。
いわゆる『格差の拡大』です。
これは日本でも当然のように起きており、資産額別に5つのグループに分けた時(第5分位が最も資産が多い)に

第5分位が(パンデミック時に資産を減らした後に)突出して資産を増やしている中、第1分位はほぼ横ばいのままとなっています。
また、所得別に5つのグループに分けた時(第5分位が最も所得が多い)

第5分位ばかりが突出して消費額を増やしています。
そうなっている理由の一つは、トマ・ピケティの言う『r>g(資本収益率が経済成長率を上回る)』であると考えられ、これを確かめるべくS&P500とアメリカの平均時給を(2016年7月時点を1.0として)比べると、

FREDより作成
と、想像していた以上にr>gとなっていました。
想像以上に…。
なお、しっかりと収入増のあるアメリカでさえこれですから、『最近まで賃金上昇がなかった日本人』と『S&P500に賭けて円安の恩恵も受けた投資家』を比べると、これよりもひどい結果となっていることは明らかです。
投資していて良かった。
さらに、方向性は変わりますが、以下のグラフは、
- ミシガン大学消費者信頼感指数
- S&P500
を並べたもので、

『大きく下げた消費者信頼感指数』と『大きく上がり続けているS&P500』がK字を描いていることが分かります。
消費者信頼感指数とは『景気や雇用情勢、家計所得の現在・将来の見通しに関するアンケート結果を数値化したもの』で、これが下がっているということは、『消費者マインドが冷え込んでいる』ことを指しています。
が、ご存じの通りS&P500は絶好調となっています。
これも、『一般消費者』と『株主』に乖離がある、ある意味での格差なのであると感じます。
ここからが本題
というわけで『格差が広がりつつある』というのはほぼ間違いないと言ってもよいかと思いますが、これはこれからも加速していくであろうことが想像できます。
そ最大の要因はAIで、
- AIによって職を奪われる人間が出てくる
- AIを使って『効率よく活用できる資本を持っている資本家』のみが大きな利益を手に入れる
- AIによってネットワーク効果で高まり勝者総取りになる
などなど、『AIを使う・提供する側』と『AIに代替される側』に分かれるであろうと考えているからです。
個人レベルで考えれば、株主でさえあれば格差が拡大することによる影響を抑えられる(利益を享受できる)とは思いますが、『格差によって荒れた社会がやってくる』のは望ましいことではありません。
いわゆる『無敵の人』が増え、犯罪が増え、大きな暴動が発生することになるかもしれないからです。
資産を増やすことに成功できても、こんな世界はヤダ。
…と考えるのは、平凡な個人投資家だけでなく、世界のトップ100に入るような大富豪であっても同じでしょうし、ビッグテックの先導者たちも同様でしょう。
よって、
- AIによって格差が拡大したとしても、AIによるSNSを介した「格差なんてありませんよ^^」という誘導によって、だれも格差に気付かない平和な世界がやってくる
という陰謀論を唱えておきたいと思います。
こういった『AIのような”大いなる意思”によってコントロールされている世界』は、映画やマンガではディストピアとして描かれることが多いですが、どちらかというと肯定的な私です。
というわけで、もっともっとAIが発達して、格差を超越した世界が少しでも早くやってくる日を祈りながら(?)この記事を終わりにしたいと思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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