近ごろ目にする機会の多い『プライベートクレジット』。
このブログでもたびたび取り上げています。
上場株式の値上がりが著しく、「これ以上のリターンを期待することは難しいかもしれない…!」という思いを持った投資家たちが、広く公開されていない(未上場な)株式などに期待して移行していったのも、これに注目が集まっている理由ではないかと想像します。
しかし、2025年以降プライベート市場が厳しい状況にあることは各種報道から明らかです。
そこで多くの人がプライベート市場からの脱却(解約)をしようと動いているわけですが、そもそもプライベートクレジットは流動性が低い(未上場企業への投資など)モノが多いため、任意のタイミングで解約できるとは限らず、仮に解約できたところで即座に全額が返還されるとは限りません。
よって、多くの問題が起きているわけです。
以下グラフは、
- S&P500
- 米国投資適格社債
- 米国ハイイールド債券(投資”非”適格)
- S&P BDC(未上場企業への投資をする上場企業の指数)
を並べたもので、

米国ハイイールド債券(基本的にはハイリスク・ハイリターンと考えられる)でさえ、安定した高リターン(+7%超)を提供しているのにも関わらず、S&P BDCはマイナス13%ほどのリターンとなっています。
S&P BDCの予想配当利回りは11.45%と高いですが、それを加味しても厳しい状況(S&P BDC Index)
もちろん、S&P BDCがプライベート市場全体のパフォーマンスとなるわけではありませんが、BDC(プライベート市場への投資をする企業)がこの状況ですから、
そりゃー解約も殺到するわ。
金融危機への懸念
そして、一部においては、
「プライベートクレジットが新たな金融危機を引き起こす」
との考えが広がっています(Reuters)
上記ロイターの記事には、
米国の保険会社の投資総額のうち、プライベートクレジットが占める割合は約35%で、英国の保険会社の資産の約4分の1に相当する
これらの保有額は過去10年間で2倍以上に増加している
といった状況が紹介されており、
- プライベートクレジット市場が崩れることによって、保険会社にも大きな影響が出る可能性がある
ことを懸念しています。
特に、AI関連企業での資金調達に危機感を覚えており、バブル期にありがちな『流行に乗れそうな雰囲気はあるが、中身はスカスカな企業への投資』が多くあれば、危機的な状況に陥ってもおかしくありません。
プライベート市場にあるAI企業への資金流入が『ただのバブルである』と判断されれば、プライベート市場からの資金の回収が加速し(また、新たな融資が停止し)、これによってAI銘柄の破綻が起きれば、保険会社へのダメージは避けられません。
その後、どこまで影響が広がっていくのかを把握することは難しいです。
怖い。
とはいえ、健全な世界
とはいえ、JPモルガンは、
- プライベート市場の一部でしか問題は起きていない。
- 銀行が多くの自己資本を持つため、破綻が続いても耐えられる可能性が高い
- 米国の家庭や企業の財務状況が健全(下のグラフ参照)であるため問題が経済全体に広がる可能性は低い
としています。
リーマンショックのような『大きなバブルが崩壊する時』は、家庭や企業が大きな債務をかかえていた(その借金で投資をしていたからバブルが発生した)ために、発生した問題を吸収することができずに爆発してしまいました。
しかし、以下グラフから状況を見ている限り、現時点ではそこまで危険な状況にあるとは思えません。

見えないのって怖いよね
と、思うのですが、とにもかくにもプライベートクレジット市場はプライベートであるがゆえに中身を把握することが難しく、個人的にはそこにビビっています。
ですが、あまり注目されていないようなので、ここで記事とさせていただきました。

「私一人で怖がるのはイヤなんで、みんなで一緒にビビろうぜ!」
とはいえ、これへの対策としてリスク資産を減らす予定はありません。
繰り返しになりますけども、プライベートクレジット市場の中身を把握することが難しいため、必要以上にビビっている人々が存在しているだけかもしれませんし、メディアが程よい『ビビらせネタ』を手に入れたと思ってはしゃいでいるだけかもしません。
そして、そもそも自分が正しい判断をできるとは思っていないからです。
それができるんだったら、もっと早く大金持ちになっているわけなので、これまでの実績から『自分にはそれができない』ということを忘れないようにしなければなりません。
というわけで、この先も引き続き、自分のリスク許容度にあったポートフォリオを守り続けようと思います。
が、あまりにもリスク資産が順調に増えてきているので、少しばかり4資産均等型の増額を検討しているところではあります。
そこで、
「これはタイミング投資じゃないよ!」
「正当なリバランスだよ!」
という言い訳を添えて、この記事を終わりにしたいと思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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