
「これからはアクティブ運用にとって追い風が吹く可能性がある」
バンガードの記事に登場したウェリントン・マネジメントのCEOジーン・ハインズの言葉です。
ウェリントン・マネジメントは、バンガードとのつながりが深く、ジョン・ボーグルがバンガード設立以前に所属したいたアクティブ運用会社です。
発言主のジーン・ハインズは、2008年からヘルスケア・ファンドのポートフォリオ・マネージャーを務め、在任期間中(~2024年)に ベンチマークを年間1.6%以上上回るパフォーマンスを達成した(Nasdaq)人物です。
このパフォーマンスはバンガードの記事に乗っていなかったので、
「ベンチマークに負けてるマネージャがなんか言ってるwww」
と煽るために自分で調べてわけですが、残念ながらちゃんと優秀でした(ヘルスケアセクター内では)
さて、ウェリントンはアクティブ運用会社ですから、「これからはアクティブ運用にとって追い風が吹く可能性がある」と考えるのは当然ですが、その根拠についてみていきましょう。
これまでのアクティブ運用
ジーン・ハインズは、2010年頃からインデックス優位が加速してきたと分析し、その要因を
- 世界的な量的緩和(QE)で市場全体にお金が大量流入し、すべての銘柄が同じように上昇した
- Mag 7のような一部企業のみの急成長、それを選べないファンドには厳しい時代だった
としています。
つまり、
「これまでの時代は、金余りでどの銘柄も株価が上がるし、一部の銘柄ばかりが急成長してきたから、アクティブ運用にとって厳しい時代だった」
と言っているわけです。
「全部上がるから、アクティブ運用には厳しい」
「一部しか上がらないから、アクティブ運用には厳しい」
と真逆のことを言っているような気がしないでもありませんが、
…なるほど?
(さすがに発言の真意が読み取れていないだけな気もするので、是非原文をお読みください。そして真意を教えてくださいw)
これからのアクティブ運用
しかし、これからはアクティブ運用が復活するかもしれないとしています。
その理由がAIです。
現時点では、AI期待による株高は、ごく一部の銘柄に集中して起きていますが、今後はAIを活用するすべての企業が生産性を向上していくと予想しています。
とはいえ、その中でも、
- AIで利益率改善できる企業
- AI投資に失敗する企業
などの差が広がりやすくなり、銘柄選別の価値が高まる可能性がある、という主張です。
よって、ウェリントンでは各社にAI投資の規模やAIの活用方法などを問い、AIを有効活用できる企業をを見つけようと動いています。
…そりゃーそうよね。
いつの時代も『成功する企業』と『失敗する企業』がいるように、AIに関してもそりゃーそうよ。
何を今さら?
(さすがに発言の真意が読み取れていないだけな気もするので、是非原文をお読みください part2)
プライベートエクイティへの移行
とはいえ、ジーン・ハインズが言っている
- プライベートエクイティが重要となる
に関しては注目せざるをえません。
このブログでも言及してきましたが、昨今では『上場せぬまま大きな資金調達に(プライベートエクイティなどで)成功している企業』が増えていきています。
一般投資家がこれに直接投資することは難しく、そこにアクティブファンドの未来がかかっていと言いたくなる気持ちは分かります。
プライベートエクイティは、
- 流動性が低い
- 長期間資産がロックされる
- 透明性が低い
- 手数料が高い
- マネージャー格差が極端
など、難易度が高い投資で、だからこそ大きなリターンを狙うことができるとも言えるの”かも”しれませんから。
この『プライベート市場の拡大』は個人的にも心配なところで、これが大きくなると
- 上場企業のインデックスだけでは、全体を網羅することができない
なんて日がくるかもしれません(いまでも完全に網羅できているわけではありませんが)
例えば、
- プライベート市場で資金調達できない企業だけが、広く公募するために仕方なく上場する
なんて時代がくると、オルカンが『イマイチな企業の集まり』になってしまってもおかしくありません。
これはイヤな未来。
未来
とはいえ、透明性が低いプライベートエクイティには『クズ株』と言ってもいいような企業も『見分けづらい姿』で存在しているため、これが主流になる将来は見えづらいです。
実際に、過去の『○○バブル』の時には多くの『クズ株』が誕生し、多くの投資家を苦しめる結果となったことが多いです。
現状が過去のバブルと同様のものなのかどうかは分かりませんが、少なくとも、あせって飛びつくようなものであるとは思えません。
よって、
「いま来ているプライベートエクイティブームに乗るためには、アクティブファンドに賭けるんじゃああああ!」
と考えるのは、良いことではないように私は思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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