中東での紛争によってホルムズ海峡が封鎖されて10週超。
経済に対する様々な懸念を吹き飛ばすかのように、株式市場は絶好調の推移を見せています。
何故そのような状況になっているのか、ゴールドマンサックスが分析してくれていたのでここで見ていきたいと思います。(Global Views: Bending, Not Breaking)
好調が続いている理由は3点で、
- 原油価格の上昇が大きくないこと
- 原油の供給減が需要減によって対処されていること
- 財政政策やAIへの期待によるもの
としています。
原油
以下は原油価格の推移予想で、

最悪のケース(赤線)では、一時150ドル/1バレル付近にまで価格が高騰すると予想されていますが、ベースケース(青線)では6月下旬にホルムズ海峡の開放が終わり、2026年末までには90ドルにまで下がっていくと予想しています。
残念ながら、紛争がすぐに終わったとしても原油価格の下落はなだらかなものになると予想しています。
しかし、世界では、
- 再生可能エネルギーへの大規模なシフト
- 売上の小さかったフライト(航空便)の削減
などによって原油高による影響を抑える施策が進んでいるため、原油高による影響は小さいと考えられます。
実際に、経済活動は堅調に推移しており
- 第1四半期の民間最終消費(国民と企業の支出総額)が、実質2.5%増
- 労働市場状況は予想を上回っていた
- 失業率も低位で安定
と、好調であるため『今後12ヶ月間の米国景気後退確率』は低い値となっています。

失業率とAI
とはいえ、GSは『失業率の上昇』を予想しています。
パンデミック以前は生産性の向上は1.5%ほどのトレンドとなっていましたが、それ以降は2.1%に加速しています。
つまり『多くを雇用せずとも経済成長することができる環境になったきた』とも言えます。
この状況はAIによってこれからも加速していくと予想されていますので、
- 失業率が上昇していく可能性が高い
としているわけです。

インフレ率
ちなみに、インフレ率は直近では上昇傾向にあるものの、長期的には落ち着いていくと予想しています。

現在は、
- 関税
- エネルギー
- ソフトウェア(メモリ高騰&AI機能などのバンドル化による高騰)
が大きな要因となってインフレ率が高くなっていますが、これは一時的な要因とみているためです。
また、
- パンデミック後に過剰に建設したアパートがあることによる賃料の低下
- 労働コストの伸びの低下
などが考えられるため、インフレ率は2026年半ばをピークに下がっていくと予想しています。
今後
というわけで、世の中をざっと見渡すと、ネガティブな情報ばかりが目に付きますが、
- AIなどによる生産性向上率の高まり
- 堅調な雇用
- 長期的に安定していくと予想されるインフレ率
などによって、株式市場は好調であり続けているというのがGSの予想です。
とはいえ、『大きな上昇が是正できる状況にある考えられる』ということは、『予想が外れた時には大きな下落が待っている』とも言えます。
AIが世の中を大きく改善していくことはほぼ間違いないでしょうが、そのペースを過剰に期待しすぎると、痛い目に合う可能性も出てきます。
とはいえ、この
- 生産性向上が加速していく
- 企業の利益率も上昇していく
と考えられる状況において「賭けない」というのは愚の骨頂とも言えるでしょう。
よって、現在の株高に不安を覚えることもあるかもしれませんが、今後「2026年は株高じゃなかった!!」と言えるほどに企業が成長する可能性も十分に考えられますので、「株式を手放すべきではない」と私は考えます。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
------
「いいね!」の代わりに下のバナークリックで応援していただけたら嬉しいです!
ツイッターでは記事の公開を通知したり、投資に関係するニュースを取り上げたりしています。よろしければフォローをお願いします!

