最終更新日:2021/1/24
新型コロナウィルスによる暴落からの株価の変動を確認、比較していきます。
比較対象は、
- VT(全世界株式)
- VTI(全米株式)
- TOK(先進国株式)
- VWO(新興国株式)
- QQQ(米ハイテク大手株式)
- VYM(米高配当株式)
です。
直近の1週間は、
- 全世界@円換算は微減な一週間
- 米ハイテク(QQQ)は大きく上昇
- 新興国(VWO)は大きく上昇
- 米高配当(VYM)は下落
となっていました。
また、ついにバイデン新政権が誕生し、20日、21日だけで25件の大統領令に署名し、
- WHO脱退取りやめ
- パリ協定への復帰
- 移民の受け入れ緩和
などなど、トランプ前大統領とは真逆の方向に舵をきることが、改めて明確になりました。
が、それが株価に影響することはありませんでした。
というのも、バイデン大統領が進めていくであろう政策は、以前から分かっていた内容であり、既に株価に織り込み済みであったためです。
これは、日本で緊急事態宣言が行われても、日経平均に影響を及ぼさなかったのと同じことで、予想されていたことが現実に起きたところで、株価には何らインパクトがないことがよく分かります。
さて、全世界の新型コロナの新規感染者数は、以下グラフの通り『まだ右肩上がり』という状況になっています。
(7日間の移動平均線(青の折れ線)が追加されました)
提供元:Template:COVID-19 pandemic data - Wikipedia
さて、このような状況の元、株価はどのように推移しているのか、実際の”数値”で確認していきたいと思います。
確認するのは、
- 日本で販売している投資信託(為替の影響も含んだ確認)
- アメリカで販売しているETF(ドル-円の為替を無視して確認)
の2つです。
<目次>
世界同時株安からの株価の変動を確認
さっそくですが、株価の変動を「世界全体の株価の指標であるMSCI-ACWIを基準とする日本の投資信託」の推移で確認してみたいと思います。
(世界平均の株価の推移と思ってください)
まずは過去10年、過去2年、暴落以降の推移を記載します。
※2021年1月22日時点の255,160ポイントに合わせて赤点線を引いてあります。
なお、具体的な株価の変動率としては
- 先週末と比べて0.3%の上昇
- 過去のピーク時(2/21)と比べて7.1%の上昇
- 底値時(3/24)と比べて64.0%の上昇
となりました。
なお、このグラフは『日本の投資信託』の成績なので、為替(ドル円)の影響をもろに受けます。
近頃は円高が大きく進みましたので、為替に影響されないETFでも確認します。
VTI・VT・VWO・TOK・VYM・QQQの推移を比較
まずは、地域別の推移です。
※2020/2/3時点を100ポイントに統一しています。
新興国が突き抜けてきました。
具体的な結果を成績順に並べると、
- 127.9ポイント(+2.86%):新興国(VWO)
- 122.4ポイント(+1.94%):アメリカ(VTI)
- 120.0ポイント(+1.64%):全世界(VT)
- 115.9ポイント(+1.74%):先進国(TOK)
※()内は先週比
といった感じで、新興国だけ目立って値を上げていることが分かります。
次に、アメリカ株の中でも種類別ETFの推移を見ていきます。
具体的な結果を成績順に並べると、
- 146.3ポイント(+4.35%):米ハイテク大手(QQQ)
- 122.4ポイント(+1.64%):米全体(VTI)
- 102.6ポイント(-0.61%):米高配当(VYM)
となり、グラフ全体に目を向けると
- QQQ(NASDAQ100:米ハイテク大手)の圧倒的な成績
- VYM(米高配当)の残念な成績
となっています。
ここ半年ほどは『好調なVYM(米高配当)、イマイチなQQQ(米ハイテク大手)』だったのが、ここ1週間は真逆の値動きをしてきました。
バイデン政権は、
- 反トラスト法に力を入れると思われるため、米ハイテク大手には不利
- VYMなどのバリュー銘柄には有利
と言われていますが、これからどうなっていくかに注目ですね。
今後の株価について
新型コロナについては「ワクチンに摂取が始まり、これから落ち着いていくであろう」と予想されます。
とはいえ、変異種の登場などによって、「もう大丈夫!」とは言い切れる状況にはありません。
というわけで、個人投資家がやらねければならないことは、
- 新型コロナの変異種が大暴れする前に全て売ってしまおう!
- コロナが落ち着くのは確実だから、今のうちに全力投資しよう!
といったことをせず、冷静に市場を見つめながら自分の投資ルールに忠実に従うことしかありません。
とはいえ、以下グラフの通り、広い目線で見れば世界の株価は100年以上にわたり上昇を続けているのも事実です。
つまり、今後暴落が発生しようとも、しなかろうとも
- 大きくとらえれば”今”が最も安く株を購入できるチャンス
と言えるわけです。
というわけで、本ブログの筆者ひょしおんぬは、
- 生活防衛費を残した余剰資金の全てを投資する
というスタイルを今後も継続していき、将来のリターンに期待したいと思います。
関連記事:積立インデックス投資にナンピン買いは不要【資産を最大化するためのヒント】
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