「この先は、ここ数十年のように安定したリターンは手に入らなかもしれないぞ!」
というお話です。
長らく続いてきた『低金利・低インフレで安定していた時代』は終わり『高金利・高インフレでブレの大きい時代』がやってくるかもしれません。
<目次>
歴史的に高い予想PER
「割高だ!」
と言われることの多い昨今の株式市場ですが、チャールズシュワブの調査によると、予想PERは地域別に以下の状況となっており、

- 青丸:現在のPER
- 紫四角:過去20年の中央値
- 水色の箱:過去20年の真ん中50%
- 黒いヒゲ:過去20年のほぼ全範囲(10~90パーセンタイル)
多くの地域・国が過去20年の範囲内では高いPERとなっていることが分かります。
そこから一部を抜きだすと
- アメリカ(一番左)、ヨーロッパ@UK除く(左から2番目)は過去20年で最高水準
- 日本はボチボチ高い
- 台湾は過去を大きく超えている
- 何故か韓国だけ過去最低水準
となっています。
もちろん、これだけを持って
「株価は割高である」
「下落が待ち構えている」
とは言えませんが、こういった状況にあることは理解しておいた方がよいでしょう。
ただしこれは『過去20年との対比』でしかないのですが、
「これからの世界は、過去1990年以前の世界に戻るかもしれないぞ!」
という意見もあります。
これからの世界
以下は、またしてもシュワブの公開しているグラフですが、

- 横軸:成長スコア :右ほど景気が強い
- 縦軸:インフレスコア:上ほどインフレが強い
- 青い点:1970年以降の各月の位置
- 赤い点・線:直近1年間の遷移
この図を使って
「直近1年間で、『弱い景気&弱いインフレ(左下)』から『強い景気&強いインフレ(右上)』に遷移していっているぞ」
と言っております。
そして『強い景気&強いインフレ』は高金利となりやすいです。
2010年代からは、低金利・低インフレが続いてきており、新鋭テック企業のような『大きな借金をする・高成長ながらも赤字のままの企業』にとって有利な時代が続いてきましたが、ついにこれに終わりがくると考えているわけです。
現在の好景気はしばらく続くと予想されていますが、『強い景気&強いインフレ』の時代はこれらの動きが大きくなりがちで
- 予想外の高インフレ
- 金利のコントロールの失敗
といった『インフレ』『金利』の動きによっては『即景気の悪化』とつながりやすい、不安定な時代になるとしています。
現在ではイラン紛争といった地政学的リスクの顕在化によってインフレ率の先行きに不透明感があるため、ここには要注意な時期だと言えるのかもしれません。
気まぐれな時代
チャールズシュワブのLiz Ann Sondersは、この先の時代を「気まぐれな時代(Is the Next Temperamental Era Upon Us?)」と呼んでおり「先行きが不透明である」としています。
実際に、1990年以前の『インフレ率が大きく変動する期間』においては、GDP成長率は上にも下にも大きくブレていたことが分かります。

Liz Ann Sondersは「~1990年と現状が似ている」とし、
「債務の利払いが追い付かない弱い企業が淘汰される時代がくるかもしれない」
と警鐘を鳴らしています。
ただ、この『企業の淘汰』は必ずしもネガティブなことではなく、生き残ることができる企業にとってはチャンスとなります。
そう考えると『個別株投資の難易度がこれまで以上に高くなる』と言えるの”かも”しれません。
また、『株価が上にも下にも大きく値動きする世界』がやってくるかもしれないと想像できるわけですから、これまでの『赤ちゃんの握力』しかいらなかった株式市場は終わり、『ゴリラの握力』を必要とする世界がやってくるとも言えるでしょう。
インデックス投資家のウェイトトレーニングの成果が試される時代の到来です。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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