「FPのネタになってくれる人募集!」と言っていたら、仲良くして頂いているななしさん(氷河期ブログの筆者)が、餌食となるべく手をあげてくださいました。
というわけで、ななし家の家計をチェックしていきます!
相談内容
①家族構成
ななしさん49歳、奥さん、お子さん の3人家族(希望によりご家族の年齢は伏せます)
②資産金額
- 現金 2200万円
- 投資資産 4200万円
- 他に子供の資産や娯楽用に1300万円(用途が決まっているため資産としてカウントしない)
③収入
- 年収520万円
- 年間3万円
- 副業60万円
- 55歳引退が理想。無理なら60歳定年まで。
④支出
- 年間400万円
⑤ライフプラン
- 大学進学や大物家電等の費用は値別途確保済。
⑥その他
- 質素な生活は何とかなる気がしますが、持ち家がないので老後がどうなるかなぁ、と不安もあります。
- 副業は嫌いでは無いので60歳くらいまでは細々とやっている気がします。
---相談内容ここまで--
進学費用や娯楽費、家電の買い替え用の資金を別途確保しているところが、堅実なななななしさんらしいですね。
前提条件
〇生活費のインフレについて
毎年2%のインフレを想定
〇収入について
労働収入は0.8%昇給/年とし、
副業収入は60万円/年として、3%収入アップ/年を想定
〇年金について
65歳から夫婦で250万円/年を受給
マクロ経済スライドで年金受給額は年間1.2%増(2.0%のインフレ-0.8のマクロ経済スライドでの抑制)とする。
〇ゴールについて
特定のゴールは設けず、「現在の生活(支出)を維持した場合、何歳まで資産が残るか?」を見る。
なお、ななしさんは「年金だけで暮らしていける」&「暮らしていけなかったとて、公的支援で乗り切れる」と想像。
〇失業手当について
100万円とします(表上の黄色地)
〇退職後の支出について
退職後には、「保険料増・仕事関連の出費減」となりますので、相殺しあって「退職前後の支出は変化なし」とします。
シミュレーション条件
【①厳しい条件】
実質投資リターンが1%(インフレ2% 、投資リターン3%)のとても厳しい想定
なお、副業にも失敗した(2年目以降収入ゼロ)とする
【②副業が失敗しなかったケース】
副業収入が3%/年アップしていったと想定
【③投資のリターンを向上】
上記①想定のまま、実質投資リターンが3%(インフレ2% 、投資リターン5%)を変更
-- シミュレーション条件ここまで ---
ななしさんからは「厳しめにお願いします!」と言われていたので、『副業が殲滅したパターン』も勝手に準備w
実質投資リターンが5%~もあるようであれば余裕しゃくしゃくなので、最大でも3%を想定して見ていきます。
結果
これらをもとに、こんな形で資産の推移を計算しました(小さくて見づらいかと思いますので雰囲気だけでも。詳しくは後述します)
【①厳しい条件】

これだと78歳で資産が枯渇してしまいますので、
- 65歳からは支出が2割減(総務省調査による値)
としたものも載せます。

【②副業が失敗しなかったケース】

こちらのケースでも82歳で資産が枯渇しますので、老後は支出が減るようにします。

さらに、「副業は60歳まで」と聞いていますが、70歳まで頑張ってもらいます。

【③投資のリターンを向上】

実質投資リターンが3%あるだけでゆとりある老後が到達してしまうので、調子にのっていますぐFIRE(副業は70歳まで継続)のパターンも載せます。

この結果に対してコメントを書くと、
①パターンでは、ななしさん78歳時点で資産が尽きます。
なお、『老後の支出は現役の8割(総務省調査による平均)』とすると、84歳まで持ちます。
賃貸への不安もあるようですが、年金収入は引き続きありますので、ななしさんなら生活保護の範囲なんでなんとかできると想像しています。
最悪、生活が苦しくなったとて、84歳であれば生活補助などの公的支援を活用することで、なんとでもなるでしょう。
②パターンでは、ななしさん82歳時点でで資産が尽きますが、老後支出を2割抑えると、84歳時点でも1787万円を残すことができます。
なお、副業を70歳まで継続すると、84歳時点で3432万円の資産が残ります。年間60万円の収入がものすごく大きいことが分かりますね。
③パターンでは、ななしさん84歳時点で1435万円の資産が残っています。
それほど大きな投資リターンとしていない(かつ、老後の支出を抑えない&副業は失敗パターン)にも関わらずこれなので、市場が平凡なリターンを提供してれるのであれば、55歳退職への心配はいらないと言えそうです。
なお、いますぐ退職して副業に70歳まで専念(したのに副業収入増えなかった)とすると、79歳で資産が尽きます…。
総括
というわけで、ざっと総括すると
- 安定した3%の投資リターンは、むちゃくちゃ大きい!
- ただ、投資リターンがあっても本業を辞めるととたんに厳しくなる。
- また、年間60の副業収入の影響はとても大きく、これの有無で将来の資産が数千万円変わってくる
といった感じになります。
すべて『55歳退職』としていますが、よく言われているように『投資リターンが年間5%・7%』となればもう余裕しゃくしゃくですし、投資リターンが渋かったとて、副業を継続していけば老後に困るようなことはなさそうです。
どちらも上手くいかなかったとしても、もう少し本業を継続するだけでかなりゆとりのある生活が送れるかと思います。
さらに、『進学費用などの大きなお金は別途確保している』ため、その他想定外の事態が起きようともなんとでもなる体制ができているのは心強いですね。
まとめ
というわけで、ななしさんからの相談内容への回答を書かせてもらいました。
ななしさんも私より博識なお方なので、アドバイスが参考になったかどうかは不明ですが、多少なりとも気づきがあったら嬉しいです。
そして、繰り返しになりますが、
- 安定した収入源は、例え年間数十万円であってもむちゃくちゃ大きい
ということがよく分かる結果でした。
ななしさんには家計のために、ななしさんが70歳、80歳までブログを継続されることをおススメいたします。(氷河期ブログのイチ読者としてもw)
最後に、厳しいケースを想定しても何とでもなりそうな資産は確保できているわけですから、副業に力を入れつつも、せっかく作り上げた資産を活用するための肉体を準備することも大切であると言えます。

「よって、筋トレしましょう」
---
なお、世界は不確実であり、これはただのシミュレーション結果でしかありません。
投資がまったく振るわない世界線もありますし、北斗の拳の世界が到来する可能性もあります。
よって、荒れた世界に備えて筋トレおく必要がありそうですね。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
------
「いいね!」の代わりに下のバナークリックで応援していただけたら嬉しいです!
ツイッターでは記事の公開を通知したり、投資に関係するニュースを取り上げたりしています。よろしければフォローをお願いします!

