最終更新日:2020/10/25
新型コロナウィルスによる暴落からの株価の変動を確認、比較していきます。
比較対象は、
- VT(全世界株式)
- VTI(全米株式)
- TOK(先進国株式)
- VWO(新興国株式)
- QQQ(米ハイテク大手株式)
- VYM(米高配当株式)
です。
『全世界の新型コロナの新規感染者数』は、感染の勢いを増しており、(日本ではさほど大きく取り扱われていないように感じますが)世界で4000万人以上の感染者を出しています。
※新型コロナの感染者数推移
提供元:Template:COVID-19 pandemic data - Wikipedia
コロナ対策(ワクチンの開発等)の目途が立っていない現状で、このペースで感染者が増え続ければ『やばい』ということは容易に想像できます。
さて、このような状況の元、株価はどのように推移しているのか、実際の”数値”で確認していきたいと思います。
確認するのは、
- 日本で販売している投資信託(為替の影響も含んだ確認)
- アメリカで販売しているETF(ドル-円の為替を無視して確認)
の2つです。
<目次>
世界同時株安からの株価の変動を確認
さっそくですが、株価の変動を「世界全体の株価の指標であるMSCI-ACWIを基準とする日本の投資信託」の推移で確認してみたいと思います。
(世界平均の株価の推移と思ってください)
まずは過去10年、過去2年、過去35週の推移を記載します。
※2020年10月23日時点の226,118ポイントに合わせて赤点線を引いてあります。
新型コロナの感染者急増の影響を受けることなく、株価は横ばいに推移しています。
なお、具体的な株価の変動率としては
- 先週末と比べて1.0%の下落
- ピーク時(2/21)と比べて5.1%の下落
- 底値時(3/24)と比べて45.3%の上昇
となっており、先週末から『ゆるやかな下落』を続けています。
では次に、投資先地域毎の推移をETFで確認します。
VTI・VT・VWO・TOK・VYM・QQQの推移を比較
まずは、地域別の推移です。
※2020/2/3時点を100ポイントに統一しています。
10月に入ってからは新興国の伸びが順調で、アメリカにほぼ追い付きました。
とはいえ、具体的な結果を成績順に並べると、
- 107.7ポイント:アメリカ(VTI)
- 107.4ポイント:新興国(VWO)
- 104.5ポイント:全世界(VT)
- 103.1ポイント:先進国(TOK)
といった感じで、ほとんど同じような成績となっており、基準にしている2月3日時点の株価を『そこそこ超えてきた』といった感じです。
次に、アメリカ株の中でも種類別ETFの推移を見ていきます。
まず真っ先に目に付くのは、
- QQQ(NASDAQ100:米ハイテク大手)の圧倒的な成績
- VYM(米高配当)の残念な成績
ですが、現時点にフォーカスを当てると
- QQQは9月初旬よりも大きく値を下げている
- VYM、VTIは9月初旬の株価まで(ほぼ)回復している
という実績も目につきます。
この状況について『株式投資』や『株式投資の未来』で有名な、ジェレミー・シーゲル教授は、
「パンデミック相場で急騰していたハイテク銘柄は、多くのトレンド投資家を集めていた。ハイテク株暴落が、いつか起きることは分かっていた。これは健全な暴落だ。」
と言い、どちらかというと『良い暴落(過剰な暴騰を避けた)』と捉えています。
今回の暴落によって
- 「ハイテク株はもう終わりじゃ!」と配当銘柄の人気が高まる
- 「大きく値を下げて適正な株価になった!」と再びハイテク株に人気が集まる
など、どのようになるか注視していく必要がありそうです。
今後の株価について
今後のイベントとしては、とにかく『米大統領選挙』につきます。
トランプ氏・バイデン氏の政策は『真逆』と言ってもいいくらい違っているので、恩恵を受けるセクター、被害を被るセクターが全く違います。
参考記事:【先取り】バイデン氏が米大統領になる前に買うべき株
報道を見ている限り『バイデン氏有利』という印象を持っていますが、まだ分かりません。
4年前のトランプvsヒラリーによる大統領選の際にも、事前調査では『トランプ不利』とされていましたが、ふたを開けてみると『トランプの勝利』となりました。
それは
- 本当はトランプに投票しようと考えているのに、調査機関に対しては「ヒラリーに投票します」と答える人が多くいた
ためで、『トランプを選ぶ人』と思われるのを避けたい、という意識が働いていたのも一因だと言われています。
(おおやけにトランプを支持するのは勇気がいりますよねw)
というわけで筆者(ひょしおんぬ)は、大統領選について『その日がくるまで分からない』と考えています。
というわけで、個人投資家がやらねければならないことは、
- 「出遅れないように今のうちに買おう!」と買い急ぐ
- 「バイデン当選に不利な銘柄を売り切ろう!」と売りに走る
といったことをせず、冷静に市場を見つめながら自分の投資ルールに忠実に従うことしかありません。
とはいえ、以下グラフの通り、広い目線で見れば世界の株価は100年以上にわたり上昇を続けているのも事実です。
つまり、今後暴落が発生しようとも、しなかろうとも
- 大きくとらえれば”今”が最も安く株を購入できるチャンス
と言えるわけです。
というわけで、本ブログの筆者ひょしおんぬは、
- 生活防衛費を残した余剰資金の全てを投資する
というスタイルを今後も継続していき、将来のリターンに期待したいと思います。
関連記事:積立インデックス投資にナンピン買いは不要【資産を最大化するためのヒント】
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