最終更新日:2020/9/25
FIRE業界(?)で話題となった
『本気でFIREをめざす人の為の資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当・増配株投資入門 著者:穂高唯希氏(三菱サラリーマンとしても有名)』
を読んで「これは広めねば!」と思ったので、内容を一部要約してお伝えしていきたいと思います。
主な内容は
- セミリタイアするために支出を最適化するべし
- 実際に30歳でセミリタイアした穂高氏の実践した投資法
の2点となっており、後者は『アメリカ株投資をある程度理解している方であれば、特に目新しい点はない』という感想で、
筆者(ひょしおんぬ)は、前者のパートを特に楽しませて頂きました。
が、本書の筆者である穂高氏が実際に投資先に選んでいる銘柄の紹介等もあるので、そういった面からは参考になると言えそうです。
というわけで、少々突っ込んで見ていきたいと思います。
<目次>
- 本気でFIREをめざす人の為の資産形成入門がお勧めな人
- 収入の8割をせっせと株式買い付けに回る単純作業
- 配当銘柄へ投資する理由
- まとめ:本気でFIREをめざす人の為の資産形成入門をなぞればFIRE可能
本気でFIREをめざす人の為の資産形成入門がお勧めな人
本書は30歳でFIRE(アーリーリタイア)した穂高氏が、
「経済的に自立した上で、自分の人生は自分で切り開く」
そういう生き方をサラリーマンでも努力次第でできることを、今の働き方、生活スタイルに疑問や違和感がある人の知って欲しい。
との思いで書いた本です。
穂高氏は、『普通のサラリーマン』でありながらも『誰にでも再現可能な方法』でFIREを達成したわけですが、その具体的な方法が本書には書かれています。
よって、
- FIRE(アーリーリタイアやセミリタイア)を目指している人
には、非常に参考になる本です。
また、穂高氏は主に『アメリカ企業への個別投資』をしており、実際に投資している銘柄等も紹介しているので、
- 投資初心者
- アメリカ株投資の有利な点を深く理解できていない投資家
といった方にも非常にお勧めです。
では、まず筆者(ひょしおんぬ)が最も強く印象に残っている個所から紹介していきます。
収入の8割をせっせと株式買い付けに回る単純作業
本書の内容は、とにかくこの『収入の8割とせっせと株式買い付けに回る単純作業』に尽きると思います。
穂高氏は、現在の戦略である『高配当・増配銘柄への投資』の前にはFXを使ってコツコツとリターンを出していたようですが、リーマンショック(や、その他想定外の事態)によって、利益を吹き飛ばす形となり、安定したリターンの得られる現在の手法に移行していったとのことです。
穂高氏は、
高配当株・連続増配当株をひたすら買い続ける形で配当金収入の最大化に腐心し始めました。
配当金という定期的に生まれる不労所得・キャッシュフローを最大化するには、いかに多くの資金を作り、高配当株・連続増配株を購入し続けられるかが鍵となります。
…
「給料の大部分を投資に回すこと」「支出の最適化(節約)」を両輪として、最良と判断した高配当株・連続増配株に資金をひたすら投入し続けました。
…
そして次のツイートが私の投資哲学・投資方針を端的に表したものです。
「明日は給料日。収入の8割をせっせと株式買い付けに回す単純な作業。そうして配当収入の綺麗な右肩上がりのグラフが描かれていく。いかに若年期に投下資本を蓄積できるか、もうそれに尽きるんやで」
と言っており、ここが『穂高氏の最も伝えたい箇所』ではないかと、筆者(ひょしおんぬ)は想像しています。
この内容にはセミリタイアを目指しているひょしおんぬも完全に同意で、『これさえ守れば、普通のサラリーマンであってもFIREを達成できる』と言っても間違いありません。
正確に言うと、ひょしおんぬは全世界株式への分散投資をしているため、穂高氏とは投資先の差異はありますが、
『無駄な支出をせず、ひたすら安定収入の得られる資産を買い続けることで、経済的自由を手に入れられる』
という考え方は全く同じです。
この考え方さえ守れば、
- 株式投資
- 不動産投資
- 債券への投資
といった、どんな投資を活用しようとも、行き着く先は同じで、(リスク・リターンの差はあれど)優劣はありません。
配当銘柄へ投資する理由
前述の通り、穂高氏は高配当・連続増配銘柄への投資をメインとしており、配当金をメリット・魅力を以下のように語っています。
- 手間がかからない
- 再現性が高い
- 不労所得の可視化になり、経済的自由の達成具合が明確
- 出口戦略を考える必要性が基本危機に生じない
- 時間と共に積み上げられ、 相場局面に関わらずモチベーション維持になる
- モチベーション維持により長期投資を可能にさせる
- ほかの生き方をする選択肢が増え、そのハードルが下がる
- 月々のキャッシュフローが読みやすい
- 配当利回りが、株価下落時の一定のクッションになることがある
これらを整理し、『投資信託でのインデックス投資』と比較すると、
- トータルリターンは大きく変わらないが、資産・現状を把握しやすく、継続が容易にできる
といったところが、配当銘柄への投資のメリットと言えそうです。
投資信託の場合は、企業からの配当金を受け取っても、投資家の手元に直接届くわけではないので、それを実感することはほとんどありません。
配当金受け取りによる基準価格の上昇も、ちょっとした暴落で打ち消されてしまうので、『投資で儲けている』ということが実感できるようになるには、投資を長期間つづける必要があります。
しかし配当銘柄への直接投資をしていると、配当金が手元に直接入ってくるので、『投資で儲けた』という実感が強く感じられます。
これは、暴落時にも変わらず、株価の下落によって資産額は減少しますが、定期的に配当金を受け取れることによって、「資産は減ってるけど、配当金は受け取れているから別にいいか」と、精神的な暴落耐性ができます。
これは非常に大きなメリットです。
投資は『長期に渡って投資し続けること』が最も重要です。
『定期的な配当金の受け取り』は、その為の大きな原動力となります。
これは15年以上投資をしており、インデックス投資(投資信託)をメインとしている筆者(ひょしおんぬ)でも同じことです。
全資産の1%程度しか保有していない個別銘柄から、配当金や株主優待が届くと「投資してて良かった」といまだに思います。
配当銘柄への投資は、それが頻繁にあるわけですから、投資に対するモチベーションが大きく向上することになります。
そして、投資に対するモチベーションがアップすれば、自然と支出の最適化(節約)ができるようになり、さらに配当金が増え、さらにモチベーションが上がり…
と好循環に入ることができます。
参考記事:【節約不要】欲望のままに生きても資産が勝手に増えていく理由
つまり、『配当銘柄への投資』が『収入の8割を投資に回すという高いハード』を超えるための原動力の一つとなった、と言えそうです。
まとめ:本気でFIREをめざす人の為の資産形成入門をなぞればFIRE可能
ここまで記事にさせてもらった通り、穂高氏と同様に『支出を最適化して、投資資金を最大化し、それを継続する』ことで誰にでもFIREを達成可能と言えそうです。
- 穂高氏は高収入だから達成できたんだ!
という批判もあるようですが、そんなこたーない。
もちろん高収入であればあるほど、FIRE達成までの期間を短くすることが可能ですが、平均的収入のサラリーマンであっても、早期FIREは達成可能です。
実際に、ひょしおんぬも33歳からセミリタイアを真剣に考えだし、『既婚(共働き)、子一人の家庭』ながらも41歳でセミリタイアを達成できる予定です。
参考記事:三菱サラリーマン並みの生活を一般サラリーマンがしたらどうなるか検証
なお、『本気でFIREをめざす人の為の資産形成入門』は、ここで紹介させてもらった内容の他に、
- VIX指数を参考にした”買い”タイミングの検討方法
- 一般NISA、積立NISAの使い分け
- 米国株への投資が有利な理由
- 米国株ETFのメリット・デメリット
- 穂高氏が実際に投資してきたポートフォリオの公開
- 家庭環境・収入・年齢に応じた具体的な投資アドバイス
などなど、投資に直接的に役立つ情報も盛りだくさんとなっています。
穂高氏が書きたかったのは『投資のしかた』ではなく『支出を最適化すれば、サラリーマンでも経済的自由を手にできるぞ!』だと思う(勝手な想像)のですが、上記に列挙した通り『投資のしかた』にも多くのページを割いています。
よって『FIRE達成したいけど、具体的にどうすればいいの?』という疑問を持っている方(特に投資初心者)にもお勧めの一冊と言えそうです。
が、最も『本気でFIREをめざす人の為の資産形成入門』をお勧めしたいのは、
- 仕事がしんどい…
- やりたいことをやる時間がない…
- 将来が不安…
という不満や不安を抱えている方です。
この本を読めば『その気になれば、誰にでもFIREを達成できる』ということを理解することができます。
そして、実際にFIREに向けて歩みだしていく人が増えればいいな、と思います。
繰り返しになりますが、穂高氏は『普通のサラリーマン』でありながらも『誰にでも再現可能な方法』でFIREを達成したわけで、その具体的な方法が本書には書かれています。
FIREに興味を持った方には是非読んでもらいたい内容となっています。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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以下は、本ブログの読者たちに”最も伝えたい内容”を整理した記事です。
筆者はこの記事で紹介する本たちの力によって、大きな資産を手に入れ、セミリタイア計画を遂行出来ています。
本ほど『低いコストで大きいリターンが得られる投資(人生を豊かにするもの)』は他にはありません。
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