不動産投資をしたことのない私は、近ごろ、
「不動産で儲けている人たちが多くて、くっそうらやま!!!」
と思う日々を送っています。
とはいえ、
「靴磨きの私が気になりだしたってことは、そろそろ不動産価格はピークかなぁ?」
なんてことも思うわけです。
そんな中、よく聞く不動産の売り文句として
- 日本の都心の不動産は、他国の都市に比べて安い!
というものがあるわけで、「それが事実であればまだ間に合うのか…?」なんて想像をしてしまったので、そこについてちょっと調べてみました。
<目次>
アメリカの不動産の状況
まずはアメリカの不動産の状況から。
2013年から住宅価格は150%増加していますが、賃金は57%しか増えておらず、過去よりも「住宅に手を出しづらい状況」となりつつあります。
(U.S. Housing's Next Big Move Could Shock Everyone - Bravos Research)
『住宅価格の長期推移』を見ると、昨今の上昇率がかなり高いことも分かります。
現在の『収入(時給)に対する住宅価格』は過去最高水準にあり、リーマンショック直前と同じ水準にまで上昇しています。
『住宅ローン支払い率』の平均額は世帯収入の中央値の40%を占めており、これはリーマンショック前を超える過去最高水準となっています。
うーん…、アメリカの住宅は高い!
という、ことが分かったので、他国についても色々と調べてみました。
他国の住宅事情
イングランドでは、
- 2000年から住宅価格の伸び率は、賃金上昇率の2倍となっている
- 1999年時点では住宅価格が『平均的な世帯の可処分所得の4.4年分』だったのが、2024年時点では2023年の報告では『平均的な世帯の可処分所得の8.6年分』になった(House prices have risen twice as fast as wages since 2000)
と報告されています。
また、オーストラリアでも
- 1975年から住宅価格は3435%上昇しているが、賃金は1183%しか上昇していない(Proof it’s never been tougher to buy a home in Australia)
- 収入の中央値は7万ドル強だが、家賃平均は3.5万ドルを超えており、物件を借りることが難しくなっている(‘Staggeringly high’: Australian renters need $130k income to afford average property, report shows)
と、懸念の声が上がっています。
ドイツでも、
- 2010年から2022年にかけて、家賃は全国で50%、大都市では最大70%上昇した
- 家賃に収入の40%以上を費やしている過重負担世帯の割合は、過去30年間で5%から14%に増加した(Rising rents hit low-income groups hardest in Germany, study shows)
と、負担が増えているようです。
といった感じで、各国で物価の上昇が問題になっていることが分かります。
これが、『本来あるべき姿に向かっているの』なのか、それとも『異常な事態が起きているため、いずれ修正される』のかは分かりません。
しかし、こうも感じてしまいます。
「日本が安いのではなく、他国が高すぎるのでは?」
と。
「……」
まとめ
といった感じで「世界中で物価の上昇が問題になっているぞ!」と、いう情報をお伝えしてまいりました。
が、今回わたしが集めた情報は、『不動産投資に手を出せないでいる自分を正当化するためだけに集めた情報』であるかもしれないため、これらを真に受けてはいけません。
そして、それと同様に「日本の不動産は、他国の都市に比べて安い!」も自分で調べずして真に受けてはいけません。
ファンドマネージャがファンドのすばらしさを喧伝するのと同じように、不動産売買業者や、すでに不動産を保有している投資家は「もっと不動産価格が上がって欲しい!」と考えています。
よって、「日本の不動産はまだまだ安いよ~」と情報を発信するのは当然です。
このように考えると、
- 世の中に出ている情報の多くはポジショントークであり、鵜呑みにしてはいけない
と言えるでしょう。
世の中の情報の真偽を確かめるためには多大な労力をかける必要があります。
むしろ、多大な労力をかけたところで真実は見つからないかもしれません。
とくに、「金儲け」というむちゃくちゃ魅力的で多くの人が群がる世界においては、魑魅魍魎たちによる騙し・騙されの戦いが繰り広げられており、平凡な人間ではとても太刀打ちできません。
よって、靴磨きの少年グループにまで届いているような「日本の不動産は、他国の都市に比べて安い!」などという情報に踊らされるべきではないと私は考えます。
残念ながら『楽に儲かる方法』は容易には見つかりません。
時には『楽に儲かる方法』が存在していることもありますが、特別なコネを持たない私たちのような人間に「ラクニ儲けられる方法」が届いてきたのであれば、それはすでに使い古されたものとなっている可能性が高いです。
そこで、
- 時間をかけねばならない
- 大きなリスクも伴う
- しかし、個人の能力は必要としない
という、インデックス投資なんかで妥協しておくべきであると、私なんかは思います。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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