最終更新日:2020/11/15
新型コロナウィルスによる暴落からの株価の変動を確認、比較していきます。
比較対象は、
- VT(全世界株式)
- VTI(全米株式)
- TOK(先進国株式)
- VWO(新興国株式)
- QQQ(米ハイテク大手株式)
- VYM(米高配当株式)
です。
今週は、急激に株価が上昇した1週間でした。
主な要因は、以下2点です。
- 大統領選は”ほぼ”バイデン勝利が確定
- コロナのワクチンが臨床で良好な結果を出した
ただし、ワクチンが効果的であったとしても、
- 厳しい温度管理(マイナス70度以下での管理が必要)
- ワクチン接種から免疫ができるまで6週間かかる
- 世界中から莫大な需要がある
ことから、市場にワクチンが出回り、効果を発揮するのはまだまだ先にことと言えそうです。
その間に、今のペースで新規感染者が増えつづければ、経済への大きなダメージは避けられません。
※新型コロナの感染者数推移
提供元:Template:COVID-19 pandemic data - Wikipedia
さて、このような状況の元、株価はどのように推移しているのか、実際の”数値”で確認していきたいと思います。
確認するのは、
- 日本で販売している投資信託(為替の影響も含んだ確認)
- アメリカで販売しているETF(ドル-円の為替を無視して確認)
の2つです。
<目次>
世界同時株安からの株価の変動を確認
さっそくですが、株価の変動を「世界全体の株価の指標であるMSCI-ACWIを基準とする日本の投資信託」の推移で確認してみたいと思います。
(世界平均の株価の推移と思ってください)
まずは過去10年、過去2年、暴落以降の推移を記載します。
※2020年11月13日時点の234,760ポイントに合わせて赤点線を引いてあります。
前述した通り、急激に株価が上昇した1週間で、『暴落前の最高値』にまで回復してきました。
ただグラフを眺めてみると、8月末にも同水準にまで回復していたことにも気づきます。
ここら辺が抵抗線とならなければ良いのですが…。
なお、具体的な株価の変動率としては
- 先週末と比べて2.9%の上昇
- ピーク時(2/21)と比べて1.5%の下落
- 底値時(3/24)と比べて50.9%の上昇
となっています。
このグラフは『日本の投資信託』の成績なので、為替(ドル円)の影響をもろに受けます。
近頃は円高が大きく進みましたので、為替に影響されないETFでも確認します。
VTI・VT・VWO・TOK・VYM・QQQの推移を比較
まずは、地域別の推移です。
※2020/2/3時点を100ポイントに統一しています。
素晴らしいパフォーマンスですね。
具体的な結果を成績順に並べると、
- 111.7ポイント:アメリカ(VTI)
- 111.6ポイント:新興国(VWO)
- 109.1ポイント:全世界(VT)
- 107.5ポイント:先進国(TOK)
といった感じで、アメリカが新興国が(ギリギリ)抑えてトップという状況にあります。
次に、アメリカ株の中でも種類別ETFの推移を見ていきます。
VYMきたー!
まず真っ先に目に付くのは、
- QQQ(NASDAQ100:米ハイテク大手)の圧倒的な成績
- VYM(米高配当)の残念な成績
でしたが、
- QQQは低調
- VYMは好調
と、今では真逆な推移をたどっています。
これは、バイデン氏が大統領選での勝利をほぼ確実にしたことによる影響だと考えられます。
バイデン氏は、GAFAM(Google,Amazon,Facebook,Apple,Microsoft)に代表される大手ハイテク企業への規制導入を進めていく可能性があります。
よって、QQQにとっては厳しい時となるかもしれません。
今後の株価について
バイデン大統領の誕生がほぼ確実となったことから、以下記事でも書いた通り
- クリーンエネルギー
- 中国関連企業
といった銘柄に追い風が吹きそうです。
参考記事:【先取り】バイデン氏が米大統領になる前に買うべき株
アメリカがとった方針は、国内にとどまらず全世界に波及していくことが予想されます。
とはいえ、既に『バイデン大統領の誕生』は市場が織り込み済みであるため、今からクリーンエネルギー銘柄に投資しても遅いかもしれません。
というわけで、個人投資家がやらねければならないことは、
- 「出遅れないように今のうちに買おう!」と買い急ぐ
- 「バイデン当選に不利な銘柄を売り切ろう!」と売りに走る
といったことをせず、冷静に市場を見つめながら自分の投資ルールに忠実に従うことしかありません。
とはいえ、以下グラフの通り、広い目線で見れば世界の株価は100年以上にわたり上昇を続けているのも事実です。
つまり、今後暴落が発生しようとも、しなかろうとも
- 大きくとらえれば”今”が最も安く株を購入できるチャンス
と言えるわけです。
というわけで、本ブログの筆者ひょしおんぬは、
- 生活防衛費を残した余剰資金の全てを投資する
というスタイルを今後も継続していき、将来のリターンに期待したいと思います。
関連記事:積立インデックス投資にナンピン買いは不要【資産を最大化するためのヒント】
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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