最終更新日:2020/11/8
新型コロナウィルスによる暴落からの株価の変動を確認、比較していきます。
比較対象は、
- VT(全世界株式)
- VTI(全米株式)
- TOK(先進国株式)
- VWO(新興国株式)
- QQQ(米ハイテク大手株式)
- VYM(米高配当株式)
です。
今週は、先週の『コロナ拡大による大きな下落』から一転して、急激に株価が回復した1週間でした。
と書くと、じゃあ「コロナ拡大が落ち着いたのかな?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
先週のピーク時と比較すると『多少』落ち着いてはいるものの、いまだに拡大傾向が続いています。
※新型コロナの感染者数推移
提供元:Template:COVID-19 pandemic data - Wikipedia
また、一大イベントである『大統領選』についても混乱が続いているため、それが株価上昇の要因とも考えづらいです。
「じゃあ、何で急激に株価が上がったんだろう?」というのが、正直な感想である一週間でした。
さて、このような状況の元、株価はどのように推移しているのか、実際の”数値”で確認していきたいと思います。
確認するのは、
- 日本で販売している投資信託(為替の影響も含んだ確認)
- アメリカで販売しているETF(ドル-円の為替を無視して確認)
の2つです。
<目次>
世界同時株安からの株価の変動を確認
さっそくですが、株価の変動を「世界全体の株価の指標であるMSCI-ACWIを基準とする日本の投資信託」の推移で確認してみたいと思います。
(世界平均の株価の推移と思ってください)
まずは過去10年、過去2年、暴落以降の推移を記載します。
※2020年10月6日時点の228,829ポイントに合わせて赤点線を引いてあります。
前述した通り、急激に株価が上昇した1週間で、『先週の暴落がちょうど打ち消された』という水準にまで回復しました。
なお、具体的な株価の変動率としては
- 先週末と比べて5.3%の下落
- ピーク時(2/21)と比べて4.2%の下落
- 底値時(3/24)と比べて46.8%の上昇
となっています。
このグラフは『日本の投資信託』の成績なので、為替(ドル円)の影響をもろに受けます。
今週は円高が大きく進みましたので、為替に影響されないETFでも確認します。
VTI・VT・VWO・TOK・VYM・QQQの推移を比較
まずは、地域別の推移です。
※2020/2/3時点を100ポイントに統一しています。
どの地域もすごい角度で上昇した1週間でした。
具体的な結果を成績順に並べると、
- 111.0ポイント:新興国(VWO)
- 109.2ポイント:アメリカ(VTI)
- 106.3ポイント:全世界(VT)
- 104.8ポイント:先進国(TOK)
といった感じで、新興国がトップという状況が続いています。
次に、アメリカ株の中でも種類別ETFの推移を見ていきます。
まず真っ先に目に付くのは、
- QQQ(NASDAQ100:米ハイテク大手)の圧倒的な成績
- VYM(米高配当)の残念な成績
です。
が、どのETFも『10月の高値』とほぼ同じ水準となっています。
2月→9月の回復期は、『QQQが圧倒的に好成績』でしたが、それ以降だけにフォーカスを当てると『どれを買っていても同じような結果だった』と言えそうです。
(『値動きの大きさ』に差はあれど)
今後の株価について
今後のイベントとしては、混乱のさなかにある『米大統領選挙』に目がいきます。
が、個人的な考えとしては「大統領選の結果は株価に影響しないのでは?」と考えています。
というもの『トランプ・バイデンのどちらが大統領選に勝利するか、誰にも分からない』という状況のなか、株価が『先週は急落』、『今週は急上昇』していきました。
このあいだ『大統領選は○○有利』という傾向が大きく変わったという印象もないため、「大統領選と(全体の)株価は関係ないんじゃね?」と思っています。
というのも、個別銘柄に目を向けると、『トランプ・バイデンの政策は『真逆』と言ってもいいくらい違っている』ので、恩恵を受けるセクター・被害を被るセクターは全く違うわけですが、
どちらが大統領になっても『経済発展を目指す』と言う点では変わりがないため、『広い目(&長い目)で見ればどちらも大差がない』と言えるからです。
参考記事:【先取り】バイデン氏が米大統領になる前に買うべき株
よって、大統領選が混乱しているとはいえ『いつも通りの投資スタイル』を継続することが大切だと言えそうです。
というわけで、個人投資家がやらねければならないことは、
- 「出遅れないように今のうちに買おう!」と買い急ぐ
- 「バイデン当選に不利な銘柄を売り切ろう!」と売りに走る
といったことをせず、冷静に市場を見つめながら自分の投資ルールに忠実に従うことしかありません。
とはいえ、以下グラフの通り、広い目線で見れば世界の株価は100年以上にわたり上昇を続けているのも事実です。
つまり、今後暴落が発生しようとも、しなかろうとも
- 大きくとらえれば”今”が最も安く株を購入できるチャンス
と言えるわけです。
というわけで、本ブログの筆者ひょしおんぬは、
- 生活防衛費を残した余剰資金の全てを投資する
というスタイルを今後も継続していき、将来のリターンに期待したいと思います。
関連記事:積立インデックス投資にナンピン買いは不要【資産を最大化するためのヒント】
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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