山崎 元さんの
が読んでいて非常に面白かったので紹介。
端的にまとめると、
- データ(結果)を重視して論理を展開しない人には要注意
といったことが書かれています。
具体的例をあげると、
- 過去30年のリターンを持ち出し「この結果だから大丈夫」と結論付ける人間がいるが、運用期間が30年あると想定すればまったく不十分なデータである
- 『コア・サテライト運用』の論理的矛盾を無視して「あの基金はコア・サテライト戦略でうまくいっている」とたまたま上手くいっている例を出してくるが意味がない
と批判をしています。
この『過去の結果(データ)を持ってきて説得力をつける』のは非常に楽で、
(著書:株式投資より)
こんなグラフを出して
「200年以上株価はリターンを叩き出してきたのです。だから今後も大丈夫。」
と言えば、簡単にそこそこの説得力を持たせることができるしょう。
実際に私もよく使います。
しかし、これは過去の実績であり、将来を保証するものではありません。
また、これだけを見ていると、
「いままでは世界人口が増え続けていたから大丈夫だけど、これからくる人口減少社会でも大丈夫なの?」
「自然環境への負荷を考慮しなければならない時代になっても変わらないの?」
といった疑問に答えることができません。
このあたりに答えるには、データではなく
「株式会社の目的のひとつは『株主に利益をもたらすコト』なんだよ~」
「経済が縮小していくような段階であっても、リスクプレミアムが得られることに変わりはないんだよ~」
てきなことを説明せねばならないわけですが、これを理解してもらうのは簡単なことではありません。
だからこそ、『月利10%の投資!』なんていう話のおかしさに気付けず、詐欺にあう人がいつまでたってもいなくならないのでしょう。
というわけで、「過去のデータはこうだよ!」と思考停止した発言だけするのではなく、「どうしてそのようなデータが出来たのか?」「どうして今後もそうなると考えられるのか?」も発信していかなければ反省したのでした。
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