「インデックス投資は『買い』よりも『売り』が難しい」と言われることが多い気がします。
というのも、つみたてNISAのおかげもあってか『投信はドルコスト平均法(毎月・定額)による買い』が広まっているため、『買い』のタイミングを悩む必要がなくなっているためです。
実際に、『投資期間が長ければ長いほどリターンが大きくなる』と考えられるため、『できるだけ早く買う』ことが重要で、給与支給に合わせて毎月買うというドルコスト平均法が自然と『ベストな買い方』であると考えられます。
しかり、サラリーマンにとって『売り』は差し迫った問題ではないため、ついつい放置してしまいがちで、なんの戦略もた立てていない方が多いのではないでしょうか。
そして、その「インデックス投資の売り時」について語られるときは、
- 毎月定額を売る
- 毎月定率を売る
のどちらかが挙げられるケースが多く、なかには
- サラリーマンを引退したら『良いタイミング』で全部まとめて売る
と考えている方もいるようです(ほとんど見たこと無いけどw)
しかし、どの方法もピンとこないのです。
『まとめ売り』が危険であることは言うまでもないので、『定額売り』『定率売り』が良き方法にも思えますが、
- 定額売りは、株価が暴騰しても使える現金が増えないので面白くない。反対に暴落時には、資産の多くを取り崩すことになるのでメンタルに悪い。
- 定率売りは、株価が暴騰している時には必要以上の現金を手にすることになり、機会損失が大きくなる。暴落時には少額しか手に入らないので生活に支障が出る。
などと、どちらも完璧とは言えません。
そこで私は思うのです、
「支出に合わせて勝手に資産を売ってくれ」
と。
過去を振り返ると、我が家の家計は
- 昇給などによって収入が増えたところで、支出を増やすことはない
- 育休を取得したことによって収入が減っても、支出を減らすことはない(養育費は多少増えましたが、誤差の範囲)
と、収入の増減に影響されずにほぼ一定でした。
いっけん、この家計には『定額売り』がマッチしそうに思えます。
しかし、『定額売り』をしたところで、支出額は毎月違うわけなので、
- 支出額が少ない月には『売りすぎ』で、機会損失につながる
- 支出額が多い月には『売らなさすぎ』で、現金不足になる
- 『車を買う』『子どもが海外留学する』などの『多額な出費が必要となったタイミング』には対応できない
といった問題があります。
「じゃあその都度必要なだけ売ればいいだけでしょ」
と言われそうですが、
そんなの面倒じゃん。
そこで私は
「支出に合わせて勝手に資産を売ってくれ」
と思ったわけです。
具体例としては、
- 日常の買い物をクレジットカードで決済
- クレジットカードは、証券口座と紐づいている(銀行口座経由でも可)
- 証券口座の現金が不足していれば、あらかじめ指定しておいた投信が自動的に売られ、支払いが行われる
なんて感じをイメージしています。
すでに、『投信を買う』ケースであれば、楽天のマネーブリッジのように
- 投信の買い注文を出す
- 証券口座と銀行口座が紐づけられている
- 証券口座の現金が不足していれば、銀行口座から入金して支払いを行う
という仕組みが実現しているので、『買い物をする』ケースにも対応できると思うのです。
この仕組みには
- 必要な時に必要なだけ投信を売る
- よって、可能な限り投資期間(金額)を長くすることができる
- また、面倒な『売り』を自分で行う必要がなくなる
とメリットだらけです。
ちなみに、本音では先日公開したように「支払いはオルカンで」を実現して欲しいのですが、残念ながらこれがすぐに実現できるとは思えないので『現実的な妥協案』としてのコレです。
なお、これをもう少し膨らませると、
- 給与振込口座と、クレジットカード引き落とし口座を同じにしておく
- その口座に(指定した金額以上の)現金が余っていれば、あらかじめ設定しておいた投信を買う
- その口座からの引き落としによって現金が指定額以下になるのであれば、あらかじめ設定しておいた投信を売る
なんてこともできると思います。
つまり、「この口座には現金を100万円残しておいてね~」と指定しておけば、
- 給与支給などによって、現金が100万円を超えた場合は、投信を買い
- 買い物などによって、現金が100万円を下回る場合は、投信を売り
と自動でしてくれるわけです。
この口座を使えば『現金』を無視しして日常生活を送れるようになりますし、「できるだけ投資したいんじゃい!」とい個人投資家の要望にも応えることができるようになります。
完璧じゃない!?
どれだけの人がこの仕組みを魅力的に感じるか分かりませんが、少なくとも私にとっては非常に魅力的なモノのように思えます。
こんな口座があったら間違いなく利用することでしょう。
この記事を読んだどこかの証券会社さん、実現してくれませんかねぇ?
広報はお手伝いさせてもらいますよ?
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と、こんな記事を書いて思うのは、
「現金ってなんだろう?」
ということです。
現金なんてものは『物々交換するのは面倒だから誕生したもの』であり本来は不要なモノだと私は考えています。
そして、『データ上だけで取り引きが完了する』ことがあたり前となりつつあるため、現金が不要になっていくのではないかと思うわけです。(物差しとしての『金額』はあってもいいですけど)
とはいえ、『現金不要論』は、政府(中央銀行)が通貨発行権を保有しているため、彼らにとっては都合の悪い考えかもしれません。そのため、現実的に現金が完全に消滅することは考えにくいです。
というわけで、せめてここで挙げたような仕組みが広がり、現金を意識せずに生活できるようになったらいいなー。と思う今日この頃でした。
最後までお付き合い頂きありがとうございました!
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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