ちかごろ
- ネットゼロ
- カーボンニュートラル
- ゼロエミッション
という言葉を聞くことが増えてきました。
どれも「CO2排出量をゼロにすることでしょ?」と何となく理解はしているものの、明確な使い分けができる人は少ないでしょう。
そこで、分かっているようで分かっていないこれら単語について解説していきたいと思います。
<目次>
最初にざっくりとまとめると
- ネットゼロとカーボンニュートラルは(ほぼ)同じ意味で、温室効果ガスの実質排出量をゼロにしようとする”目標”
- ゼロエミッションは、廃棄物(温室効果ガスや、放射性廃棄物など)を出さない”仕組み”や”エネルギー源”といった”手段”や、その”理念”
のことを指しています。
つまり、
「ゼロエミッションな仕組みを使って、ネットゼロ(カーボンニュートラル)な世界を実現しましょう!」
という使い方になります。
『ネットゼロ』と『カーボンニュートラル』の違い
また、
- ゼロエミッションは、1994年に国連大学(東京にある国連の研究機関)が提唱した構想。
- カーボンニュートラルは、明確な起源はハッキリしないものの、2016年にオックスフォード辞書(オックスフォード大学内の出版社)が『Words of theYear』に選出した言葉
- ネットゼロはわりと新しい言葉で、海外で使われるケースが多く、日本でもカーボンニュートラルと同じ意味として使われるようになってきた言葉
です。
時には、「ネットゼロはカーボンニュートラルより広義な言葉」と説明されることもありますが、こちらの記事によると環境省は「明確な使い分けをしていません」と回答しています。
また、2020年5月に菅首相が「2050年までに”カーボンニュートラル”の実現を目指す」と宣言したときに、
エスピノザ国連気候変動枠組条約事務局長が「日本の”ネットゼロ”宣言は素晴らしい」と反応したことからも、キッチリと切り分けられていないことが分かります。
また、(定義としては違うはずが)最近では『ゼロエミッション』も『ネットゼロ』や『カーボンニュートラル』と同じように使われることがあります。
ゼロエミッション東京戦略でカーボンニュートラルを目指す
東京都は2019年に『ゼロエミッション東京戦略』を打ち出し、
東京都は、2050年に、CO2実質ゼロに貢献するゼロエミッション東京を実現することを宣言いたします。
と発表しました。
宣言に『貢献する』という言葉が入っているが気になった方も多いでしょうが、それは
「世界のCO2排出量ゼロに”貢献”するのが目的であって、東京都のCO2排出量をゼロにするわけじゃないよ」
と言っているように見えます。
『カーボンニュートラル東京戦略』や『ネットゼロ東京戦略』という名称にすると、
「東京のCO2排出量をゼロにします!」
という宣言となってしまうので、
『ゼロエミッション』という言葉を使い
「ゼロエミッションな仕組み(再生可能エネルギーなど)を使うことで、世界のカーボンニュートラルに貢献します!」
という『逃げ腰な』宣言にしたのではないかと想像してしまいますw
また東京都は、2030年までに実質排出量をゼロにすべく『2030・カーボンハーフスタイル』を提起しています。
このように
- ネットゼロ
- カーボンニュートラル
- ゼロエミッション
といった言葉が似たような使い方で乱用されているので、言葉の意味が分かりづらくなってしまっているような気がします。
(ここら辺は、以前書いたSDGs、ESG、CSRの違いも似たようなものですね)
よって、中にはこれら言葉を誤って使っている企業も目立ちます。
企業が環境に配慮しているかどうかの本気度をはかる時には、
「これら言葉を適切に使用しているか?」
が判断基準の一つとして使えそうです。
出典
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
------
あなたのクリックが本ブログの順位を左右します!以下バナーをクリック頂けると嬉しいです。よろしくお願いします!
以下は関連記事です。よろしければご参照ください。
ツイッターでは記事の公開を通知したり、投資に関係するニュースを取り上げたりしています。よろしければフォローをお願いします!