更新日:2021/3/25
「積立NISAは、はっきり言って、損ですよ。」
という今まで聞いたことのないようなセリフを紹介するつみたてNISAは「割に合わない」とサラリーマンが思うワケという記事を見かけました。
それは『世帯年収1000万円を超える共働きサラリーマン』の言葉で、原文を紹介すると
つみたてNISAなどの制度も知っています。
でも、ずっと積み立てて、20年後、58歳になったときに増えていたとして、よくて利回り3〜4%、年間上限40万円だから、20年間で800万円投資しても複利で1,600万円くらいにしかならないでしょう。
はっきり言って、損ですよ。
仕事のパフォーマンス次第で、年収はこれから45歳までの7年間で300万円くらいは変わりますから。
そうすると、そこから58歳まで、それ以上給与が上がらないとしても(上がるだろうけど)4,200万円も差が出る。
だったら、今は投資よりも自身のパフォーマンスを上げることに集中して、仕事を頑張ったほうがいい
と、おかしなことを言っています。
おもなツッコミどころとしては、
- 投資は20年で終わるものではない
- 投資をすることで仕事に支障がでることはない
の2点が挙げられます。
投資とは一生涯つきあい続けるもの
まず、この愚かなサラリーマンの言う
「積立NISAを20年間フルで活用しても、800万円が1600万円にしかならない」
についてですが、これは間違いありません。
(「利回り3~4%で…」と言っていますが、800万円増やそうと思うと年利6%は必要ですが、そこは置いておいて…)
リターンが少ないのは
- たった年間40万円を
- たった20年間投資しただけ
なので、当たり前です。
どちらも積立NISAの上限(最長25年に改定される前)なので、言いたいことは分からなくもありませんが、みずから『積立NISAという投資できる上限のある制度』を出しておきながら「大してもうからない」というのは不思議です。
とくに
- 投資とは、資産が大きくなればなるほど期待リターンが大きくなるもの
であるため、
- 積立NISAで20年間投資して、資産が大きくなった今からが本番
とすら言えます。
『58歳で1600万円の資産』ができたのちに、男性の平均寿命(81歳)まで生きるとすると、
- 年利3~4%複利で、資産が3158~3944万円まで増える
- 年利6%複利で、資産が6112万円にまで増える
ことになります。
この計算は、『81歳時点で資産が最大化している=投資で手にしたリターンを全く使わない』という現実ではありえない選択をしているので、『リターンを再投資しないケース』で考えると、
- 年利3~4%のリターンで、毎年48~64万円のリターンが得られる
- 年利6%のリターンで、毎年96万円のリターンが得られる
となり、58歳以降の生活がかなり豊かになることが想像できます。
さらに、ここで想定した利回りは、インデックス投資を活用するだけでほぼ達成できるため、投資に時間をさく必要はありません。
インデックス投資によって仕事のパフォーマンスが落ちることはない
この愚かなサラリーマンは、「投資をすることで、仕事に集中できなくなり、給料が上がらなくなる」と言っていますが、もちろんそんなことはありません。
筆者は、
- インデックス投資はサラリーマンに最適な投資法
だと考えており、その理由のひとつに『投資に時間を奪われないから』というものがあります。
インデックス投資を開始するには、ある程度の勉強時間を確保する必要はありますが、投資を始めたあとには、投資に時間が取られる要素がほとんどありません。
あえて挙げるのであれば、
- 証券口座に入金する
- 資産の推移をチェックする
くらいしかなく、これらが仕事のパフォーマンスに影響するとは到底おもえません。
むしろ、投資を通じて知見がひろがり、仕事のパフォーマンスが上がることすら期待できます。
現状の
ことを踏まえると、投資を避けているサラリーマンは「投資の話が通じない、時代遅れのおじさん」扱いになり、
過去に社会問題となった(?)『パソコンを使えない職場のおじさん』と同じような扱いをされるリスクすらあります。
以上のことから、
- 無難な(インデックス)投資だけなら時間を奪われるようなことはない
- 投資を理解していないままでは時代遅れの人材となりかねない
と言え、
- 「仕事を優先するために投資を避ける」という選択はバカげている
となるわけです。
投資するかどうかが格差を生み出す
とここまで、愚かなサラリーマンに対するツッコミをしつつ、投資について語ってきたわけですが、このサラリーマンはあまりにも愚かすぎるため、
『実在しない愚かなサラリーマン象』を記事のために作りだしただけなのかもしれません。
とはいえ、マネーリテラシーの低いサラリーマンが多く存在しているのも事実で、
- よく分からない(興味もない)投資を避けている
という人は多いでしょう。
このまま『投資をしないサラリーマン』が救われずにいると、『投資しているかどうか?』が要因となった格差ができることになりそうです。
願わくば、すべての人が投資をはじめ、全ての日本人が豊かになっていって欲しいものです。
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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