最終更新日:2020/11/28
「1か月間ジャンクフードだけを食べて、5キロ痩せました」
『科学で分かった正しい健康法』の著者であるジェフ・ウィルザーは、「その健康法、エビデンスはありますか?」と言い、ちまたにある健康法のエビデンスを探し、
- ジャンクフードだけ食べ続けても痩せる
- 片づけない机でクリエイティブになれる
- グルテンフリー食で体重が増える
- ゲームは健康にいい
- ヨガが代謝を下げる
といった、『常識』とは逆に感じる『科学からのアドバイス』を紹介しています。
内容もさることながら、非常に面白く読むことができたので、本記事で紹介させてもらおうと思います。
なお、ここで言う『面白い』とは『笑える』の意です。
『興味深い』とか『感心させられる』ところも多いにありますが、『笑える面白さ満載』だというのも『科学で分かった正しい健康法』を紹介したくなった理由の一つです。
では、『科学で分かった正しい健康法』の一部を要約し、紹介させてもらおうと思います。
<目次>
- 摂取量の少ない人は死亡率が高いー塩分
- 『ヘルシーなはず』が体重を増やしていた!ーグルテンフリー
- ファストフードで27キロ痩せた?ーマクドナルド
- 人類最古の長寿のクスリーウィスキー
- 4.8キロのジョギングに相当するって?-貧乏ゆすり
- まとめ:雰囲気だけの健康法に騙されることなかれ
摂取量の少ない人は死亡率が高いー塩分
『減塩が健康(主に心血管)にいい』とは誰しも聞いたことがあると思いますが、必ずしもそうとも限りません。
とはいえ、多くの人にとって『減塩』は効果があるのも確かで、数にして100を超える過去の分析結果を確認したところ、『減塩食を続けることで血圧が1%下がることが分かった』と紹介しています。
たったの『1%』です。
さらに、
たしかに塩分摂取量が多い人(1日当たり7グラムを超える)は死亡率が高くなるリスクがあるが、塩分の摂取量が少ない人(1日当たり3グラム未満)はもっと死亡率が高くなるというのだ。それも、大いに高くなる、と。
ここではっきりさせておこう。この研究は塩分の摂取量がもっとも少ない人が”心血管病に見舞われる”確率がもっとも高いことを示した。
と説明しています。
日本人の平均的な塩分摂取量は10g前後であるため、『減塩は正しい選択』と言えるわけですが、極端に減らせばいいというわではないことが分かります。
意識的に行えば『減塩』はいくらでも可能なので、注意が必要ですね。
『ヘルシーなはず』が体重を増やしていた!ーグルテンフリー
『ヘルシー』で『健康的』というイメージのあるグルテンフリーですが、実際はそうとも限りません。
グルテンを消化することのできないセリアック病の人達にとって 、『グルテンフリーは健康的』というのは間違いありませんが、セリアック病の人は全体の1%程度しかいません。
よって、セリアック病の人たちがグルテンフリーを選んだところで、メリットはありません。
それどころか『グルテンフリー食材であることのデメリット』が襲い掛かってきます。
『科学で分かった正しい健康法』では、
問題は、グルテンフリーのパンの製造業者がそうしたパンを食べやすくするために、グルテンの代わりに糖質や脂質をくわえていることにある。
「グルテンフリーのパンはあまり膨らまなないので硬くなります。それに鉄分やビタミンなどの栄養素が豊富に含まれていない場合も多い。必ずしもグルテンフリー食材のほうがヘルシーであるとはかぎらないのです」
と紹介しています。
「グルテン抜いたら不味くなったから、いろいろ添加しておくわ」ということですね。
セリアック病でないのにも関わらずグルテンフリー食材を選んでいる人は、『グルテンを取る』か『添加材を取る』か、考えた方がいいかもしれません。
テニスのノバク・ジョコビッチ選手の「グルテンフリーにしたおかげで世界No1になれた」との言葉を聞いて、グルテンフリー食に進みかけた筆者(ひょしおんぬ)にとってはいい勉強となりました。
ファストフードで27キロ痩せた?ーマクドナルド
不健康食の代表格ともいえる『マクドナルド』。
『スーパーサイズミー』という『30日間、毎日マクドナルドを食べ続けたらどうなるか』というバカげた映画を見た人も多いかと思います。
結果はとうぜん『太った』わけですが、そのマクドナルドでも使い方によってはダイエット食ともなります。
『科学で分かった正しい健康法』では、
54歳の、元・科学教師ジョン・シスナがマクドナルドの商品のみを食べることにした。
だが、ハンバーガーを大食いするのではなく、1日に摂取するカロリーを2000キロカロリーまでと制限した。
そして6か月間、マクドナルドの商品以外はなにも食べなかった。
その結果は?
- 約27キロ、減量した
- BMIが38から30に落ちた
- コレステロール値が249から190へと大きく改善した
- 書籍『My McDonald's Diet(マイ・マクドナルド・ダイエット)』を執筆し、ひと稼ぎした。
と紹介しています。
カロリー制限すれば、体重が減るのは当たり前とも言えますが、コレステロール値もしっかりと改善しているのは面白いですね。
とはいえ、これで言いたいのは『マクドナルドで健康になれる』ということではなく、
- マクドナルド=悪(太る)
ではなく、悪者扱いのマクドナルドでさえ、『結局は利用者しだい』という点です。
それにしても、マクドナルド生活を6か月続けることでひと稼ぎできるとは、これは盲点だった…。
人類最古の長寿のクスリーウィスキー
1日にバーボン1杯で医者いらず。まじめな話、これは本当。
ウィスキーはあなたの命を救うことができる。それも1日に1杯ではなく、3杯飲むほうが体に良いかもしれない。いや、まじめな話。
賛否両論のあるアルコール飲料ですが、『科学で分かった正しい健康法』では上記のように説明しています。
具体的には、
彼らは対象者を次の4つのグループに分けた。
- 運動し、適度に酒を飲む
- 運動し、酒を飲まない
- 運動せず、適度に酒を飲む
- 運動せず、酒を飲まない
その結果、もっとも不健康な(寿命がもっとも短い)グループは、4の”運動せず、全く酒を飲まない”人たちだった。
もっとも健康だったのは?
1の”運動して適度に酒を飲む”人たち。
適度に飲酒して運動する人は、飲酒せずに運動する人より健康だったのである。
という研究結果を報告しています。
なお、
- 赤ワインは体にいい
- ビールは体に悪い
というイメージを持っている方も多いかと思いますが、特定のアルコール飲料が他のアルコール飲料より健康的であるというエビデンスはなく、
- 酒の種類に関わらず、アルコールが体にいい
としています。
ただし、当然のように『適量』であることが必要であるため、そこにだけは注意が必要です。
…というわけで、お酒を飲みながら次の健康法を紹介していくことにします。
4.8キロのジョギングに相当するって?-貧乏ゆすり
周りの人が貧乏ゆすりをしていると『イヤ』ですよね。
自分が貧乏ゆすりをしていて「やめなさい」と注意された人もいることでしょう。
しかし、貧乏ゆすりは『健康になる』だけでなく『寿命が延びる』行為であることを覚えておいた方が良いです。
『科学で分かった正しい健康法』では、
貧乏ゆすりをしていると1日に300キロカロリーほど燃焼できる。
もちろん個人差はあるにせよ、これは4.8キロのジョギングで消費するカロリーに相当するという(”貧乏ゆすり”という単語には、貧乏ゆすりそのものの行為以外にデスクをこつこつと叩く行為と、部屋の中を歩き回る行為も含まれていうと考えられる)。
と解説しています。
もしかしたら、あなたの隣にいる貧乏ゆすラーは、この効果を知って『あえて』貧乏ゆすりをしているのかもしれません。
貧乏ゆすりは『先入観を持ってはいけない』という言葉を使う好例と言えそうです。
これで、貧乏ゆすりを指摘された時の言い訳が出来ましたね。
まとめ:雰囲気だけの健康法に騙されることなかれ
というわけで、『科学で分かった正しい健康法』では、ここで紹介したように『常識を疑う必要性』を説いています。
なお、この本は、2015年末にアメリカのアマゾンでノンフィクション・ベストブックに選ばれたことからも、多くの人から支持されていることが分かります。
ネットニュースやテレビを見ていると、頻繁に『新しい健康法・ダイエット法』が紹介されています。
それは、見方を変えれば『今までの健康法・ダイエット法に効果はなかった』とも言えます。
(過去の方法で健康になれるのであれば、新しい方法が生まれる必要はないため)
このことからも『○○健康法を気軽に信じてはいけない』ということがよく分かります。
物事を多方面から見る力を身に付け、出回っている健康法・ダイエット法に振り回されない力を身に付けましょう。
では、最後に万能薬ともいわれる『笑い』のリスクを取り上げて、本記事を終わりにしたいと思います。
過剰な笑いは失神、喘息の発作、頭痛を引き起こしかねないうえ、顎まではずしかねないと、彼らは記したーおまけにごくまれに、あまりに笑いすぎると食道に穴があく可能性がある。
…中略…
「どのくらいの量を笑えば安全なのかどうか、わかりません」
…中略…
「そこにはU字型のカーブがあるはずです。たしかに、笑いは健康に良い。しかし、あまりにも笑いすぎると、たぶん体に悪いんですよ」
何事も『ほどほどに』ってことでw
本記事の内容が、本ブログの賢明なる読者達に届けば幸いです。
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