世界一の投資家といっても過言ではないウォーレン・バフェットですが、そのバフェットでさえ投資に幾度となく失敗しています。
一般投資家はそのバフェットの失敗から、投資が容易ではないコトを学ぶ必要があります。
(「バークシャー・ハザウェイ」との表記も見ますが、本記事では「バークシャー・ハサウェイ」で統一します)
よろしければ以下記事もご参照ください。
ウォーレン・バフェットの2020年4月時点の発言を取り上げました。
<目次>
バフェット最大の失敗(バークシャー・ハサウェイへの投資)
2010年にバフェット本人が「最大の金銭的失敗はバークシャー・ハサウェイを買収したことだ」と語っています。
「バークシャー・ハサウェイ」とは、現在もウォーレンバフェットが代表を務める投資会社で、現在時価総額で世界第6位の巨大企業です。
(トヨタ自動車の3倍近い4,970憶ドルという時価総額をほこっています)
ちなみに、バークシャー・ハサウェイを超える時価総額の企業は2019年時点で
・フェイスブック :5,290憶ドル
・アルファベット(グーグル) :8,240憶ドル
・アマゾン :8,780憶ドル
・アップル :9,420億ドル
・マイクロソフト :10,520憶ドル
の5社だけです。
バークシャー・ハサウェイとは
現在は投資会社として世界有数の巨大企業に成長したバークシャー・ハサウェイですが、創立は1888年で綿紡績会社として事業をスタートしています。
1962年に毛織物産業の衰退をうけ破綻寸前となっていたところ、ウォーレン・バフェットが買収し、綿紡績事業での利益を取り戻せるよう投資を続けました。
しかし紡績事業が成功することはなく、少しずつバークシャー・ハサウェイの主要事業を紡績事業から投資事業へのシフトをしていき、1985年には紡績事業から完全に撤退しました。
紡績工場の閉鎖の際には、工場の従業員や家族・地域住民等と大変なトラブルがあり、バフェットは相当疲弊したと言っています。
ウォーレン・バフェットの失敗
上記で書いた通りバフェットは当初、破綻寸前であったバークシャー・ハサウェイを安値で買収し紡績事業を立て直そうと考えていました。
しかし紡績事業へ投資(資金を投入)したのにも関わらず「毛織物産業の衰退」という時代の流れには逆らえず、最終的には紡績事業から撤退し過去の事業とは全く関係のない「投資事業」をメインとする会社と生まれ変わりました。
ウォーレン・バフェットは「毛織物産業の衰退」という「時代の流れ」を読み間違えました。
時代の流れを読むということの難しさ
このウォーレン・バフェットの失敗からは、個別企業の将来の業績を読むことだけでなく、時代の大きな流れを読むことでさえ困難であることが分かります。
ノーベル経済学受賞者を有するLTCMでさえ「ロシアの債務不履行はありえない」と判断して、巨大なレバレッジをかけて投資していましたが、1998年にその予想は外れました。
経済に詳しくない一般人であっても「毛織物産業が衰退する」なんて誰の目にも明らかだったのではないかと思いがちですが、実際は「大きな時代の流れ」すら簡単には予想できないのです。
今後「AIが発展して色々な仕事が奪われる」「電気自動車がスタンダードになる」「再利用可能エネルギー事業が発展する」といった予想が、当たり前のようにやってくると考えていては危険です。
高度教育を受けた新興国民が受けて大量に生まれ、世界中で低賃金で働くようになればAIにお金を出す必要はなくなります。
水素の生産性が上がれば、電気自動車ではなく水素自動車が一般的になる可能性があります。
油田が大量に発見され石油枯渇の心配がなくなれば、石油の価格が暴落し再生可能エネルギーの開発はストップするかもしれません。
一般投資家にできること
「かもしれない」を言い出したらきりがありませんが、現実としてどれほど優れた投資家であったとしても、時代を完璧に読むことは簡単ではないコトを理解する必要があります。
例え現時点で投資に成功し大きな利益を得られていたとしても、それに過信することなく慎重な心構えで投資に臨むことが大切です。
特に株式投資で上手くいくと「今の成績を維持したまま信用取引をすれば利益が何倍にもなる」と考えてしまいがちですが、信用取引は大変リスクの大きい行為であるコトを忘れないでください。
実際にひょしおんぬは信用取引によって資産が0円になりました。
どんな状況にあっても冷静に市場・世の中を見つめ、冷静に投資していきましょう。
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